最終更新日:2020/5/18
ウォーレン・バフェット率いるバークシャー・ハサウェイがゴールドマンサックスの株を8割売却しました。
ウォーレン・バフェットは、リーマンショック時に大量のゴールドマンサックスの株を約50億ドル分購入し、およそ3%の株を保有する大株主となっていました。
(正確には、2008年に優先株を購入→2013年に普通株に変換)
しかし、2020年3月末時点では、バークシャー・ハサウェイが保有する株のおよそ8割を売却していたことが5月15日に判明しました。
(四半期毎の報告で判明)
現時点では売却理由を明らかにしていませんが、金融機関に対して悲観しているのかもしれません。
最近の金融関連株の売却はそれだけではなく、大手銀行のUSバンコープ株も一部売却しました。
大手銀行のUSバンコープ株も一部売却
バークシャー・ハサウェイはUSバンコープの筆頭株主で、全体の約10%程度の株を保有しています。
売却量・額は
- 約50万株
- 約1630万ドル
ですが、売却した後でもバークシャー・ハサウェイは
- 約1億5000万株を保有
していますので、微々たる売却と言えそうです。
ウォーレン・バフェットのUSバンコープ株売却の目的
今回のバークシャー・ハサウェイの株売却は「持ち株比率を10%未満にすること」が目的です。
ウォーレン・バフェットは以前より「多くの投資先の持ち株比率を10%未満にすることを目指す」と述べていました。
それは持ち株比率が10%を超えると、規制当局の監視が強まることもあり、取引を当局にすぐ報告する必要がでるためです。
2019年末時点でバークシャー・ハサウェイは、USバンコープ株を9.7%保有していました。
しかし、4月の暴落時にUSバンコープが自社株買いを行ったため、バークシャー・ハサウェイの持ち株比率が10%を超えました。
(全体の株発行数が減少するため)
よって、持ち株比率が10%未満になるよう、今回の売却を行ったわけです。
ウォーレン・バフェットの今後の動向は?
これによって、USバンコープ株の取引きを即座に報告する必要はなくなった(4半期ごとの報告でOK)わけですが、それによる狙いはあるのでしょうか?
ウォーレン・バフェットは、5月2日の株主総会で「保有していた全航空株の売却」を公表しましたが、航空株の持ち株比率が10%未満であったことから「売却後しばらくたってからの報告」であったわけです。
USバンコープ株についても、10%未満の持ち株比率となったことから「全て売却」→「しばらく経過した後に報告」が可能となりました。
もし、これがウォーレン・バフェットの狙いであるとすると、恐ろしい限りです…。
というのも、ウォーレン・バフェットは金融関連株を以前より「お気に入り」としており、保有株式の約半分を金融関連株で占めていたため、その「金融関連株に見切りをつけた」となると、各所に大きな影響をおよぼしそうです。
ただし、5月2日のバークシャー・ハサウェイの株主総会では「銀行は非常に上手く機能しており良い状態にあると考えています」と述べており、当時の心境から変わりがなければ銀行に対して悲観しているわけではないようです。
(ウォーレン・バフェットはポジショントークをするような人ではないので)
いずれにせよ、なんだかんだと話題になるウォーレン・バフェットの動向には今後も注視していきたいと思います。
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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