わたしはセクターを限定しないインデックス投資をしていますが、じつは高配当株への投資が大好物です。
高配当銘柄は比較的に値動きが安定しており、かつ私の嫌いな『流行り銘柄≒割高銘柄』への投資が除外されるからです。
しかし、現実ではこういったセクター縛りの投資はせず、『いま注目のAI銘柄』なども含んでいる広域なインデックス投資をしています。
この理由の一つは、
「自分がセクター投資をしたとたん、そのセクターのリターンが劣後する気がする」
と恐怖していることにあります。
単純に自分の投資能力を信じておらず、『選択』をすると裏目裏目にでることを恐れているためにその思考に至っているわけです。
…しかしこれ、少し矛盾しているようにも感じます。
投資で勝つために最も重要なことは『とにかく市場に残り続ける』ことです。
株式市場での長期投資はプラスサムリターンが期待できるためです。
それを実現するためには『納得している投資をする』必要があります。
『なんとなく』で投資していると、想定していなかった事態におどろいてしまい、恐怖のあまり退場してしまうリスクがあるからです。
であれば、私が好きな投資法は『高配当投資』なのですから、それを選ぶべきとも言えそうです。
しかし、そうではない選択をしています。
このことから
- 『納得している投資』と『好きな投資』は一致しないことがある。
と想像することができます。
好きな投資のリターンが劣っていた場合…
仮に、スパコンSEが好みの高配当投資をはじめたとしましょう。
序盤はよかったものの、高配当銘柄にとって逆風が吹き荒れる時代が到来し、リターンがイマイチとなってくると、おそらく
「やっぱり高配当銘柄に投資するんじゃなかった…!」
と後悔することになるでしょう。
場合によっては、
「やっぱり高配当じゃなくオルカンに乗り換えようかな…」
と、『不調なタイミングで乗り換える』というダメな投資のお手本のような行動をとってしまうかもしれず、非常に危険です。
私が投資に求めているモノは『楽しい≒好き』よりも『大きなリターン』であるため、好きで選んだ投資法であったとしても、リターンがイマイチとなってしまえば撤退したくなってしまうわけです。
よって、これ(高配当)を選ぶべきではないことになります。
とはいえ『高配当投資はリターンが劣る』とは限らず、『広域のインデックス投資の方がリターンが劣る』可能性も同じようにあるはずですから、
『セクターを限定しないインデックス投資を選ぶべきではない』という結論を導くこともできます。
実際に私は、
- どちらを選んだところで、結局のところリターンに大きな差はでない
と考えているわけですが、それでも『高配当集中を避ける』という選択をしています。
長期リターンは結局同じになるんじゃなかろうか
『高配当インデックス』と『セクターを限定しないインデックス』は、時期によって優勢・劣勢が入れ替わり、どちらか一方が常に大きなリターンを出し続けるとは考えづらいです。
よって、一時的には大きな差がついたとしても、長期的には(非課税で配当金再投資できていたケースにおいて)同じようなリターンに落ち着くだろうと考えています。
そのように考えているのであれば、
「どっちも変わらないなら、好物の高配当インデックスにすればいいじゃん」
と言いたくもなります。
しかし、そうもいかんのです。
人間は、損失に強く注目してしまうようで、
損失の心的ダメージは、同レベルの利益による喜びでは相殺できず、2~3倍大きな利益があって初めて対等になるようです。
私はこの傾向が特に強くあります(だからこそ値動きが小さくなりがちな高配当銘柄が好きなのですが…)
つまり、高配当インデックス投資をしていた場合、
- オルカンを下回っている時期はむちゃくちゃ辛い。
- オルカンを上回っている時期はちょっと嬉しい。
となり、トータルリターンが変わらなかったとしても、心には大きな負担がかかることになります。
「よくない。」
これ「インデックス投資がベーシックな投資」という認識が強いからこうなるわけですが、
反対に「高配当投資がベーシックな投資」と認識している人がインデックス投資をしているのであれば、『インデックス投資のリターンが高配当投資を下回るたびに大きな心的ダメージを負う』ことになります。
つまり、私の場合は、
- インデックス投資のことを『ベーシックな投資』と認識しているため、『高配当投資』は好物ではあるが採用するべき投資法ではない。
ということになります。
反対に、
- 「投資の本質は、企業のあげた利益を受け取る配当にある」「人気投票によってコロコロ上下するキャピタルゲインはオマケ」と考えている投資家は、『高配当投資』を採用すべき
とも言えるでしょう。
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というわけで、『好みの投資法』と『納得できる投資法≒自分の思う標準的な投資法』は常に同じとは限らず、後者を選ぶべきである。という考察でした。
結局のところ
「人によって正解は異なる」
というあたり前の結論となりました。
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