大人気eMAXIS Slimシリーズには、『Slim』のついていないeMAXISシリーズが存在しています。
eMAXISシリーズは、Slimシリーズよりも古く、例えば
- eMAXIS Slim全世界株式(日本除く)は、2018年3月登場
- eMAXIS 全世界株式インデックスは、2010年7月登場
となっています。
(以降、『eMAXIS Slim全世界株式(日本除く)』は『Slim』、『eMAXIS 全世界株式インデックス』は『Fat』と表記します)
Slimシリーズは、積立NISAなどをきっかけに、ネット証券による取り引きが増えたことに対応するために誕生しており、
- Slimの信託報酬は、0.1144%
- Fat の信託報酬は、0.6600%
と、信託報酬に大きな差があります。
信託報酬は個人投資家のリターンを直接さげる要因となりますので、これからFatを選択する人はいないとは思いますが、
『もしFatに投資していたらリターンはどんな感じだったの?』
を、Slimのリターンと比較しながら確認してみようと思います。
対象期間は、Slimが誕生した2018年3月19日~とします。
※2018年3月19日時点を100ポイントとして比較。
想定通りなんだけど想定外だっ…!!
グラフだけだと分かりづらいので、数値を並べると、
- Slim:177.55ポイント
- Fat :172.94ポイント
- 差 : 4.61ポイント
となりました。
Fatの方が低リターンなのは当たり前だけど、グラフでも分かるレベルの差が出ていて欲しかった…。
と、ぱっと見では少々残念な結果ではありますが、
- 同じ投資先なのに、信託報酬の差によってたった5年でリターンが6%近くも差がついた
ということになります。
グラフだけで見ると軽微な差に見えるかもしれませんが、こう考えると結構大きな差であることが分かります。
また、これまでと同じ推移を2033年まで繰り返したと仮定してシミュレーションすると、
2033年2月時点で、
- Slim:567.39ポイント
- Fat :523.90ポイント
- 差 : 51.82ポイント
と、結構な差がつくことになり、これは
- 100万円投資して放置していたら、15年後には51.82万円の差がついていた
という意味でもあります。
『15年』と聞くと長く感じるかもしれませんが、
- 25歳であったら40歳になるまで
- 45歳であったら60歳になるまで
と考えると意外と近く感じるのではないでしょうか?
投資とは生涯の付き合いであることを踏まえると、15年なんていうのはそれほど長い期間だとは思えません。
その程度の期間で51.82万円もの差がつくわけですから、『Fatがいかにイマイチな商品であるか』がよく分かりますね。
なお、
- Slimの純資産総額は、2329.07億円
- Fat の純資産総額は、 253.28億円
と、大差がついています。
Slimシリーズを始め『2018年ごろに乱立した優良な投信』が登場してくれたおかげで投信ブームが起き、Slimシリーズには大金が集まったのだと思います。
そのきっかけとなったのは、2017年ごろに金融庁から『フィデューシャリー・デューティ(金融機関は資産を預けている顧客に対し、利益を最大限にすることを目標に利益に反する行為を行なってはならない)』が提言されたことだと私は考えています。
(もうこの言葉を聞く機会はほとんどありませんがw)
今さらですが、
グッジョブ金融庁!!
おかげさまで、Fatのような商品に高額な手数料を取られることなく、素晴らしい投資を継続することができています。
助かるわ~。
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