先日
「”オルカン”を”全部に投資する商品”と考えていいんだろうか?」
的なつぶやきをTwitterでしたわけですが、多くのご意見を頂き、考えが整理できてきたのでここに残しておこうと思います。
<目次>
オルカンは(ほぼ)株式にしか投資していない
まずは『オルカンは(ほぼ)株式にしか投資していない』という問題についてです。
『全部』って表現は少し違うような…
— きんのたまご🥚FIRE済(投資&節約&不動産) (@kinnotamagoblog) 2023年5月11日
オルカンは株式
他にも債券や現物不動産などもあるので資産をどこに振り向けるかの話ならオルカン100%でも偏ってると思う
日本円の現金で持つというのも日本円にベットしてるようなものだし
アセットアロケーションをどう考えるかという視点
この意見の通りで、『全部』に投資しようと株式以外の様々な資産に投資する必要がでてくると考えられます。
しかし、「どこまで手を広げたら納得できるんだろうか?」の問いに答えることができず、長きに渡り悩んでいました。
この悩みについては、次の意見が突き刺さりました。
結局のところ為替だったりコモディティ
— Wわんこ♡お小遣いで超富裕層を目指す♪ (@FLiPakO5) 2023年5月10日
だったり不動産など色々な投資商品も
あるけれどオルカンは間接的にそれらも
含め世界中の大半を網羅してるとも言え
ますよね。
僕はもし個別株もやらないこと前提で
本当に1本だけにしか投資しないという
のであればオルカン選ぶと思います😀
株式以外の投資先として考えられるモノには、
- コモディティ(原油や金などの商品)
- 不動産
- 為替
- 債券
などなど、様々ありますが、
- どれも、企業の経済活動によって『利用されているモノ』である
と考えることができますので、
- 『企業に投資する』ということは、株式以外の商品にも間接的に投資していると考えられる
というコトもできそうです。
もう少し具体的にすると、
- コモディティや不動産を売買するのは企業であり、
- 企業の活動があるから為替が動き、
- お金を手に入れるために債券が発行され、
- 国債発行によって国が手にしたお金も企業に流れることになる。
と考えられるためです。
もちろん、『コモディティの値動き』と『そのコモディティを扱う企業の株価の値動き』が一致するわけではなく、「企業に投資しているからOK!」と大きな声で言えるわけではありません。
しかし、
- 個別企業に投資するケースでも、その企業の個別の商品に投資しているわけではない
のと同じように、
「企業が取り扱っている『商品レベル』にまで細かく投資しなくてもいいか」
と考えるに至りました。
言われてみれば「確かに~」なんですが、自分ではこの考えに至れなかったので、とてもいい勉強になりました!
オルカンは小型株への投資をしていない
オルカンの弱点の一つは『小型株への投資をしていない』ことにあります。
オルカンがベンチマークとしているインデックスは、『MSCI オールカントリーワールドインデックス』で、世界中のおよそ3000企業(およそ50か国)に投資しています。
しかし、もう一つの代表的な全世界株式インデックスである『FTSEグローバルオールキャップインデックス』は、世界中のおよそ9000企業に投資しています。
よって、
- 『FTSEグローバルオールキャップインデックス』より投資先が6000企業も少ないオルカンでいいのか!?
という思いが沸いてくるわけです。
そこに対して
いつも素晴らしい記事を拝見し勉強させていただいております。おっしゃる通りオルガンが全部に投資する行為とするというのはややミスリードかもしれませんがニュアンスは伝わりそうですね。樹海の中からプロがいくつか木をチョイスしてくれた優れたハコに投資しているイメージを持っています!
— 背徳太子💸FIRE目指す会計士 (@hodoyoihaitoku) 2023年5月11日
という意見を頂きました。
オルカン(MSCI オールカントリーワールドインデックス)は、地域、セクターなどを考慮して『偏りがないよう』設計されています(MSCI ACWI Index - MSCI)
よって、投資している数が少ないとはいえ、
「この企業とこの企業に、こんなバランスで投資しておけば、だいたい全体に投資しているような感じになるだろう」
とプロが選定した銘柄がそろっています。
その選定に間違いがないと言い切ることはできませんが、1995年末から2021年末までのリターンが
- 小型株を含む :年率8.068%
- 小型株を含まない:年率8.054%
と、ほとんど変わらない実績をあげている(全世界株式インデックス)ことからも「オルカンの選定はうまいことやっている!」と考えることができます。
また、それ以前に、
オルカン信者多いですけど、指数的にはFTSEグローバル株式インデックスよりも、確実に分散が効いていないですからね~🧐
— とある庶民のインデさん (@Toaru_shomin) 2023年5月10日
そっちで、オルカンの精度で運用される商品が出てくると、オルカンは確実に「2番より下」になりますよね~😅
という意見にある通り、
- いい感じの『小型株を含む全世界株式インデックス投信』が存在していない
という問題もあります(過去にこちらの記事で考察)
すばらしい『小型株を含む全世界株式インデックス投信』が存在しているのであれば、オルカンに投資することはないかもしれませんが、それがない現状において『オルカンへの投資は理にかなっている』と考えられそうです。
そもそも『インデックス投資』を利用する目的とは…
また、根本的なところとして「なんでインデックス投資をしているんだっけ?」と考えさせられた意見として、
我が家の投資への期待は『未来の購買力の維持+α』
— マメ助@お金・家族・趣味の体験談と学びを配信中! (@2020mamesukeFP) 2023年5月11日
その目的をコストが低く・手間がかからない方法で達成できるのが、『全世界株式INDEX·F』
全世界株式INDEX·Fの中で、最も無難なのが『オルカン』
更に分散投資するなら先進国REITも◎
投資が、人生の全てでは無いので、運用で平均点を取れたら満足☺
オルカンだけで「十分に分散できているのか?」というのは難しいところ。
— 眼鏡小僧 / やすひろ (@meganekozo) 2023年5月11日
とはいえ、こちとら投資素人なので、アセットアロケーションを念入りに考える余力はないんですよね。。。 https://t.co/VFygBFMPGd
というお言葉を頂きました。
これ、その通りでした。
「楽に、無難なリターンが得られたらそれでいいのよ」
と考えてインデックス投資をしていたはずが、必要以上に「完璧なインデックス投資」を求めようとしていたがために、余計な悩みを生み出していました。
しかし、この記事で考察してきた通り、
「全部に投資できているわけじゃないけども、オルカンでも不満はないよ」
と言うことができそうです。
そういった面からも、
- 手間をかけ、真剣に考察して、仮に『完璧なインデックス投資』ができたとしても、得るものより失うモノの方が大きいかもしれない
なんてことを考えさせられました。
というわけで、
「現時点で、楽に、無難なリターンが期待できるオルカンを利用しておこうかな」
という結論になりました。
これからに期待するもの
とはいえ、『現時点ではオルカンで良い』だけであり、もっと良い商品が生まれて欲しいと思うのも確かです。
そこについては、
なお、URTKさんのおかげもあって、この悩みが生まれました🤓
— スパコンSE@投資ブロガー (@hyoshionnu) 2023年5月10日
地球FPに一発で投資できる投信が生まれないものですかね🧐
あ、そうでしたか、恐縮ですw
— URTK@2億円の地球PF運用中 (@urtk78) 2023年5月11日
そうなんですよー、そういう投信を待ち望んでます!
8資産均等とかではなく、ちゃんと時価総額比例になるものが欲しいですね。。
と、私の知る限り唯一の『本気で”すべて”に投資しようとしている方』もおっしゃっています。
株式だけにしても、『オルカンよりももっと広域に、もっと低コストで、もっと信頼できる投資をする商品』を誕生させる”余地”は十分にあります。
また、コモディティや債券などを含んだ『言葉通り”地球”すべてに投資する商品』が誕生してもおかしくありません。
そして、もしそういった商品が出てくれば、そちらに投資することになるでしょう。
というわけで、
- 現時点ではオルカンに投資しておけば良さそう!
- でも、完璧な商品ってわけではないから、もっといい商品が出てくることに期待しているよ!
というのをこの記事の結論とさせて頂きたいと思います。
みなさま、ご意見いただきありがとうございました!
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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