最終更新日:2020/9/14
投資信託協会の発表によると、2020年8月末時点の個人向け投資信託残高が、およそ113兆円となり、2019年12月以来に過去最高を更新しました。
新型コロナウィルスによって、一時的には株価が大きく暴落しましたが、多くの投資家が逃げ出すことなく『着々と資産を積み上げている』という証拠であるため、非常に安心しました。
本記事では『投資信託残高の推移』と『全世界の株価』がどういった関係性にあるのか分析していきたいと思います。
<目次>
個人向け投資信託残高が過去最高に
まずは、シンプルに『投資信託残高の推移』と『全世界の株価』を並べてみます。
※『全世界の株価』はVT(米ETF)を使用します。
青の棒グラフが『純資産総額の推移』で、オレンジの線グラフが『株価の推移』です。
これだけ見ると
- 株価の推移に合わせて純資産総額が上下しているだけ
と何の面白味もないグラフとなってしまいました。
というわけで、少々目線を変えて、『それぞれの変化の割合』をグラフ化してみると、こんな感じになりました。
ちょっと面白くなってきました!
これは、『先月と比べた今月の株価 or 資産額』をグラフ化しており、例えば
- 19年8月の株価が200、19年9月の株価が160であれば、9月の値は50%
- 19年10月の株価が200、19年11月の株価が220であれば、11月の値は110%
となります。
赤丸部分(2020年3月)は、『緑線(株価)が大きく下げているのに、青線(資産額)は大して下げていない』ため、『株価が大きく下げたタイミングで、投資信託を追加購入した投資家が多くいる』といえ、
赤点線丸部分(2020年4月、7月)は、『緑線(株価)が大きく上げているのに、青線(資産額)は大して上げていない(どころか7月には下げている)』ため、『株価が大きく上げたタイミングで、投資信託を売却した投資家が多くいる』といえます。
簡単にまとめると、
- 株価が下がると買い
- 株価が上がりだすと売る
という、いわゆる『逆張りを好む投資家』が多くいると言えるわけです。
もう一歩踏み込むと
- 追加購入するタイミングは問題なし
- 売るタイミングは気が早い
といった感じになります。
投資成績を上げる為のヒント
ここから察するに、『一般的な日本人投資家』が投資成績を上げる為には
- 「買いたい!」と思ったタイミングで買ってよし
- 「売りたい!」と思ったタイミングでは、まだ売るな
というアドバイスができそうです。
ただし、この結果は『投資信託の実績全体の傾向』から導きだしたものなので、そのまま”あなた”に適用可能かどうかは分かりません。
よって、まずは『自分の売買履歴』と上記グラフを比較して、自分が『一般的な日本人投資家』と同じような行動をしているか確認をしてみることをお勧めします。
それでピッタリ一致しているようであれば、上記アドバイスを聞き入れてみてもよさそうです。
とはいえ、しょせんは『たった1回の暴落の実績』から分析したものなので、これだけを過信することなく、定期的に『自分の売買実績』と『株価の推移』を比較して、自分がどんな行動を取りがちなのかを理解し、今後の投資判断に役立てるようアップデートしていく必要があります。
ほとんどの人は、理性的に判断しているつもりでも、感情で判断してしまっているものです。
自分が『どんな時に、どんな感情になって、どんな判断を下しているのか?』を理解することで、適切な投資判断を下せるように進化させることが可能です。
「売った方が良い気がする」「買った方が良い気がする」のまま、売買を繰り返さないよう、意識的に自分の脳力をレベルアップしていきましょう。
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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