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【メリット・デメリット】株主優待制度は得か(唯一おすすめできる銘柄も紹介)

最終更新日:2020/4/19

 

「お得な株主優待」は、ほとんどありません。

 

本ブログの筆者であるひょしおんぬは、以前は株主優待目当てで日本国内の株も保有していましたが、現在はオリックスを除き、ほとんどの投資資産を投資信託に割り振っています。

 

特に日本では「株主優待制度」が多く広まっているため、それを目当てに株を保有している方もいるかと思いますが、今回は「株主優待がお得か」について記事にしてみようと思います。

 

<目次>

  

【メリット・デメリット】株主優待制度は得か

【メリット・デメリット】株主優待制度は得か

「株主優待制度」とは「株主に対して定期的に(主に)自社製品などを配って還元する制度」です。

 

「株主優待制度」で人気の「カゴメ」を参考に見てみますと「毎年6月末時点で株主だった人に自社製品2000円相当の品(ジュースなど)を渡す」となっています。

(今後も同様の優待品がもらえるかどうかは保証されません)

 

株主になっているだけで毎年2000円相当のカゴメ製品がもらえることが人気の理由となっているようです。

 

その他企業でも「自社製品」や「商品券」、「割引券」などを配っているケースが多くみられます。 

 

株主優待制度はお得なのか

では、カゴメを例として株主優待制度がお得なのかどうか考えてみます。

 

株主であるコトで毎年2000円の商品を受け取ることができるわけですが、その「2000円の商品」を準備するお金は企業(カゴメ)が捻出したものです。

 

よってカゴメは「2000円の商品を株主に配るために自社のお金を使った(利益が減少した)」コトになります。

 

これは配当金を配る行為(自社の株主に対してお金を配った(利益が減少した))と同様で、「自社の利益を分配する」という面では同じで、「お金を配る」か「商品を配る」かが違うだけです。

 

よって、企業は「配当金の額を減らして、その代わりに株主優待を配っている」わけです(株主優待制度を廃止すれば、もっと多額の配当金が配れる)

 

企業にとっての株主優待のメリット

企業としては「あえて」株主優待制度を設けているわけですが、それによる狙いは何なのでしょうか。

 

よく言われるのは「自社製品の宣伝をしつつ株主還元をする」というコトです。

 

単純にお金を配るのではなく、自社製品を配れば「試食」のような宣伝効果が得られるというわけです。

 

また、多くの人は「現金をもらう」よりも「モノをもらう」方が嬉しいと感じるようです(プレゼントと同じ感覚)

 

同額の費用をかけるのであれば、「現金よりも商品を配ったほうが株主が喜ぶ」=「株価上昇につながる」というコトになるので、企業にとっては低コストで株価を上昇させるコスパのいい戦略と言えます。

 

株主にとっての株主優待のデメリット

しかし、当然「商品を配る」という行為は「株主に配られるべき配当金」を削られて行われています。

 

気持ちの上では「商品をもらえて嬉しい」となるかもしれませんが、その代わりに現金による配当金が減っているのです。

 

「株主優待で配られた商品」が「株主にとって本当に欲しいもの(お金を支払ってでも手に入れたいもの)」であれば問題ありませんが、「もらえたら嬉しいけど自分では買わないもの」である場合、「株主優待は損(配当金として受け取った方が得)」であったと判断できます。

 

「株主優待」は「株主がタダでモノをもらう制度」ではなく、「株主が(本来受け取れる)お金の代わりにモノをもらう制度」であるコトを理解しておく必要があります。

 

株主にとって「モノ」の価値が低ければデメリットが勝ることになります。

 

またカゴメを例に出しますが、カゴメから配られる「2000円相当の株主優待品」を「2000円支払ってでも欲しい」と言う人は、そう多くは居ないのではないかと思います。

 

ただし、これは金銭面だけでの話なので「商品を受け取ると嬉しい」や「知らない(普段なら手を出さない)商品を試しに食べられるのが嬉しい」といった気持ちの面を最優先する方であれば、上記判断は当てはまりません。 

 

株主優待は「利回り」で考えよう

ちなみに「カゴメ」の場合、株主優待を受け取るにはおよそ26万円分の株を保有しておく必要があり、配当金+株主優待品で毎年5500円程度の利回り(2%)が得られます。

 

これを「高い」or「低い」と判断するのは簡単ではありませんが、参考までに全世界株式分散投資の期待リターン(5%)と比較すると、相当低い利回りに見えます。

 

ただし、実際にはカゴメの株価自体も変動するので、「カゴメ:2%」と「全世界株式:5%」とで比較するのはフェアではありません。

(配当利回りは2%しかなくても、カゴメの株価そのものが上昇すれば、もっと高いリターンが得られる)

 

ただし、「年間3%以上の株価の上昇を期待」している(株価+配当+株主優待で5%を超える)のであればかまいませんが、「配当+株主優待で2%」の為だけに株を買うのは愚かだというコトをご理解頂ければ幸いです。

 

参考:ひょしおんぬの利用している株主優待は

と、書いてきましたが、ひょしおんぬが唯一利用している株主優待があります。

 

それはオリックスです。

 

現時点での配当利回りは6~7%とかなり高く、かつ株主優待では(3年以上連続保有で)7%近い商品と交換できるカタログギフトがもらえます。

 

配当金と株主優待を合計すると毎年15%近い利回りを得られるコトになります。

(他にも「各種オリックスサービスが割安で利用できる」といったメリットもありますが、かなり色々あるので興味がある方は個別に調べてみてください)

 

またオリックスの事業そのものにも期待(株価上昇が期待)できるというコトもあって、株を保有し続けています。

 

まとめ:株主優待は無条件でお得というわけではない

今回は株主優待制度について記事にさせて頂きました。

 

ひょしおんぬは「株主優待制度」を否定しているのではなく「それは本当に自分にとって利益のあるものかどうか(全世界株式分散投資と比較して)」をしっかり判断したうえで利用するべきだと考えています。

 

読者の方々も「株主優待が人気だし良さそうな雰囲気」というだけで株主優待を利用する(株を買う)コトがないようご注意ださい。

 

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