「無難な投資」とされるインデックス投資にも大きな弱点があります。
それは「インデックス投資に人気が集まりすぎると経済成長が減速する(かもしれない)」ということです。
本記事では人気が集まりつつある「インデックス投資」に焦点を当て、投資に限らず「流行は必ず廃れる」という事柄から、インデックス投資が廃れる可能性について検証します。
インデックス投資がブームになることによる問題を検証
インデックス投資に人気が集中すると「企業側が株価を上げるための努力」を放棄する危険性があります。
世界中の全ての投資家がインデックス投資を選択すると、
「インデックスに採用されている全銘柄の株価が等しく変動する」
こととなります。
それは、インデックス投資は「業績の優劣に関係なく投資する」手法であり、「好調な企業」も「瀕死の企業」も等しく投資対象としてしまうという問題があるからです。
もう少し具体的に書くと、例えば
- 「N社の会長が会社のお金を横領してレバノンに逃走した」といった、大問題となるニュースが報道されても、N社がインデックスに採用されている限りN社の株価は下がらない
といった事象を招きます。
基本的に多くの経営者は「株価を上昇させるため」に努力をしており、時には粉飾決済をしてまで株価を上げようとします。
それは「投資家から見捨てられたら資金調達が困難になるから」でもありますし「経営者自身が株を保有しているから」からでもあります。
それが、努力(業績)に関係なく株価が上下するようになれば、多くの経営者は努力を放棄する危険性があります。
その結果、各社の業績が悪化して、経済・テクノロジーの発展速度が低下する、なんてことになってしまうかもしれません。
…とはいえ、そこに至るまでインデックス投資に人気が集まる可能性は低いです。
インデックス投資へ人気が集中する可能性は低い
インデックス投資に人気が集中すれば、アクティブ投資の成績が向上することになります。
昨今インデックス投資が人気となっている理由の一つが
「アクティブ投資の多くはインデックス投資に勝てない(利益率が低い)」
という、過去実績の調査結果によるものです。
しかしそれは「インデックス投資家が少ない」という状況にあるから言えることです。
極端な例でざっくり説明すると、世の中が
- 99人のインデックス投資家と1人のアクティブ投資家しかいない
- 上場企業がA社・B社の2社しか無い
という状況であったとすると、
- 両社は同じ株価で推移する(市場のお金が均等に割り振られる)
- 両社の業績には(当然)差異があり、配当金額にも差異が生まれる
となります。
すなわち、
- A社@高業績 : 株価=100円 : 年間配当9円
- B社@低業績 : 株価=100円 : 年間配当1円
という歪んだ株価(配当利回りに異常な差がつく)となってしまいます。
その際、インデックス投資家の年間リターンは5%(200円分の株を保有して10円の配当)となります。
しかし、唯一のアクティブ投資家は「業績の良いA社に集中投資する」ことで、年間リターンが9%(100円分の株を保有して9円の配当)となり、インデックス投資家を大きく上回る利益を手に入れることが可能となります。
その後もアクティブ投資家は、株主の権利確定前に「業績が良いであろう企業」の株主に乗り換えることで、高配当を維持することが出来ます。
つまり
- 「インデックス投資家ばかりいる状況」になれば「アクティブ投資家のほうが利益を得られる」状況になる
といえます。
これは、
- 「インデックス投資」と「アクティブ投資」には、優劣をつけられない
とも言えます。
インデックス投資とアクティブ投資に優劣はない
株式市場では、アクティブ投資家たちが各社の業績を予想して「業績の良い企業を買う(悪い企業を売る)」ことで、株価が適正な価格に保たれています。
それによって、インデックス投資家は各企業の株を適正な価格で購入することができています。
インデックス投資家の「アクティブ投資家はインデックス投資家に負けるマヌケな投資家」といった発言を見かけることがありますが、ちゃんちゃらおかしな話で、実際はアクティブ投資家様様なわけです。
現在はインデックス投資に人気が集まりつつありますが、過剰なまでに人気が集中すればアクティブ投資が優位になる時代が到来するとも考えられます。
よって「○○投資が優位だ」と優劣をつけるのではなく、お互い自分にあった投資方法を追求していけばいいだけです。
まとめ:インデックス投資は優れた投資手法であるが万能ではない
というわけで、本記事では「インデックス投資ブーム」に焦点を当ててきました。
現時点では無難な選択肢として重宝されている「インデックス投資」も、万能ではないとご理解いただけたでしょうか。
なお、スパコンSEはインデックス投資を選択しています。
その理由は「企業の業績予想をする能力を持ち合わせていない」という、自分の能力不足によるものです。
というわけで「企業の業績を読み、適正な株価に是正してくれるアクティブ投資家」に敬意を払いながら、今日もタンタンとインデックスファンドへの積立投資を続けていくことにします。
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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