
「人々は本当は自由を求めていない。規律・秩序を求めているのだ」
ドラマなどで悪役が使うセリフです。
ただこれ、あながちおかしな発言でもなく、
- 「不安・脅威・曖昧さへの耐性の低さ」が高い個人や状況下では、秩序や強い権威への支持が自由より優先されやすい
というのは多くの実証研究で支持されています。(PMC、Psychepedia、Psychology Today)
ネット上ではフェイク情報が氾濫し、現実世界でもトランプが大暴れしている世界ですから「自由が減ることになっても構わないから、強い統治者にリードしてもらいたい!」と考える人がいておなしくないのかもしれませせん。
この『自由よりも規律』というのは、もしかするとFIREにも当てはまるのかもしれません。
FIREしたらメンタルを病んだ
さて、そんな前振りをした上で、Xで見かけた『ボロ戸建て大家パーマン(7月にFIRE)』さんの叫びをご紹介したいと思います。
正直に告白します🙏
— ボロ戸建て大家パーマン (@pamanooya) 2026年9月7日
7月に念願のFIREを開始したら結末がひどすぎた😭
出かけるのも面倒で一日中家にいたら「何のために生きてるんだろう」と病み、汗が止まらなくなりパニック障害を発症。結局、精神科で薬をもらう羽目に・・
会社員時代にあれだけ憧れたFIREの末路がこれかよ、クソが!
正直に告白します🙏
7月に念願のFIREを開始したら結末がひどすぎた😭
出かけるのも面倒で一日中家にいたら「何のために生きてるんだろう」と病み、汗が止まらなくなりパニック障害を発症。結局、精神科で薬をもらう羽目に・・
会社員時代にあれだけ憧れたFIREの末路がこれかよ、クソが!
FIREしたのにも関わらず、なかなかに辛い時間を過ごしている模様。
不動産投資から得られる(大家でもある)収入源を頼りにFIREしたため、インデックス投資のように『ほんとうに何もしなくても収入がある』という人間とは違い、それなりには『仕事』と言えるようなタスクが存在していると想像しますが、それであったのにも関わらず3ヵ月で
「何のために生きてるんだろう」
とのメンタルになったとのこと。
私のセミリタイア3か月目を振り返ると、
「色々なことをやるようになったせいか、時の流れが遅く感じるようになったぞ…!」
といった喜びを語っていた(セミリタイアして3か月の心境)わけですが、それと比べるととても格差が大きく感じます。
この、
「FIREが合わなかった。もう一度働く」
は、たまに語られることのある話ではありますが、あまりにも自分の体験とかけ離れているため『創作である』or『資産不足した人の嘆き』のどちらかがほとんであろうと想像していたわけですが、『ボロ戸建て大家パーマン』さんの叫びは、とてもリアルだったの(仮に創作であったとしても)でここで取り上げてみることとしました。
『ボロ戸建て大家パーマン』さんの叫びには、他にもこんなものがありました。
【FIREの超現実】
朝起きて何するよ⁉️
・ドラマ、ゲーム?3分で飽きた
・買物?物欲ない
・人に会う?友達いない
最初の数日は嬉しいよ、でもすぐ飽きる。ホモサピエンスの本質だよな
アフリカ飽きて地球全体に旅立ったんだぜ?超絶飽きっぽいのよ、俺たち人間は‼️
そこを理解してなかったわ😅
ずっと家に引きこもってYouTubeで時間を潰す生活、想像の100倍地獄だったわ
結論:もう休むのやめて働きます!
適度に働くことが、実はメンタルを安定させる最高の健康法だったと、この歳にして気づいたよ☺️
結局、人間って何かを追い求めるように設計されてるんだと思う🚩
会社員時代ひたすら働き、自営業でもほぼ無休だった自分が、FIREなんて合うわけないよな😅
初めて手にした圧倒的な自由時間。 メンタルがダークサイドに向かい、魔界の入口が見えた事は誰にも話していない
FIRE危険すぎた😭
うーん、辛い。
ここら辺の言葉を聞いたうえで、
「FIREには向いている人と向いていない人がいる。人によるだけ。」
と言ってしまうこともできますが、それでは面白くないのでもう少し考えてみることにします。よって、ここから先は『ボロ戸建て大家パーマン』さんの実際とは関係なく、あくまでも私の考察となりますのでご注意ください。
無秩序への恐れ
さて、これら叫びを私なりの言葉でざっとまとめてしまうと、
- ずっと無休で働き続けてきたような人間が、FIREすることで急に大量の空き時間を確保できたことで何をしたらいいのか分からなくなった
という状況に見えます。よくあるFIRE批判「やりたいことがなければFIREするべきでない」という言葉がぴったり当てはまるということでしょうか。
「ほぼ無休で…」という言葉からは、現役時代にかなり仕事に注力されていたであろうことが想像できます。お子さんはいらっしゃるようですが、それによって趣味の時間を確保することも難しく、仕事と家庭に自分の時間のほとんどを割いていたででしょう。
そして、この『仕事が忙しかった』は『忙しい仕事に対応”できた”』と言い変えることもできます。
ここであえて『できた』と表現しているのは、もし仮に私がほぼ無休で働かなければならない状況に置かれていたら、これには耐えきれずに転職などによって方向転換をしていたであろうからです。
であるのにも関わらず、FIREするまで「ほぼ無休で…」が達成できたのは、『忍耐力があった』というのも考えられますが、それ以上に
- 仕事が苦ではなかった≒楽しかった
というものがあったのだと想像します。
こういった人は私の身近にもいました。
その人は50代の先輩で、「早く仕事を辞めたて田舎に帰りたい」とたまに言うのですが、それでも日々楽しそうに仕事をしていました。
おそらく「帰りたい」という言葉は本心から出ている言葉であったのだと思っています。基本的には仕事を楽しむことができていたとて、やはり仕事ですから辛い時間を過ごさねばならないこともあるからです。
しかし、おそらくこの『仕事を楽しんでいた先輩』がFIREをしたら、一定の虚無感に襲われていたであろうことが想像できます。
その先輩は多趣味であったために、「FIREつらい!再就職する!」とまでならないでしょうが、それでも「なんだかつまらない」という感情を持つのではないかと想像します。
余暇を楽しむ
なお、私は仕事に楽しみを感じる面もありながらも、
「もっと旅行に行きたい」
「もっと筋トレをしたい」
「もっと読書をしたい」
「もっと映画を見たい」
と、仕事以外の時間が足りていないことに不満を持っていたので、いざ仕事を辞めた後であっても趣味に忙しい日々と送っています。
しかしそんな私でさえ、SEの仕事から離れたことを寂しく感じることはあります。つい最近も

とポストしておりました。
この点において、『ボロ戸建て大家パーマン』さんは、
朝起きて何するよ⁉️
・ドラマ、ゲーム?3分で飽きた
・買物?物欲ない
・人に会う?友達いない
と叫んでいることからも想像できるように、辛いが楽しくもある仕事に打ち込んできたせいで、趣味を持つことができなかった(≒趣味を見つける必要がなかった)と言う状況にあり、これに加えて仕事の喪失感があるわけですから、「何のために生きてるんだろう」と病んでしまうことも理解できます。
なかなかに厳しい話ですが、
- 余暇がなくなるほどに仕事に追われている人は、余暇を楽しむ方法を持っていないため、FIREに向いていないかもしれない
とも言えそうです。
さらに、繰り返しになりますけども『余暇がなくなるほどの仕事に耐えられている』の理由が
- 仕事に楽しさを感じているため
- ただ単に我慢強いため
のどちらがより大きな要素となっているのかが大事となりそうです。
『FIRE』という単語が広く使われるようになり、80歳近い私の親も
「若くして大金を貯めて仕事を辞めるおかしな人もいるらしいね」
と言っているくらいです。
そこで、『いつの間にか富裕層』と言われるように貯蓄感覚でぼんやりと投資を継続しているだけで、気付いたらFIREが目の前に存在しており、勢いさえあればそのままFIREしてしまう人もいることでしょう。
世には「FIREしても暇になるだけ」という意見もありますが、私も含む大多数は
「FIRE(セミリタイア)生活最高!!」
「暇になったことなんか一度もないんだがwww」
といった意見であり、
「FIRE卒業します」
という意見は、なぜか総叩きに合ってしまうほどです。
忙しく仕事をしてきた人であればあるほど、いきなりFIREするのではなく、ダウンシフトするところから検討してみても良いのかもしれませんね。
案外と『強く自由な世界』は居心地が悪いものであるかもしれませんので。
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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