「暴落が近い!」
「急いで逃げ出せ!!」
みたいな煽りが目につくので、ちっとだけ書きます。
ちなみに、私も、
みたいな記事を書いているわけですが、
「暴落するぞ!!」
と予言しているわけではありません。
また、最近ヴァンガードから公開された記事でも
「米国株式市場のCAPEが割高だから楽観視すんなよ!!」
といった警告がされています。
『CAPE』とは、株式の収益率をはかる指標の一つ(PERの仲間)で、ノーベル経済学賞受賞者のロバート・シラー教授が考案したものです。
『CAPE』では、インフレ調整後の利益を過去10年の実績を使って算出されていますので、単純に直近の利益を使うPERよりも考えられた値となっています。
これが、上記グラフから分かる通り『結構高い』というところにまできています。
しかし、この記事の最後にはこう書かれています。
- CAPE指数は売買のタイミングを計るツールではない。
- 現時点で割高であることは間違いないが、それは『短期的には株価が上昇しない』という意味ではない
- 長期間であっても、CAPEによってパフォーマンスを確実に予測できるわけではない
- だからこそ、私たちが株式に慎重な姿勢であったとしても、投資家が資産配分を大幅に変更することはお勧めしない
と。
『CAPE』だけに限らず、様々な指標で「割高だ」と判断されたところで、この先に暴落が待っていることにはなりません。
例えば
- しばらくのあいだ株価が横ばいに推移していき、経済成長が株価に追いつく
- 過去の○○革命のように、テクノロジーの進化によって経済成長率が急加速することで株価が適正なものになる
という値動きをする可能性は十分にあります。
また、仮に本当に暴落があるとしても、
- 暴落前に売る
- 上昇前に買う
をタイミングよく行わなければなりません。
もしタイミングよく売ることができたとしても、上昇をはじめる前に買わなければなりません。
暴落後、世間に楽観論が広がってくるころには株価は大きく上昇済となっている可能性が高いため、
- みなが悲観視しているタイミングで買わなければならない。
ということになります。
つまり、多くの人が
「いま買うやつはバカだ!」
「もっと下落するぞ!!」
と警戒している中、自分だけはその流れに逆らって『買い』をしなければなりません。
これは想像以上に難しいです。
とくに、現在の「市場はバブルだ!!」という大勢の声に影響され『売り』を検討しているような個人投資家であれば、世間の波に逆らった『買い』をすることはほぼ不可能でしょう。
------ 少し話はそれますが… ------
この『暴落時に耐える』という行為は、個別株投資に比べてインデックス投資の方が難しいのかもしれません。
個別株投資であれば、
「この企業は○○の資産を持ち、○○という強みがある。だから世界情勢の影響によって株価が下がったところで必ず持ち直す」
と考えることができそうですが、インデックス投資でそれをするのは比較的に難しいです。
ここをしっかりカバーするためには、
- 株式投資とは、企業の利益の一部を受け取る行為である
- 景気が悪化したところで、この構造は変わらない
という基本をしっかり理解しておく必要がありそうですね。
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話を戻すと、色々なところから「バブルだ!バブルだ!」なんて声が聞こえてきますが、現在がバブルかどうかはバブルがはじけるまで分かりません。
しかし、もしかしたら本当に暴落する日が近いかもしれません。
しかし、暴落なんてありもしないかもしれません。
そこで、
「暴落があるかもしれないから覚悟はしておけよ!」
「暴落しないかもしれないから逃げ出さずにホールドしておけよ!」
「”売り”に成功したとしても、”買い”で成功するのは難しいぞ!」
と、声を大にしてアピールして言っておこうと思います。
そう簡単にタイミング投資で成功できるのなら、わざわざ積み立て投資なんてしませんよ。
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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