どこかで
「NISAのメリットを最大限に活かすためには、大きなリターンが期待できる個別銘柄に賭けるべし!」
みたいな言葉を見かけました。
インデックス投資では大した節税効果を得られないため、
「失敗を覚悟してでも、NVIDIAのように10年で100倍以上にまで値上がりしそうな銘柄に賭けよう。」
ということなのでしょう。
もし仮に、2014年にNVIDIAに100万円投資して現在までホールドし続けていれば1億円を超える含み益があることになります。
これをNISA口座で売買することで、本来納税しなければならないはずの2000万円以上もの税金を払わずに済みます。
反対に、2014年からインデックス投資をしていたとしても、200万円程度のリターンしか手に入らず、NISAで取引をしていたところで40万円ほどしか節税できません。
そう考えると「NISAでは一発逆転を狙え!」という言葉が正しいように聞こえてしまいます。
しかし、私はそう思いません。
第一に、
- 確かに「NISAの効果を最大限に~」という考え方は重要かもしれませんが、同じくらい「NISAの効果を確実に手にする」という考え方も重要
だと思うからです。
個別銘柄への投資は、インデックス投資に比べてハイリスクハイリターンであり、場合によっては1円も儲からず、マイナスリターンとなる可能性はインデックス投資より高くなります。
NISA口座でマイナスリターンになるような投資をしていたら、NISAによるメリットはゼロとなってしまいます(それどころか、損益通算ができないだけマイナス)
よって、「NISAによるメリットを無駄にしないためにもインデックス投資をする」がよい選択だと言えます。
第二に、
- 長い目で見ればインデックス投資のほうが大きなリターンが期待できる
と考えているからです。
投資によるリターンは、投資期間が長くなればなるほどに大きなものになることが期待できます。
であれば、数年より10年、10年より50年保有した方がNISAの節税効果は大きくなることになります。
広域に分散するインデックス投資であれば50年間保有することも可能でしょうが、個別銘柄を50年にもわたって保有し続けることは困難でしょう。
「この先10年世界をリードする企業」であれば(もしかすれば)見つけられるかもしれませんが、「この先50年世界をリードする企業」を見つけるのは困難でしょう。
いや、ほぼ不可能でしょう。
個別銘柄は、
- 世界情勢の変化
- 企業のリーダーの変更
- 内部の腐敗
- 不祥事によるイメージダウン
- 強力なライバルの登場
などにより、時として「投資先として魅力的な銘柄」でなくなってしまうことがあります。
新NISAでは、銘柄の乗り換えが可能とはなっているものの、
- 投資枠の復活は翌年以降
- 買付分だけしか復活しない(売った金額分の枠が復活するわけではない)
と、保有し続けることにくらべて不利になります。
よって、
- より大きな節税効果が期待できるのも、長期投資ができるインデックス投資である
と私は考えます。
投資の手段別に考えると、
- 機を見て投資先を乗り換える必要がある個別株投資は特定口座で
- 乗り換えを必要としないインデックス投資はNISA口座で
と使い分けるのが正いのではないでしょうか。
投資が『ゲーム』なのであれば、ハイスコアを狙って『NISA口座で一発逆転を狙う投資』をするのも良いでしょう。
しかし、『現実の生活を左右するお金』を賭けている以上、堅実な投資をするべきだと私は思います。
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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