インデックス投資家にはあたり前の
- 「成長」と「株価の上昇」は相関関係にない
という事実がなかなか広がらないので、適当に触れます。
この成長というのは『企業の利益が増える』こともそうですし、『人口の増加』についても同じことです。
つまり、
- Amazonがものすごく成長するからといって、株価がものすごく上がるわけではない
- インドの人口が急激に増加するからといって、インド銘柄の株価が急激に上昇するわけではない
ということになります。
株式投資をしている人は、もちろん大きな利益を求めて投資しています。
であるために、大きく成長する企業・地域に投資をしようと考える人は多くなります。
そして、残念ながら多くの人が投資をすれば、その銘柄は割高なものとなり、リターンを押し下げることになります。
つまり、
- 大きく成長するとわかりきっている銘柄に投資をしても、大きなリターンが手に入るわけではない
わけで、
- GAFAやインドのように誰もが「大きく成長する!」と考えている銘柄に投資が成功するとは限らない
ことになります。
『成長する企業・地域に投資する』ことで大きなリターンが手に入るのであれば、誰でも簡単に大儲けできてしまいます。
であるのにも関わらず、多くの投資家が苦戦しており、なんだかんだとアクティブ投資よりもインデックス投資のほうが優秀になりがちなのは、このロジックが働いているからです。
有名な実例をあげると、
- 1950年~2003年というハイテク産業の黎明期に、IBMよりもスタンダードオイル社のほうが大きなリターンをあげていた
という実績があります。
この間、各業界の年間成長率は
- ハイテク産業 : + 14.65 %
- エネルギー産業: - 14.22 %
と、ハイテク産業の圧勝でしたし、売上の成長率は
- IBM社 :12.19 %
- スタンダードオイル社: 8.04 %
と、IBMのほうが大きな成長をしていました。
それでも、配当金再投資によるリターンが
- IBM社 :13.38 %
- スタンダードオイル社:14.42 %
と、スタンダードオイル社の勝ちとなっていました。
この理由は簡単で、
- IBMは、多くの人が「急成長する」と考えていたために割高となっていた
- 反対に、スタンダードオイルは「成長しない」と考えられていたために割安となっていた
からです。
IBMは多くの人の予想通りに急成長しました。
しかし、スタンダードオイル社は「成長しない」という予想に反して、そこそこの成長を見せました。
つまり、
- 『予想通りに急成長したIBM』よりも『予想外にそこそこ成長したスタンダードオイル』のほうが大きなリターンが出した
と言うことができます。
つまり、投資で大きなリターンを手に入れるためには
『みなの予想を(良い意味で)裏切るような成長をする銘柄へ投資すること』
が重要となってきます。
つまり
- 「成長」と「株価の上昇」は相関関係にない
ということになり、言い換えると
- 「予想外の動き」が「株価の値動き」を決める
と言えるでしょう。
具体的には、
「インドの人口はこれからどんどん増えていくので、確実に成長するインド市場に投資するのだ!」
と、『誰しもが知っている情報を根拠に投資をする』ことは完全なる悪手です。
しかし、反対に
「確かにインド株は注目・投資されているが、本来の実力を理解していればもっと投資されるべきである!!」
と、『世間が見込んでいる以上の成長を予想している≒インド市場が過小評価されている』のであれば、投資対象とできるでしょう。
しかし、株式市場の資金の多くはプロの投資家が動かしているため、『過小評価されたまま放置されている銘柄』を見つけることは困難です。
そこで『どの銘柄が過小評価されているのか分からないから、全部を買おう!』というコンセプトのインデックス投資が受け入れられているわけです。
というわけで、
- 『多くの投資家が持っていない、投資先が予想外に成長する根拠』を知っているのでない限り、インデックス投資に賭けておくべし
と考えられるのではないでしょうか。
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