10年先を見据えた長期投資を、100年以上にわたり続けてきました
-伝統ある「長期投資へのアプローチ」をスコットランド・エディンバラからお届けします-
という言葉で始まるファンド、
ベイリー・ギフォード 世界長期成長株ファンド(ロイヤル・マイル)
を評価していきたいと思います。
このファンドは様々なところで高い評価を得ており、多くから注目をあつめています。
評判が良いのは、シンプルに
- 全世界株式投資でありながら、全世界株式の定番(eMAXIS Slime全世界株式など)のファンドを圧倒するリターンを上げてきたから
です。
しかし、どうやら「ベイリー・ギフォード、いいねぇ…」で済まされない状況にあることも間違いないようです。
それを知ってしまっては、私のようなインデックス投資家であっても「知らない」で済ますわけにはいかず、詳しく調べてみることとしました。
ファンドの問題点や、今後の見通しについても考察していきますので、ぜひ最後までお付き合いください。
<目次>
- ベイリー・ギフォード 世界長期成長株ファンドとは
- ベイリー・ギフォード社とは
- ベイリー・ギフォード 世界長期成長株ファンドの銘柄選定方法
- ベイリー・ギフォード 世界長期成長株ファンドのポートフォリオ
- ベイリー・ギフォード 世界長期成長株ファンドの保有銘柄
- ベイリー・ギフォード 世界長期成長株ファンドのリターンがヤバい!!
- ベイリー・ギフォード 世界長期成長株ファンド(ロイヤル・マイル)がヤバい原因
- ベイリー・ギフォード 世界長期成長株ファンド(ロイヤル・マイル)の今後の見通し
- ベイリー・ギフォード社の詳細を紹介
- ベイリー・ギフォード社の評判・口コミ
- まとめ:ベイリー・ギフォード 世界長期成長株ファンド(ロイヤル・マイル)を紹介させてもらいました
ベイリー・ギフォード 世界長期成長株ファンドとは
ベイリー・ギフォード 世界長期成長株ファンドは、ファンドオブファンズ(複数の投資信託に投資する投資信託)の投資形態で、三菱UFJ国際投信によって販売されている投資信託で、愛称は『ロイヤル・マイル』です。
『ロイヤル・マイル』とは、エディンバラにあるホリールードハウス宮殿とエディンバラ城を結ぶ1本道の名前で、
「このファンドが、投資家とベイリー・ギフォード社をつなぐ1本の道になることを願う」
という意味をこめて命名しています。
ざっくり特徴をならべると、
- イギリス(スコットランド)のベイリー・ギフォード社が運用するファンド
- Long Term Global Growthの戦略をたててアクティブ投資するファンド
- Long Term:短期的な株価や動向にとらわれない
- Global:新興国をふくむ世界の株式から魅力的な企業に投資する
- Growth:10年後も継続可能な成長力をもつ企業に投資する
- 為替ヘッジはなし
- 2019年1月31日から日本でのとり扱いを開始
- 2021年末までに(約3年間で)151.39%のリターン(資産が2.51倍に)を叩きだした
といったファンドです。
ベイリー・ギフォード社とは
また、ベイリー・ギフォード社の特徴をあげると
- 1908年に創業した伝統ある会社
- 100年以上の運用によって構築された企業とパイプをもち、創業者や経営者と意見交換をすることで適切な投資先を選定
- また、大学などの先端の研究を行う学術界といった独自の情報源を持つ
- 『長期投資の哲学』を持ち、主にグローバルな成長企業への投資をするファンド
- 短期的な株価の下落があったとしても「簡単には売らない」と明言している
- 運用・助言資産残高39.899兆円のうち、51.1%が年金基金の運用となっており、『安定的な運用をしている』と認められている
となります。
アクティブファンドでありながらも、
- 長期運用
- 短期的な値動きに惑わされない
- 安定的
- 年金の運用を任されている
といった『安心できるキーワード』が多くちりばめられています。
よって、『AIセクターへ集中投資するファンド』のような投資信託とくらべると刺激的ではないかもしれませんが、『資産を預ける』という点から考えると魅力的に見えるファンドだといえるのかもしれません。
ベイリー・ギフォード 世界長期成長株ファンドの銘柄選定方法
ベイリー・ギフォード 世界長期成長株ファンドは、10のチェックポイントによって銘柄を選んでいます。
産業の魅力度
- 今後5年で売上が2倍になる余地があるか?
- それ以降の見通しはどうか?
企業の競争力
- 競争優位な点はなにか?
- 企業文化は他社と明確に差別化されているか?事業環境の変化に順応可能か?
- なぜ顧客はその企業を好むのか?その企業の長期的な成長にとって最も重要な社会的要素はなにか?
財務基盤の強さ
- 資本利益率は魅力的か?
- 資本利益率は上昇するのか?それとも低下するのか?
経営陣の資質
- どのように資本配分をしているのか?(設備投資、配当や撤退戦略等)
バリュエーション
- 株価が5倍以上になる可能性は?
- なぜ市場は見過ごしているのか?
私は、最後の「なぜ市場は見過ごしているのか?」のポイントに注目しています。
アクティブ投資は、『企業の中身のわりに、株価が安くなっている割安銘柄を見つける』ことがもっとも重要な任務です。
しかし、世界中に「割安な銘柄はないかー!?」と血眼になって割安銘柄を探している投資がいるため、割安な銘柄があったとしても買いが集中して株価がすぐにあがってしまいます。
つまりは、
- 将来有望な銘柄が、割安で転がっていることなんて”まず”ない
というわけです。
反対に、いっけん割安に見える銘柄は、ほとんどの場合なんらかの問題をかかえています。
しかし、中には『市場の誰もが気付いていない将来有望な銘柄』が存在しているケースもあり、そこに投資すれば大きなリターンが期待できるわけです。
よって、「この銘柄は、なぜ市場から見逃されているのか?」を調査することで、『本当に割安な銘柄なのか?』『裏に問題をかかえているから安いだけの銘柄なのか?』を判断することができます。
この「なぜ市場は見過ごしているのか?」を銘柄選定のポイントにあげているファンドは少ないです(私は知らない)
もしかしたら、ベイリー・ギフォード 世界長期成長株ファンドが他のファンドよりも高いリターンをもたらしてきたのは、このポイントを重要視しているためかもしれませんね。
ベイリー・ギフォード 世界長期成長株ファンドのポートフォリオ
ベイリー・ギフォード 世界長期成長株ファンドは、オイラー図(以下)をもちいてポートフォリオを管理しています。
オイラー図の円の大きさは『その分野の革新性』を表していますので、この時点では
- メディア商品のパターン変化(NetFlix、Facebook)
- 新たな富裕層(HDFC(銀行)、Tal Education(教育))
- 小売の革命(Amazon、Shopify)
に『革新性がある』という判断をくだしています。
ついで、
- 未来の企業向けソフトウェア(Zoom、salesforce)
- 未来の移動(Tesla、Carvana)
に注目しています。
また、このようにオイラー図でポートフォリオを管理することで、投資先の多様性を一目で確認することもできるようになっています。
では、このファンドが具体的にどういった企業に投資しているのか見ていきましょう。
ベイリー・ギフォード 世界長期成長株ファンドの保有銘柄
ロイヤル・マイルの投資比率上位10社は以下の通りです。
- AMAZON.COM INC 一般消費財・サービス 6.0%
- TESLA INC 一般消費財・サービス 5.6%
- NVIDIA CORP 情報技術4.9%
- TENCENT HOLDINGS LTD コミュニケーション・サ ービス 4.7%
- MEITUAN-CLASS B 一般消費財・サービス 4.7%
- KERING 一般消費財・サービス 4.4%
- ILLUMINA INC ヘルスケア 4.4%
- ASML HOLDING NV 情報技術 4.3%
- ATLASSIAN CORP PLC-CLASS A 情報技術 3.5%
- MODERNA INC ヘルスケア 3.4%
あまり聞いたこともない企業もあるかもしれませんが、ほとんどがハイテク企業、ないし先進技術をもった企業です。
このファンドのいう「10年先を見据えた長期投資」が、「革新的な技術やサービスを提供する企業への投資」であることが分かります。
では、そんなベイリー・ギフォード 世界長期成長株ファンドのリターンはどうなっているのか、見ていきましょう。
結局のとろこ、ファンドの評判はこのリターン次第で決まるので、ここを見逃すわけにはいきません。
ベイリー・ギフォード 世界長期成長株ファンドのリターンがヤバい!!
このファンドが日本で販売を開始をしたのは2019年1月末なので、いまのところ短期間の実績しかありませんので、ベイリー・ギフォード 世界長期成長株ファンドが採用する『LTGG(Long Term Global Growth)戦略』によるリターンを見てみましょう。
LTGG戦略のリターン
2004年2月末を起点とし、2021年5月までの期間を全世界株式とならべると
- 全世界株式: 290%のリターン(資産が3.9倍に)
- LTGG戦略 :1130%のリターン(資産が12.3倍に)
と、LTGG戦略では、全世界株式の3.15倍もの資産を手に入れることができていました。
このファンドが高く評価され、投資家からの評判がよいのにも納得です。
では、ねんのため、ベイリー・ギフォード 世界長期成長株ファンドが日本であげてきた実績を見ていきましょう。
日本におけるベイリー・ギフォード 世界長期成長株ファンドのリターン
※マネックス証券より
2019年1月末を起点として2021年末までのリターンを全世界株式と並べると、
- ベイリー・ギフォード 世界長期成長:151.39%のリターン
- eMAXIS Slimオールカントリー : 71.34%のリターン
と、倍以上のリターンを叩き出していたことが分かります。
この時にベイリー・ギフォード 世界長期成長株ファンドを調べていたら「か、買いたい…!」となっていたことでしょう。
が!
2021年末から半年ほど後までリターンを追っていくと…、
はい、悲惨。
具体的には、
- ベイリー・ギフォード 世界長期成長:56.36%のリターン
- eMAXIS Slimオールカントリー :59.29%のリターン
と、オールカントリーを下回るところにまで落ちてきました。
もちろん、リターンが減ってきただけでマイナスになっているわけではありませんし、『オールカントリー並みのリターンがある』といえば、それほどネガティブな状況ではないのかもしれません。
しかし!
『2021年11月には187.49%ものリターンを手にしていたのにも関わらず、そこから7か月余りでリターンの3分の1以上も損失していた』という点からは、
- ロイヤル・マイルは、安定感のないリスキーなファンド
と言わざるを得ません。
それもそのはず、このファンドには大きな問題点がありますので、そこを見ていきましょう。
ベイリー・ギフォード 世界長期成長株ファンド(ロイヤル・マイル)がヤバい原因
このファンドを「やばい」と評価せねばならない理由は、
- リスキーな投資法
- 高い信託報酬
の2点です。
リスキーな投資法
下のグラフは、ベイリー・ギフォード 世界長期成長株ファンドの個別銘柄への投資リターン一覧で、
- グラフの黄色部が縦に伸びているほど銘柄数が多い(青丸)
- グラフの黄色部が横に伸びているほどリターンが高い(赤丸)
グラフとなっています。
このグラフから見て取れるのは、
- 青丸部→ほとんどの銘柄はリターンが小さかった
- 赤丸部→ごく少数の銘柄がリターンが高かった
ということです。
つまりは、
- ベイリー・ギフォード 世界長期成長株ファンドは、「大量の企業に投資して、ほとどが外れであっても、その中の一部が大当たりすればOK!」というスタイルで投資している
ということになります。
実際に商品説明では、
「本当に長期的に市場をけん引するたぐいまれなる企業を1社か2社だけでもつかむことができれば、ほかの企業への投資によってこうむった損失をカバーすることができる、と考え…」
と投資スタイルを紹介しています。
しかし、この考え方は非常に危険です。
確かに、1社や2社だけでも急成長する企業に運よく投資することができれば、大きなリターンが手に入るでしょう。
しかし、その1社や2社を取り逃していたらどうなってしまうのでしょうか?
たった1社、2社を見つけるために、大量の企業へ投資するという行為は「ヤバい投資法だ」だと言わざるを得ません。
その点は、このファンドの大きな問題点だと言えるでしょう。
高い信託報酬
さらに、ベイリー・ギフォード 世界長期成長株ファンドの信託報酬は、「かなり高い」ものになっています。
先にあげたeMAXIS Slimオールカントリーと並べると、
- ベイリー・ギフォード 世界長期成長:1.6445%程度/年
- eMAXIS Slimオールカントリー :0.1144%以内/年
とかなり高いことが分かります。
一般的には、株式投資のリターンは年間5~7%程度だと言われていますので、1.6445%の信託報酬は、個人投資家にとって大きなダメージとなります。
ロイヤル・マイルのリターンが、一般的な株式投資のリターンを大きく超えているのであれば文句ありませんが、ここ最近の低調したリターン下においてこの信託報酬は見過ごせません。
そういった意味でも、
- ベイリー・ギフォード世界長期成長に長期投資する行為は、大量の手数料を取られることになるため、「ヤバい」と言わざるをえない
と言えます。
さて、そんなベイリー・ギフォード 世界長期成長株ファンドですが、今後の見通しについても考察していきましょう。
ベイリー・ギフォード 世界長期成長株ファンド(ロイヤル・マイル)の今後の見通し
ここまで書いてきたように、このファンドは『革新性』に重きをおいた投資スタイルをとっています。
いわゆる『ハイテク銘柄投資』と言えるでしょう。
『ハイテク』といえば、GAFAといった銘柄がここ数年で大きなリターンを叩き出し、個人投資家たちから大人気であったセクターで、実際に『レバナス』なんていうギャンブル投資信託でさえ多くの人が手を出していました。
しかし、数か月前からアメリカの長期金利が上昇するようになってから、ハイテク銘柄のリターンは散々なものとなっています。
金利の上昇によってハイテク銘柄の冬の時代へ
一般的には、
- 高い金利は、ハイテク銘柄のような大量の先行投資(借金)をする企業を苦しめる
と言われています。
つまり、この『高金利』が続くようであれば、ベイリー・ギフォード 世界長期成長株ファンドにとっても厳しい時が続くと予想されます。
そんな中で、アメリカの金利をコントロールするFRBは「金利をまだまだ上げる必要がある」と発言しており、実際に「金利を上げるかどうか?」の判断基準の一つであるインフレ率は高いままとなっています。
この状況が変わらないかぎり、
- ベイリー・ギフォード 世界長期成長株ファンドには、厳しい闘いが待っている
と言えるでしょう。
金利が下がれば再び時代がくる…?
反対に言えば、「金利が下がればベイリー・ギフォード 世界長期成長株ファンドの時代が再びくる!」なんて想像してしまいますが、本当にそうなのでしょうか?
確かに、金利によるネガティブ要素がなくなれば、GAFAに代表されるハイテク銘柄は高成長を期待されていますし、実際に成長していくことはほぼ間違いないと言えるでしょう(金利が上がっても成長するでしょうけども…)
しかし我々は知っています、
- 先進的な企業よりも、退屈でも永続的な企業が本当のリターンをもたらす
と。
このブログでは散々取り上げていますが、
- IT全盛の時代に、圧倒的シェアを獲得したIBM
- IT全盛の時代に、業界も縮小し、売上も大して伸びていないスタンダードオイル
の株式投資による50年以上にわたるリターンは、
- IBM :13.38 %/年
- スタンダードオイル:14.42 %/年
と、市場からまったく期待されていなかったスタンダードオイルの方が大きかったのです。
これは、
- IBMはみなに期待され割高となっていた
- スタンダードオイルは期待されておらず割安となっていた
ためです。
つまり、
- (予想されている)高い成長率は、株式投資によるリターンに影響を及ぼさない
わけです。
そういった点からも、
- ベイリー・ギフォード 世界長期成長株ファンドの、今後の見通しは厳しい
と言わざるをえません。
それでも期待できる点
ベイリー・ギフォードは、自社の理念を説明するページで、
「現在の株価は、必ずしも企業の将来を織り込んだものになっているとは考えません。」
と公言しています。
つまり、
- これから急成長する割安な企業も存在している
と考え、そこに投資するスタンスを取っています。
もう少し詳しく紹介すると、以下のような説明をしています。
------------
ノイズも入り混じった多くの情報が飛び交う世界において、適切な株価を見極めることは困難です。
これは、スーパーコンピュータや複雑なアルゴリズムを使って計算をしたところで代わりはありません。
ベイリー・ギフォードの投資家達は、その世界に対して、古くからある慣例や常識を無視して、想像力と創造性をもって挑もうとしています。
これは不確実な行為で、時に失敗することもあります。
しかし、ベイリー・ギフォードには、その運用に対して口を出してくる外部株主がいないため、どっしりと構えて投資することができるのです。
(株主のせいで短期的なパフォーマンスに気を使わなければならないのは、企業も投資会社も同じです)
その投資スタンスが個人投資家のパフォーマンスを上げることに繋がると考えています。
------------
つまり、
「みなが見逃している優良銘柄がある!」
「わが社はそれを見つけられるよう、想像力と創造性をもって挑む!」
と宣言しているわけです。
この挑戦が成功するかどうかは、ベイリー・ギフォードの投資家達の腕にかかっています。
しかし、彼らの投資スキルが秀でているかどうかは、過去のリターンを見たところでまったく分かりません
過去の高パフォーマンスは『運が良かっただけ』という可能性がありますし、
仮に実力によって高パフォーマンスであったとしても、その実力(能力)がこれからも通用するかどうかは分かりません。
つまり、過去のリターンは将来のリターンを保証してくれないのです。
よって、このファンドに投資するのであれば、ベイリー・ギフォード社について詳しく調べ、「ここの投資家達は信用できる!」さらに「その投資家達はいなくならない!」と確信したうえで行うことをおススメします。
しかし、「そこまで調べる気はないし、調べられる自信もないよ」と言うのであれば、
- 「ベイリー・ギフォードの投資家達が、本当に優れた投資家であってくれ…!」と祈りながら投資すべし
という結論とさせてもらいます。
ベイリー・ギフォード社の詳細を紹介
さて、結論を出したうえでなんですが、ベイリー・ギフォード社そのものも紹介しておきます(一部先の内容と重複します)
- 1908年にスコットランドのエディンバラで設立
- 当初は法律事務所として設立するも、1年後から投資に重点を置く
- 株式会社ではなく、投資家(パートナー)によって所有される資産運用会社
- 社名は、設立者であるオーガスタ・ベイリーとカーライル・ギフォードの両名から命名
- 運用資産の総額(AUM)は、4,549億米ドル( 2021年12月時点)
- ニューヨークにも事務所を構え、アメリカ最大の年金基金の7つのうち5つから運用を任されている
- 日本、オーストラリアでもかなりの額の運用を引き受けている
また、公式サイトには以下のような紹介文が書かれています。
ベイリーギフォードは100年以上前に設立されたパートナーシップ制の資産運用会社です。設立以来、世の中には多くの変化が生じましたが、優れた長期的な投資リターンをクライアントの皆様にご提供する、との私たちのミッションに変化はございません。今日の経営を担うパートナーをはじめとする社員一同が一丸となってクライアントのニーズに応えるべく努力しております。パートナーは、細心の注意を払うスチュワードとして短期的な雑音に気を散らすことなく、私たちの長期的なビジョンを実現していく責任を負っています。パートナーシップという弊社の組織形態はベストタレントを引き付け、持続可能な特徴ある企業文化の醸成を可能とします。弊社は1989年に三菱UFJ信託銀行(旧東洋信託銀行)との間で合弁会社を設立しました。日本の運用・助言資産残高の全ては三菱UFJ信託銀行グループを経由したものとなっており、同グループを通じて数多くの日本お客様に弊社プロダクトにご投資いただいていることを幸運に思っています。
ベイリーギフォードでは投機ではなく、長期投資を行います。弊社における株式の投資哲学では成長性に焦点を当て、またグローバルの視点を取り込みます。独自のファンダメンタルズ分析が、長期に亘るボトムアップによる銘柄選択の成功の鍵を握ります。英国エディンバラを本拠に、知的好奇心と厳格さを共存させたアプローチを効果的に実践しています。私たちのプロセスでは、投資アイデアの共有や活発な討論が極めて重要な役割を果たします。弊社はこれまで内部成長のみによりビジネスを着実に伸ばしてきました。
なお、日本におけるベイリー・ギフォードの担当者は、
- クライアント・サービス・ディレクター:デビッド・ヘンダーソン
- クライアント・サービス・ディレクター:小宮 健一
- クライアント・サービス・マネージャー:松原 衣里
- クライアント・サービス・マネージャー:岩澤 一史
といった面々となっており、それぞれの経歴は以下の画像をご参照ください。
ベイリー・ギフォード社の評判・口コミ
最後にベイリー・ギフォード社の評判・口コミを紹介させてもらいます。
確定拠出年金でフルベットしている
— W・悠・オニールちゃん@Tech Growth🇺🇸 (@you_investment) 2021年8月11日
<DC>ベイリー・ギフォード世界長期成長株ファンド
今夜2月17日以来の新高値を更新‼️
このファンドマジで強い💪
年初来+23.21%
去年+84%伸びて今年もこの成績👀
ちなみに
良く比較される $ARKK は
年初来-2.45%😱😱😱$VTI +17.62%$VOO +18.41%$QQQ +16.93% pic.twitter.com/LjExysqQ4Z
ベイリー・ギフォード、BASE株に総額300億円突っ込み12.29%までナンピンした結果、約250億円の含み損を抱えている状況。BASEの時価総額375億円なんだけど。
— たなかたかゆき (@papico_chupa) 2022年5月6日
投資信託の話🍀
— ピーカブー (@Pi_kabu_) 2022年3月24日
今年に入って
いちばんのガッカリは
投資信託の下落。
買った時期も良くなかったけど
🇷🇺の🇺🇦侵攻の影響もモロに受けてる🥲
世界長期成長に
期待を込めて追加投資💸
ダイジョブかなぁ…
頼むよ🙏
ベイリー・ギフォード🤣#ベイリー・ギフォードは10年先を見据えて運用している pic.twitter.com/cOomXErHKz
2021年までは高評価でしたが、その後の評価はイマイチとなっています。
いずれにせよ、こういった評判・口コミだけを真に受けることなく、データによって冷静に判断することが投資には必要なので、参考程度にしたおくほうが良いでしょう。
まとめ:ベイリー・ギフォード 世界長期成長株ファンド(ロイヤル・マイル)を紹介させてもらいました
といった感じで、ベイリー・ギフォード 世界長期成長株ファンド(ロイヤル・マイル)を紹介させてもらいました。
まとめると、
- ベイリー・ギフォードは、歴史ある、世界からも信頼されている運用会社
- 長期的に成長する、先進的な企業を見つけ出して投資を行う
- 直近半年を除けば、かなりのリターンを上げてきた
- 最近の金利上昇によって、リターンをかなり下げている
- 今後は、ベイリー・ギフォードの投資家達が『他の投資家から見逃されている企業』を見つける能力があるかどうかにかかっている
といった感じとなります。
全世界分散、長期投資、すばらしい過去実績などなど、このファンドがインデックス投資家からも非常に魅力的に見えることは確かです。
しかし、仮に過去の高パフォーマンスが実力によるものであったとしても、それがこれからも通用するとは限りません。
というのも
- 市場は常に変化しており、必要な戦略も更新しつづける必要がある
- ベイリー・ギフォード内の優秀な投資家がいなくなる可能性もある
と、投資環境は日々変化しているためです。
「投資環境がどう変化していくか?」を知ることはできないため、ベイリー・ギフォード社がこの変化に対応できるかどうかを知ることもできません。
よって、どうしても『アクティブファンド選び』は『運任せ』となってしまう側面があります。
もし、このファンドへの投資を考えているのであれば、この当たりをしっかりと考えた上で投資することをおススメします。
ちなみに、私はロイヤル・マイルの理念に惹かれはしたものの、
「これからもインデックス投資だけで十分だな」
と思ったのでした。
下は、ロイヤル・マイルのコンセプト動画で、これを見ると「投資したい…!」という思いに駆られます。
しかし、あたり前ですがどんな商品も魅力的に見えるようにPRを行っています。
そのPRを鵜呑みにすることなく、冷静な判断を下すことができなければ、様々な商品に手をだし、新しい魅力的な商品にのりかえ、リターンを押し下げていく、なんてことになりかねません。
ベイリー・ギフォード 世界長期成長株ファンドへの浮気を考えていたインデックス投資家に届くことに期待しています。
出典
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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