「1977年初めにインデックスファンドを1万ドル購入し、2022年初めまで配当金を再投資したと仮定すると、その1万ドルは214万3500ドルにまで増えた。」
「同じ期間、プロが運用する株式投資信託の平均を買っていたとすると、147万7033ドルにとどまった。」
と、バートン・マルキールがおっしゃっているようなのでご紹介(「ランダム・ウォーカー」なぜインデックス投資は最強なのか)
いわずもがな、バートン・マルキールは『ウォール街のランダムウォーカー』インデックス投資家にとってバイブル的存在である本の著者です。
『ウォール街のランダムウォーカー』は1973年に出版され、それから50年たったわけですが、そこで主張されていた
- プロのファンドマネージャであっても、市場平均を上回ることは難しい
- むしろ、売買によって発生する『税金』や『手数料』によってインデックスを下回ることになる
という考えがいまでも通用していることがハッキリしました。
なお、冒頭で紹介したリターンはおそらくアメリカ株式のみを対象にしたモノかと思いますが、全世界株式であっても『インデックスファンドのリターンがアクティブファンドを上回る』という傾向に変わりはないでしょう。
というのも、「インデックスファンドの方が優れたリターンを上げられる」という根拠となっている『効率的市場仮説』は多くの市場にも当てはまると考えられるからです。
効率的市場仮説とは、
- 株価を左右する新しい情報が出たとしても、即座に株価に反映される
- よって、株価はつねに適正な価格となっている
という考えのものです。
よって、
- 将来の株価は、未来に発生する『予知できない情報』によって左右される
- 『予知できない情報』に左右されるということは、株価はランダムウォークしていると言える
- よって、どの銘柄に賭けても同じようなものであり、『売買手数料』や『税金』というマイナスのないインデックスファンドへの投資が最強である
となるわけです。
もちろん、これは『一つの考え方』であり、しょせん仮説でしかないため、
- 適正な株価を正確に見極められていない銘柄
- 論理を無視して過剰に割高(割安)となっている銘柄
なんて銘柄はいくらでも存在します。
しかし、それでも
- 1977年~2022年までの45年間のリターンは、アクティブファンドの平均よりもインデックスファンドの方が優れていた
という事実に変わりはありません。
ちなみに、『優れたアクティブファンドに賭ける』という手段もあるかと思いますが、
- 過去のリターンが優れていたファンドが、将来もすばらしいリターンを手に入れられるとは限らない
という大きな問題がありますし、
- 最近話題となった『セゾン投信の中野会長の電撃解任』のように、ファンドに携わる人物の入れ替わりによって、ファンドの中身が変化してしまう
なんていうリスクもあります。
その点、インデックス投資は誰が運用しても同じようなリターンになることが期待できますし、実際にインデックスファンドの実績からみてもそう言えるでしょう。
そして、その安心してお金が預けられるインデックスファンドでも、アクティブファンドの平均を超えたリターンを上げてきているわけです。
よって
- 優れた能力によって、割安となっている銘柄を探し出す能力のある投資家
- 時間をかけたリサーチによって、将来伸びるであろう銘柄を見つけられる投資家
といった人々を除けば、「インデックス投資は最強である」と言ってもいいのかもしれませんね。
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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