最終更新日:2020/9/17
還暦迎える人の2割が貯金100万円未満であることが分かりました。
これは『貯金が無いまま還暦を迎えても問題ない』と言える根拠ともなりそうです。
これは、プルデンシャル ジブラルタ ファイナンシャル生命保険の調査によるもので、今年還暦を迎える2000名の貯蓄額を確認したところ
- 100万円未満 :21%
- 100~300万円 :12%
- 300~500万円 : 5%
- 500~1000万円 :12%
- 1000~1500万円:12%
- 1500~2000万円: 4%
- 2000万円~ :35%
となり、60歳時点で2000万円以上の資産がない人は全体の65%いました。
なお、全体平均は3078万円ということなので、富裕層が平均を大きく引き上げていることが分かります。
いっけん「やばい」と思える調査結果ですが、見方を変えると「あんまり貯蓄なくても問題ないってことか」とも受け取れる内容でした。
というわけで、本記事ではこの調査結果について考察していきたいと思います。
<目次>
年金2000万円問題のおさらい
「年金2000万円問題」とは金融庁が発表した
現在の老後世帯の生活を確認したところ、平均では
- 月26万円の支出
- 月21万円の収入
となっている。
よって、『月5万円の赤字』となるため、30年生活すると2000万円近くの赤字となる(2000万円近くの資産を貯めておく必要がある)
というだけの話です。
つまり、
- 月21万円で生活すれば資産ゼロでも何の問題もない
ということでもあります。
というわけで、冒頭で書いた通り
- 還暦を迎える人の2割が貯金100万円未満であっても問題なし
という結論になるわけです。
支出は収入に応じて変化するだけ
これは当然すぎる話で、
- 収入(や資産)が少なければ、支出を減らす
のは、年金世帯であろうと、現役世代であろうと、アーリーリタイアして人であろうと同じことで、これを守らないと破綻するのは当たり前です。
であるのにも関わらず、今回の調査結果をもって
「貯金100万円以下で引退する人がいっぱいいる!貧困老人だらけじゃ!やばい!」
と騒ぎたてる記事をいくつか目撃しました。
別にやばくないし。
もちろん、貯蓄ゼロ世帯が『平均的な世帯並みの生活を送ろう』とすると、お金が足りなくなり、破綻するわけですが、
そんな異常な行動(お金がないのに贅沢しようとする)を取る人がいるとは考えられませんし、もし居たとしても、そんな人はどれだけ手厚いサポートをしようともどうせ破綻します(から救う必要なし)
とはいえ、中には想定外の事態(災害や病気等による出費)によって、生活が成り立たなくなるケースもあり得ますが、そんな時の為に生活保護があるわけです。
生活保護にも頼れる
生活保護世帯のおよそ半分(90万世帯ほど)は、高齢者世帯(うち92%は単身世帯)です。(若者の多くは働けるので、もっと高齢者比率が高くてもいいくらいですが…)
そんなわけで、『貯蓄もなく、収入もない』という状態に陥ったところで、頼れるところはあるわけです。
生活保護に頼ることを、「最悪じゃ…」と受け取るか「ラッキー」と思うかはひとそれぞれですが、守られていることは確かです。
とはいえ、『現役時代に散財していて貯蓄がない人(全員がそうとは言いません)』のために、『頑張って貯蓄してきた人』が払った税金が使わるのには、納得いかない部分もありますが、将来自分が生活保護のお世話になる可能性もあるわけなので、制度じたいは必要なものだと考えています。
(不正受給は許しませんが)
少し話はそれましたが、以上のことからも、
- 老後に貯蓄がなくなったとしても、ほとんどのケースでは問題ない
という結論になります。
まとめ:高齢者世帯の貯蓄が少ないからといって問題はない
ここまで記事にさせてもらった通り、『還暦を迎える人の2割が貯金100万円未満』との調査結果が出たわけですが、これを持って「日本やべぇ」「自分の老後もやばいかも」となる必要は全くありません。
この調査結果は、目線を変えると
- 還暦を迎えた人の2割は「貯蓄なんかなくてもやっていけるわ」と思っている
とも受け取れます。
(中には何も考えずに貯蓄がない人もいるでしょうが…)
というわけで、この調査結果や『年金2000万円問題』のように『視聴者の不安を煽るような記事』はそこら中に転がっていますが、書いてある内容を真に受けるのではなく、”事実(調査結果の数値など)”を元に自分で考察できる力を身に付けておきたいものです。
(おまけ)
なお、同じ調査で
- (還暦を迎えた人の中で)スマホが欠かせない人の割合:48%(去年は38%)
となったようです。
そんなわけで
「高齢者向けのスマホコンテンツの需要はこれからも伸びていくだろうな…」
「ここら辺にお金を稼ぐチャンスがありそうだな…」
「ここらへんを狙っている企業に投資をすれば…、大きなリターンが期待できるか…?」
とか思ったわけですが、この記事とは何の関係もありませんねw
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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筆者はこの記事で紹介する本たちの力によって、大きな資産を手に入れ、セミリタイア計画を遂行出来ています。
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