比較的に市場にネガティブな考えをもっていたジェレミー・シーゲル教授が、「考えを変えた」とポジティブな発言をしています。
ジェレミー・シーゲル教授とは、いわずと知れた『米国株投資家』『長期投資家』にとっての大先生であり、投資家であれば一度は見たことがあるであろうこの画像
を著書『株式投資』で紹介した人物です。
シーゲル教授はしばらく前まで
「IMFは金利を上げすぎだ」
「このままだと大変なことになる」
と、アメリカ市場に対してネガティブな発言ばかりしていましたが、7月頃からは
「いまの水準からあと5%以上押し下げるほど市場を脅かすものは見当たらない」
「株式市場は重大な過大評価をされているわけではない」
「今のところ、市場が新高値を更新するのは必至のように見える」
とポジティブな発言をするようになっています。
その根拠として、アメリカのマネーサプライ(通貨の供給総量)の上昇(米国 - マネーサプライM2 )
住宅価格の上昇(アメリカ 住宅価格指数)
などをあげています。
この状況を受けて、
「リセッション入りの確率は、強いて言うなら30%と言うだろう」
「とくにバリュー株は、リセッションを想定した価格となっていたので、非常に割安であると考えられる」
といった発言をしています。
さて、そうするとシーゲル教授をアイドルのように推している私は、
「じゃあ、バリュー銘柄を組み込んだETF、例えばVOOVでも買っちゃおうかな!?」
なーんて思いが一瞬わいてきましたが、もちろん買うことはしません。
むしろ
「ずっと悲観視していた人が楽観視しだすとか…、怖い…」
と思ってしまいました。
とはいえ、この「怖い」という感情が出てきた理由は
- ずっと悲観視していた人が楽観視するようになった
というところにしかなく、確たる理由はありません。
しかも、いわゆる『靴磨きの少年』がウキウキしているわけではなく、シーゲル教授が楽観サイドに寄ってきただけなのです。
しかし、それでも怖い。
経済指標を見れば好調に推移しているし、
株価の推移や値ごろ感にも違和感はなく、
信頼できる教授が「いい感じ」と言っている。
と、ポジティブな情報だらけです。
でも怖い。
あー怖い。
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…と、ここまで散々「怖い」と書いてきてなんですが、実のところは「大きく下落するんじゃない?」と思っているだけで恐怖の感情があるわけではありません。
むしろ
「サラリーマンである今のうちに暴落してくれえええええ!!」
と思ってすらいます。
つまり、「怖い」もとい「下落しそう」という考えは、予想でありながらも願望でもあるようです。
そんなわけで、半分願望でもあるこの予想をもって「投信を売ります!」というのは非常に馬鹿げているので
「暴落する前に売ってしまいたい気もするけども、売ったのに暴落しなかったものすごい悲惨だから売らない」
と、いつも通り『現状維持』を続けていくこととします。
市場にいると、あれこれ予想したくなるものです。
実際に、私はしょっちゅう予想しています。
しかし、私に『複雑怪奇な市場』の予想ができる能力があったら、こんなところで平凡なサラリーマンをやっているはずはありません。
よって、自分の能力を見限り『平凡な人間でも勝てる投資法』を続けていこうと思います。
参考記事
-
Jeremy Siegel Doesn’t See a Stock Crash Anytime Soon | ThinkAdvisor
-
What Powell's Comments Mean for Stocks: Siegel | ThinkAdvisor
-
Jeremy Siegel, Shifting on Fed, Sees Good News for Stocks | ThinkAdvisor
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