「中国のAIインフラ投資はアメリカ比べてかなり小さいぞ」
というデータを見て驚いた話。
AIの未来
つい先日の記事「好景気なようだけど、下げているところもあるぞ」で
「AI関連の設備投資のおかげで製造業のPMIが急上昇しているぞ!」
というデータを紹介させてもらいました。

しかしこれ、
「AI関連銘柄の将来は明るい」
「AIバブルは発生していない(はじけることはない)」
と直結する話ではありません。
むしろ、
「AIバブルが起きていてもおかしくない」
とすら思います。
AIが日常生活に入りこんできていることは確かで、多くの人はこれに頼った生活を送っているであろうことも想像できますが、近年起きている巨額の投資がペイできるほどの産業になるかどうかはまだ未知数だと思っているからです。
少なくとも私のような層にとっては、
- AIが急に消滅しても生活に支障はない
- それよりも、XやLINE、Youtube、Gmail、Windowsといったイチ企業のイチサービスが消滅するほうが痛手である
という状況にあります。
また、現時点で企業がAIをどれほど活用しており、これの消滅による損失がいかほどかは分かりませんし、これを正確に理解できている人は多くないと考えます。
さらに、企業はAIを活用しようと躍起になっていますし、今後出てくるであろう高度なフィジカルAIによって多くの労働者を代替できるようになることは間違いないでしょうが、『安価な労働力=人間』も有り余るほどに存在しているわけですから、コスト面でも人間を超えなければなりません。
よって、場合によっては『期待外れ』となってしまってもおかしくないと考えています。
…みたいなことを、考えていたところ、
「中国はAIインフラ投資をあまりしていないぞ!」
という面白いデータを見つけました。
中国はAIインフラ投資をあまりしていない
それがこれです。

アメリカと中国はAI開発で競争しているはずなのに関わらず、両国のAIインフラ投資額には大きな差があります。
これの一つは
「NVIDIA製品などの輸出規制によって、設備投資をしたくてもできない状況にある」
と考えられますが、その反面
「限りある資源を有効活用できるよう、より少ない計算資源で性能を引き出す方向に舵を切っている」
とも言われています(Investing.com)
一時期騒がれたDeepSeekなんかはまさにそれで、低コスト(小設備)で高パフォーマンスを発揮しました。
現在では、HuaweiとDeepSeekが共同開発するなど、NVIDIA製品以外での最適化を進めているため、これの成否によっては半導体メーカへの影響も出てくるでしょう。
こういった『低コストのAI』が大成するようなことがあれば、アメリカの設備投資が無駄となる可能性もあり、油断できないような状況と言えるの”かも”しれません。
さらに、
- 会計処理が実態を見えにくくしている
という問題もあります。
会計処理が実態を見えにくくしている
AIバブルに関する話をみていると、
「これはバブルではない。実需に支えられているからだ。」
「期待だけで株価をあげた.comバブルとは違う。」
といった言葉を聞く機会は多いです(Fidelity)
しかし、GQG Partners(フロリダの投資管理会社)は、
- 昨今の大量の設備投資によって製造業の売り上げは大きく伸びているものの、設備投資をした企業は年月をかけて減価償却していくため、即座に経費として計上されるわけでない
- 現在のAIブームによって、既に『設備を売る会社』の業績は良くなっているが、『設備を買った会社』が十分な利益を生み出せるかはまだ証明されていない
といったことを懸念しています。
.comバブルの時に『光ファイバーの製造設備に過剰に投資してたものの、需要が追い付かずに株価が最大で90%以上下落した』なんて銘柄(JDS Uniphase)もあったわけですから、『設備投資した後』が重要であることは明らかです。
さらに、現在の株高を肯定するために『先に予定されている大量の設備投資計画』を持ち出されることは多いですが、データセンターの稼働・建設状況は以下グラフの通りとなっており、

様々な企業が大量の設備投資をアナウンスしているものの、実際に稼働している設備・建設中の設備は少なく、工期が遅延している設備も多くあることが分かります。
2026年ですら、ほとんどがアナウンスだけしているもの(建築開始していない)となっています。
GQGはこの状況を懸念しており、
「発注されたデータセンターを実際に建設できるかどうかという不確実である」
としています。
半導体価格がどんどんと値上げしており、Apple製品も大幅値上げに踏み切ったわけですから、そんな事態に陥ったとしてもおかしくないような気がしてきてしまいますね。
最後に
というわけで、あえてネガティブ寄りな情報を集めてお届けさせてもらいました。
人間は、基本的に自分にとって都合の良い情報ばかりを集めてしまう性質があるので、あえて逆方向の情報を目に触れさせることが目的です。
ここでは「AIはバブルじゃ!」という意見を取り上げていますが、反対に
「AIの設備投資は全然足りていない。もっと伸びしろがある。」
「市場が予想している以上にAIは世界を変える。」
といった意見もいくらでもあります。
どちらが正しいのか私には分かりませんし、これを正確に予言できる人は少ないでしょう。
そしてこの「分からん」は、『実体以上に期待されている』だけでなく『実力が過小評価されている』である可能性も十分にあるわけなので、こういった情報を持って『AI銘柄を除外する』といった選択をするつもりはありません(スペースX株を保有していますし)
というわけで、AIの未来がどうなるのかは私ごときには分かりませんが、どう転んでいいように、引き続く広く分散投資を続けていきます。
そして、願わくばAIが予想以上に大活躍し、株価・企業の利益が爆増、株主の利益がえらいことになる未来に期待したいと思います。
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
------
「いいね!」の代わりに下のバナークリックで応援していただけたら嬉しいです!
ツイッターでは記事の公開を通知したり、投資に関係するニュースを取り上げたりしています。よろしければフォローをお願いします!

