シュワブが「実体経済は悪くないのに、雰囲気で"景気が悪い"と考えている人が増えているぞ!」と言っておりました。
雰囲気だけで「株高だ!」と言っている私のことかな?
…さて、
これは『2026年中間見通し』にあったデータで説明されていた内容で、
「現在の株価は高すぎる!」
「怖いくらいだ!」
と考えている人々を安心させてくれる可能性を秘めたレポートであったため、みなで安心するべく見ていきたいと思います。※アメリカ経済のレポートです。
その前に、「割高だ!」という主張時に流用されることの多い実績PER(S&P500)を見てみると、

と、もう割高感がすごいです。
そこで、この割高感を肯定してくれることを祈りながらシュワブのレポートを見ていきたいと思います。
強いGDP
まずはGPDから。

GDPNow(アトランタ連銀公開のデータ)の6/1時点予想よると、2026年の第2四半期(4-6月)の実質GPD成長率は+3%とされており、2月末から続いているホルムズ海峡の閉鎖などによってわちゃわちゃした世界情勢ながらも、とても強い結果となっています。
あくまでの予想であるため、エネルギー価格の高騰がこれからも続くようなことになれば、結果は変わってくるかもしれませんが、それにしても強い予想となっています。
高いインフレ率にあるとはいえ『実質GDPがしっかり成長している』というデータは、安心感をもたらしてくれますね。
とはいえ、雇用はイマイチです。
弱い雇用
以下は月間の雇用者数の増減をグラフ化したもので、

青線:非農業部門雇用者数(ド定番の指数)
黄線:家計調査
となっています(縦軸は千人単位)
青線が分かりやすいですが、過去と比べて雇用者数の増加がとても小さいです。
『リーマンショックからの回復』から『新型コロナパンデミック』までの間、雇用数は一定の水準のままとなっていましたが、2024年ごろからそれを下回り、下落傾向が続いています。
ただし、これを即ネガティブとして受け取るかどうかは微妙なところで、2026年にFRBが出していたレポートによると、
-
人口高齢化
-
移民減少
-
労働参加率低下
によって「労働力人口の増加率がゼロ近辺になる可能性がある」ともしているからです(これはいつか取り上げます)
また、雇用・失業の関係をグラフ化したものが以下で、

青線:Indeed求人指数
黄線:新規失業保険申請件数
となっています。
とにかく求人数の減少が目立ちます(左側縦軸のスケールには注意)が、新規失業保険申請件数≒失業者数も減少傾向にあります。
つまり、
- 新規雇用はしないけれども、かといって解雇するわけでもない
- すでに定職についている人にとっては優しいが、求職者にとっては厳しい世界
となっていることが分かります。
『雇用の減少』は『人手を必要としていない』に近しいと考えられますので、この傾向が続けば解雇数が上昇していってもおかしくはありません。
しかし、「AI起因による大量解雇!」という報道を聞くわりに、これはテック業界などの一部業界だけで起きていることであり、全体で見るとまだそこにまで至っているわけではないことも分かります。
というわけで、『雇用はイマイチだけど、実質GDPはしっかり成長している』というのが現状です。
が、予想している『悲惨さ』は大きなものとなっています。
跳ね上がる悲惨予想
以下は悲惨指数(Misery Index)で、

青線は実績悲惨指数(Misery Index:インフレ率 + 失業率)
黄色線は、予想悲惨指数
で、予想値がリーマンショック時に近しい水準にまで上がっています。
つまり、
- 実体景気はそんなに悪くないのに「将来は悲惨である」と考えている人がかなり多い
ということを指しています。
いわゆるVibecession(雰囲気不況)と言ってもよい状況で、実体に対してかなり雰囲気不況が先行しており、これは過去に例のないほどの乖離となっています。
う~ん…。
と、この状況からは、
「今はギリギリ耐えられているけれども、これから悲惨な状況になるんじゃない!?」
と思ってしまいます。
しかし、企業の業績については楽観視されています。
跳ね上がる成長率予想
以下は予想利益成長率(EPS成長率)の推移で、

(横軸時点で予想した、各四半期別・2026年通算の成長率予想の推移。右に行くほど上昇しているということは、時と共に2026年の成長率予想が強気になってきたことを指す)
2026年以降に成長率予想が急上昇しており、2026年第一四半期の予想成長率は短期間で倍近くにまで膨れ上がっており、2026年通年予想も『1月時点予想の15%』から『最新予想の25%』にまで急上昇しています。
そして、これを牽引しているのはAI関連銘柄であることは言わずもがなです。
そして、この『急激な利益率の成長』が存在しているからこそ、予想PERはそれほど高くなく、

「実績PERは高いけど、企業はしっかりと成長しそうだから割高ではなさそうだ」
と思わせてくれる状況にあるわけです。
あくまでも予想ではありますが、
ありがとうハイテク企業。
『インデックス』というやつ
と言った感じで、シュワブの記事を一部ご紹介させてもらいました。
このブログでは数年前から
「ハイテク株高すぎ!」
「ハイテク含まない世界インデックスがあったら買いたいくらい!」
と言い続けてきました。
元来より『安定しているが注目されない古くからある大企業』への投資が好みであったため、この『ハイテクを回避したい思い』がとても強くありました。
しかし、この思いを無視するように、テック株が大きなリターンを提供し続けてくれているのが実情です。仮に自分の思いを投資に反映させるようなことをしていたら、とても残念なことになっていたでしょう。
投資においては『成長の罠』といわれる言葉があり、
- 成長率が高いからといって、その高成長が株価に織り込まれていれば将来の投資リターンが優れたものになるわけではない
ということが、過去のデータからも散々証明されています。
しかし、今回のような『高成長を期待されていたセクターが想像以上に高い成長をする(と予想する)』となれば、投資リターンは素晴らしいものとなります。
素晴らしい。
この『将来の成長率』を正確に読むことができれば、大きなリターンが手に入りますが、先に紹介した『予想利益成長率の推移』がガタガタであることからも、予想が容易ではないことがよく分かります。
よって、『安定しているが注目されない古くからある大企業』も『割高に感じているハイテク企業』も『気にも留めていない企業』も全部含んでいるオルカンなんかが、卓越した予測力を持たない平凡な個人投資家にとっては良い選択なんだと、改めて思わされる、今日この頃でした。
改めまして、
ありがとうハイテク企業。
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
------
「いいね!」の代わりに下のバナークリックで応援していただけたら嬉しいです!
ツイッターでは記事の公開を通知したり、投資に関係するニュースを取り上げたりしています。よろしければフォローをお願いします!

