モーニングスターから、
「アクティブファンドが負けているのは、銘柄選びで失敗しているからじゃないぞ!」
みたいな記事が出ておりました。
Why Active Funds Have Outperformed in Theory But Fallen Short in Practice
『アクティブファンドの多くがインデックスに負けている』というのは周知の事実かと思います。
そして、その理由が
- 売買手数料がかかること
- 効率的な市場において勝てる銘柄を探すことが困難であること
の2点であることも多くの方が理解していると思います。
で、このバランスについて、
- 平均的なアクティブファンドは、銘柄の選定という勝負では市場とイーブン
- そのうえで取引手数料が引かれるため市場に負ける
というイメージを持っていたわけですが、この調査によると
- 銘柄選定だけを見れば(手数料を除けば)市場に勝っている
だったようです。
そうなん?
※なお、生存者バイアスを消すために、消滅したファンドも考慮しているとのことです。

手数料さえなければ…!
それを調査した結果が以下の『1998-2018年のセクター別リターン』です。

LB :Large Blend、LG:Large Growth(大型成長株)、LV:Large Value(大型割安株)、MB:Mid Blend(中型株)、MG:Mid Growth、MV:Mid Value、SB:Small Blend(小型株)、SG:Small Growth、SV:Small Value
濃青棒がアクティブファンドの手数料控除前リターンで、薄青棒がインデックスのリターンです。
中には、インデックスのリターンが上回っているものもありますが、全体を通してみるとアクティブファンドの手数料控除前リターンの方が優秀という結果となりました。
改めて、
そうなんだね~。
ちなみに、アクティブファンドは年平均で0.61%ほどインデックスに勝っているわけですが、手数料によって0.82%のマイナスが発生していたため、手数料を考慮すると年間0.21%ほどインデックスに負けることとなります。
その結果がこれ。

とはいえ、これは1998-2018年の平均であり、直近数年だけを見るとそうとは言えなかもしれません。
勝てなくなってきたアクティブファンド
以下グラフは、『アクティブファンドのリターンがインデックスをどれだけ超えられているか?』で、
- 青線:手数料控除”前”
- 黄線:手数料控除”後”
です。

傾向としては、
- どちらも、年々インデックスに対するリターンが落ちていっている
ということが分かり、
- 手数料控除”後”は、ほとんどの期間においてインデックスを下回っている
- 手数料控除”前”は、勝っている期間が多いが、近年は負けが増えている
ということが見て取れます。
つまり、『昔は市場に勝ちやすかったが、いまでは勝ちづらくなった』ということになります。
2013年以降は手数料控除”前”でもインデックスに負け続けてますからね~。
先の主張である『手数料さえなければインデックスに勝っているのだ!』は、過去の高パフォーマンスを含んでいるからこそということになります。
そして、近年のアクティブファンドのパフォーマンスが優れないのは、
- 情報の民主化によって『プロだけが知りうる情報』が減り、市場がより効率的になり続けているから
だと考えられます(参考:ピンことない「応援したい企業に投資しよう」)
そう考えると、この先もアクティブファンドがインデックスを超えることはより難しくなっていくと想像できますね。
アクティブ投資の勝ち筋
ちなみに、反対に考えると、
- 非効率的な市場においては、優れた投資家が勝ちうる可能性が残っている
ともいえます。
例えば、
- 小型株
- 新興国株
- 小さい、流動性が低い市場
などがそうです。
他にも、『国内の個人投資家が多く集まっている名証』なんかもそれに当てはまるかもしれません。

(名古屋証券取引所(名証)とは?名証の特長、名証IPOが増えている理由とは?)
また、最近注目されている『プライベートクレジット』なんかも、「非効率な市場で大きく儲けてやろう!」といった狙いによるものかもしれませんね。
勝ちたければ
というわけで、
- 1998年~の実績では、アクティブファンド(手数料控除前)は結構強いぞ!
- しかし、手数料がかかっちゃうからインデックスに負けちゃうぞ!
- 今後は、手数料を無視してもアクティブが勝つのは難しいかもしれないぞ!
といった記事となりました。
よって、アクティブ投資で勝ちたいのであれば、名証のような『個人投資家が集まる世界』で戦うことは良い選択と言えるかもしれません。
が、いつか「大舞台で勝つことは難しい」と気付いたアクティブファンドたちが、超過リターンを求めに参戦してくるんんじゃないかとも想像できます。
残念ながら、投資でラクに儲けるのは難しいようで。
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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