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インデックスファンドの弱いところ

たまにはインデックスファンドの弱いところを書いていきます。

 

出所は、2025年9月に発表されたハーバード・ビジネス・スクールのMarco Sammonらによる以下論文です。

Index Rebalancing and Stock Market Composition: Do Indexes Time the Market?

 

なおこの弱点によって、年間0.47〜0.70%ほどのリターンが低下しているとのこと。

 

盲信しすぎないためにも

さて、前段として…、

私はインデックス投資が大好きですし、資産のほとんどをインデックスファンドに投じています。

 

よって、自分の投資スタイルを肯定するべく、

「過去のリターンから未来は予想できない!」と言いながらも、

「インデックスファンド(株式投資)は過去の実績がすごいから、未来も明るいだろう!」と矛盾したことを言い、

「将来何が起こるか分からない!」と言いながらも、

「インデックスが通用しなくなる世界(株式の価値が消滅する社会など)」を見ないようにしています(多少は考えるけど)

 

ご都合主義です。

 

これは、ある意味でインデックス投資を妄信しているとも言えます。

妄信することで、ラクにインデックス投資を継続できるからです。

よってこれからも、ざっくりと『インデックスを信じる』というスタイルは変わりません。

 

とはいえ、「インデックス投資には問題がある!」という主張にはできる限り耳を傾けたいと思っています。

どんなものにでも問題はありますし、それを知ったうえで「でも、インデックス良いよね」と言えることが大切であると考えているからです。

 

というわけで、

「インデックス投資はタイミング投資をミスっている」

という調査結果を見ていきたいと思います。

 

リバランスが発生する

時価総額加重平均のインデックスの場合、株価の変動に応じた株式の売買は発生しません。

 

しかし、

  • 新規上場(インデックスへの追加)
  • 上場廃止(インデックスからの除外)
  • 株式発行
  • 自社株買い

といったタイミングでリバランスが発生し、「これらのリバランスによってリターンを棄損している」ということが分かっています。

 

この中でも、前者の二つに関しては『インデックスファンドの問題』として取り上げられることが多い問題なので、ご存じの方も多いかと思います。

これによってインデックスのリターンが棄損するのは『他の投資家がインデックスファンドのリバランスタイミングを狙い撃ちするから』です。

 

インデックス銘柄の組み入れ替えは、タイミングが事前に通知されているケースが多いです。また、通知されていなかったとしても『組み込む銘柄の条件』が明示されているインデックスが多いために事前に予想することはたやすいです。

 

よって、そのタイミングを狙って

  • インデックスに組み込まれる前に買い
  • インデックスから除外される前に売り

とする投資家が発生することで、インデックスのリターンが棄損することになります。

 

とてもシンプルな理由。

 

増資によるダメージ

また、企業が増資(新規株式発行)しても、インデックスファンドはリバランスを行います。

 

企業があたらに株式を発行すると時価総額が上昇することになるため、インデックス内でのウェイトが上昇します。

これに対応するため、インデックスファンドはその企業の株式を買うことになるからです。

 

このケースにおいては、『増資した企業を買う』という行為がリターンへの悪影響となりがちです。

必ずしも『増資した企業は、その後のリターンは低下する』わけではありませんが、増資とは『勢いのある企業がさらに資金を集める際に行う』ケースが多く、これが『高値買い』につながりやすいからだと分析しています。

 

また、増資した企業の株式を購入するためには、(多くの現金を確保していない限り)他の銘柄を少しずつ売らねばならず、

  • この先のリターンを期待しづらい銘柄のウェイトを上げる行為が、インデックスファンド全体のリターンを押し下げてしまう

と、指摘しています。

 

自社株買いによるダメージ

さらに、自社株買いもインデックスファンドにとってマイナスとなります。

 

自社株買いをすると、発行株数の減少により時価総額が低下します。

つまり、時価総額加重平均のインデックスの中でのウェイトが落ちることになります。

これに対応するため、インデックスファンドは当該企業の株式を売却しなければなりません。

 

が、この行為がリターンを棄損すると指摘しています。

 

『自社株買いを行う』ということは、その企業が「自社の株式は割安である」と判断していることに他なりません。

かつ、市場に出回っている株数が減少することで、1株当たり利益は向上することになります。

 

よって、自社株買いが発生したタイミングにおけるインデックスファンドの売りは、『割安である可能性が高く、その後の1株当たり利益が向上する銘柄を売る行為』になり、これがインデックスファンドのリターンを押し下げることにつながります。

 

うーん、残念。

 

とはいえ、弱点がハッキリしているので、これに対策を打つのも容易です。

 

解決策

解決策はとてもシンプルで。

  • リバランス時期をバラけさせる。

だけで良いとしています。

 

例えば、4月1日に自社株買いを行う銘柄があった場合、3月10日、3月20日、4月10日、4月20日と、段階的に売っていくことで、リターンの棄損を小さくできます。

 

言い変えると、

  • イベント前後の『株価がゆがみやすいタイミング』をズラして売買しようぜ

ということですね。

 

実際のところ、大手インデックスファンドは、リバランスを4月1日だけで完了させているわけではないようですが、より大きく時期をズラすことで年間0.5%ほどのリターンを取り戻すことができるとしています。

 

しかし、この方法を採用すると、ファンドのリターンがインデックスと一致しない、いわゆるトラッキングエラーが大きくなります。

このトラッキングエラーは、大罪であると言われることも多く、ファンドにしてもなかなかに受け入れづらいものなのでしょうね。

 

私は全然気にしないけど。

 

最後に

というわけで、

「インデックスファンドはリバランスが下手くそ!」

という論文を紹介させてもらいました。

 

『インデックスの銘柄組み換え』がリターンを棄損していることは知っていましたが、増資と自社株買いもそうだったとは知りませんでした(考えたらあたり前なんですけども…)

 

さて、だからといってインデックス投資を辞めるわけではありません。

 

何故ならば、

インデックスを超えられる投資法を見つけられていないから!

 

インデックスファンドにどれだけ問題があろうとも、

  • アクティブファンドの多くは、インデックスファンドに負けている
  • 過去の高リターンだったアクティブファンドであっても、将来も高リターンになるとは限らない

といった点に変わりない以上、インデックスファンドを選ぶことが最善であると考えるからです。

 

それにしても、

こういった『インデックスファンドの弱点』が明確になっており、『年間0.47〜0.70%のリターンを棄損している』わけなのに、『この弱点をついて、インデックス超え続けるアクティブファンド』の存在を聞いたことがありません。

 

というのも、市場の弱点(儲けポイント)が見つかれば、

その弱点を突く投資家が生まれ、

その弱点を突く投資家の行動を先読みした投資家が生まれ、

その弱点を突く投資家の行動を先読みした投資家の行動を先読みした投資家が生まれ…、

と、なっていくからなのでしょう。

 

裏技が裏技でいられるには、隠された存在であり続けねばなりません。

しかし、「儲けられる」という魅力に人は群がり、猛勉強し、瞬く間に『知る人ぞ知る勝利の方程式』は消滅していきます。

 

そう考えると、

「インデックスでいいじゃん」

という、いつのも結論にたどり着くわけです。

 

 本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。

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