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「リスクを取っているからリターンが期待できるんじゃあああ!!!」
と、よく声を大にしているわけですが、
「リスクが大きければ大きいほどリターンが大きくなるわけではない」
とも言わねばなりません。
例えばレバレッジ投資。
下のグラフは、
- NASDAQ3倍ブル(オレンジ線)
- eMAXIS NASDAQ100(青線)
を比較したもので、期間はeMAXIS NASDAQ100が登場した2021年1月から現在(2025/5/20)までとなっています。
この間のリターンは、
- NASDAQ100 3倍ブル(オレンジ線):+ 18.42%
- eMAXIS NASDAQ100(青線) :+119.85%
となっており、
青色のNASDAQ100は、ジグザグに動き、ときには大きな下落を見せつつも、よく言われる『長期的には右肩上がり』を実現しています。
反対に、オレンジ色のNASDAQ3倍ブルは、時にNASDAQ100を超えることもありましたが、全期間で見るとほぼ横ばいに近いです。
- レバレッジ無し投資がマイナスリーンになっていたのであれば、レバレッジ有り投資でもっと大きなマイナスリターンになった
のであれば、納得できるかもしれませんが、
- レバレッジ無し投資が大きなプラスリターンだったのに、レバレッジ有り投資のリターンはかなり小さかった
という結果は残念でしかありません。
大きなリスクをとってドキドキする日々を送ったのに報われないねぇ…。
ここからは、
- 同じ投資先に高いリスクを負って投資したからといって、リターンが恵まれるとは限らない
ことが分かります。
身近なものでは『宝くじ』なんかもそれにあたり、
- 賭けたお金がゼロになるハイリスクを負うことで、人生を一変させられるほどの大金を手に入れられる可能性がある
- しかし、期待値は0.5未満(100万円賭けても50万円しか戻らない)
と、ハイリスクを負ったとことで期待リターンが大きくなるわけではありません。
これは、債券投信といった『比較的に低リスクな投資』についても似たような結果となっているようです。
これは、バンガードによる調査で
- 債券ファンドの『経費率』と『投資先債権の信用リスク』をプロットしたグラフ
です。
左側のグラフが一般的な債券(Taxable bond fund)で、
右側のグラフが免税措置のある地方債(Municipal bond funds)です。
どちらも、
- 経費率(Expense Ratio)が高いファンドほど、信用リスク(Credit Risk)が高くなっている
ことがグラフから分かります。
バンガードによると、
- 経費率が高いファンドはアクティブファンドである
- アクティブファンドはより高いパフォーマンスを得るべく、時間(コスト)をかけて信用リスクの高い債券へ投資する傾向がある
- その結果、個人投資家に残るリターンが、低コストファンドよりも低くなる
と分析しています。
つまり、『リスクが高い債券だからリターンが劣る』わけではありませんが『リスクが高い債券に賭けるためにコストをかけているからリターンが劣る』ということです。
そんなわけで
- リスクを取らないとリターンは期待できない!
- ただし、リスクが大きければ大きいほどリターンが大きくなるわけじゃないよ!
というお話でした。
株式100%のインデックス投資もむちゃくちゃ高いリスクを取っているわけなので、ほとんどの方はこれ以上のリスクをあえて取る必要はないでしょう。
調べれば調べるほどに様々な投資を見つけられるとは思います。
しかし、それらが適切なリスク・リターンを備えているかを調べることは困難です。
というわけで、ほとんどの個人投資家にとっては『長い歴史を持ち、多くの人が携わってきた株式や債券』に『レバレッジ』などの小技を使わずに投資することが、良い選択になるのではないかと思います。
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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