ブリッジウォーター・アソシエイツの共同代表投資責任者カレン・カルニオル・タンブール氏の
「マグニフィセントセブンは割高だと思われがちだけど、そうとは言い切れない」
との主張が、目からうろこだったのでご紹介。
Magnificent Seven’ stocks may be cheap and the S&P 493 expensive, Bridgewater says. Here’s why
とりあえずコレを見てください。
この画像は、
- 青棒:過去10年間の利益(EPS)の成長率
- 赤棒:現在の株価を正当化するために、今後10年に必要な利益(EPS)の成長率
となっています。
左のグループ(MAG7)を例に取ると、
- MAG7はこれまでの10年間、年平均20%の成長をしてきた
- こらからの10年間、年平均14%の成長をすれば『今の株価は適正価格だった』と言える
といった感じです。
となると、気になるのが真ん中のグループ
- MAG7を除くテクノロジー株はこれまで年4%の成長率だったが、『今の株価は適正価格だった』となるためには、これから年13%の成長をみせなければならない
ということ。
「絶望的www」
…さて、ちょっとややこしいのですけども『今の株価は適正価格だった』の判断は、
- 債券に対して通常のリスクプレミアムを獲得できるかどうか
が基準になっています。
よって、
- 株式のリスクプレミアムは4~6%程度と言われることが多い
- 現在の債券のリターンは4~5%ほど
- よって、株式は年間8~11%ほどのリターンがあれば合格と言える
- MAG7が合格するには、今後10年間のEPS成長率が14%必要
といった感じなのだと思います。(違うんじゃね?と思ったらご指摘ください!)
…が、よく分からんくてもヨシ!
MAG7は今後14%の成長率が出せれば割高じゃない!
とだけ、ふわっと覚えてくださいw
素人投資家の私は、根拠もなしに「MAG7は割高!」と心の中で叫んでいましたし、様々なメディアも同様の意見を出していたわけですが、世の中にはそうではない見方もあります。
(もちろん、「割高ではない」という意見があるからこそ、昨今の株高となっているわけですが)
というわけで、今回のカレン・カルニオル・タンブール氏の意見をボケーっと読んだところ、
「説得力あるじゃん!!」
と私は感じてしまいましたが、だからといって
「MAG7は買いだあああああ!!!」
と主張するつもりはありません。
だって、MAG7がこれまでと同じように成長するのか分かんないんだもん。
これまでの10年間20%の成長率だったという事実があっても、今度10年間も同じように成長できるという保証は一切ありません。
というのも、
これまでの10年間が異例の高成長期であっただけかもしれませんし、
力強い成長が期待できるセクターであるからこそ、強力なライバルが参入してくるかもしれないからです。
『10年』という期間は非常に長く、予想をすることは困難です。
もしかすると、MAG7がさらなる高成長を見せるかもしれませんし、
もしかすると、コカ・コーラが年30%の成長をしているかもしれません。
10年前には、
- 電気自動車なんて一部のマニアックな人向けのアイテムだった
- 『クラウド』なんて言葉は一般的でなかった
- パンデミックによって在宅勤務が当たり前になるとは思ってもいなかった
わけですが、世界は大きな変化をしてきました。
MAG7の一つであるNVIDIAの10年の株価を見るとこんな感じで、
低迷していた10年前の株価から、NVIDIAがここまで急成長すると想像できていた人は、ほぼいなかったことが分かります。
結局、未来のことは分からんのです。
また、個人投資家の目にも未来が明らかに映るようになってきたころには、株価は上がりきっているかもしれません。
というわけで、
「マグニフィセントセブンは安いかもしれない。だけど高いかもしれない。」
と、予想することを放棄して、これからも全体に薄く賭ける方法を継続してまいりたいと思います。
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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