バンガードが、ただでさえ低かったファンド管理手数料をさらに下げることで絶賛されていたわけですけども、そのバンガードから
「管理手数料を下げ続けているけど、他社より儲けているよ」
みたいな記事(Low-Cost Provider Vanguard Gathers the Most Fee Revenue)がでていました。
ざっとまとめると、
- 手数料”率”は下げているけど、総手数料が減っているわけではないよ
- 言わずもがな、資産加重管理手数料は最低だよ
- 管理手数料のシェアも伸ばしているよ
とのこと。
総手数料は増えているよ
バンガードの手数料収入は以下のように推移しています。
2021年にピークを迎え、(株価の下落につられて)いったんは下げたものの、2024年には大きく回復しています。
「管理手数料を下げすぎるとバンガードが立ち行かなくなってしまうんじゃないか…」
みたいな心配をしてしまうこともありますが、まったく問題なさそうです。
資産加重管理手数料は最低だよ
そんなバンガードの平均管理手数料は、管理手数料シェア11社の中でも最低であり、2位であるブラックロックの0.18%よりも大きく低い手数料となっています。
であるのにも関わらず、その11社の管理手数料のシェアはどの運用会社よりも大きくなっており、投資家がすべての運用会社に支払っている管理手数料のうち13%ほどをバンガードが受け取っています。
管理手数料のシェアも伸ばしているよ
なお、その手数料シェアは2018年から2024年にかけて以下のように変化しています。
バンガードは2018年から4%のシェア増ということで、
断トツで伸ばしてるじゃん!
次にシェアを伸ばしているフィデリティ・インベストメンツは1%未満の増ということで、バンガードが圧倒的強者であることが分かりますね。
つまり、
- 手数料を下げ
- シェアを伸ばし
- 収入も増やしている
というわけで、顧客もバンガードもWin-Winの関係が築けていますね。
さすがバンガード!!
バンガードの管理手数料値下げは、オルカンなどの(バンガードのファンドを使っていない)投資信託で投資している方には直接影響するわけではありませんが、
「管理手数料・信託報酬は下げるものだ」
という方向を示してくれたことも一因となり、日本の投資信託の手数料も下がってきました。
というわけで、
- 手数料を下げることでしっかり収入を増やせるぞ!
という実績を広く伝えてもらい、日本の証券会社・運用会社にも引き続き頑張ってもらえることを期待したいと思います。
ついでに、
- 税金を下げることで、しっかり税収を増やせるぞ!
という話もしたいのですが、それはまた別の機会に。
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最後におまけ。
投資界隈では定番の『手数料はコレの〇%になります』という設定、他業種にも使えるんじゃーないかと思うわけです。
例えば、
- AmazonPrimeの年会費は、国民の実質賃金平均の0.35%とします。
みたいな感じですね。
最近では珍しくない値上げがあると「また値上げか…」なんてネガティブな意見が飛び交うことになるわけですが、
『手数料は実質賃金平均の〇〇%』としておけば、実質賃金が伸びていくだけで自然とAmazonの利益も増えていきますし、
利益が大きくなったタイミングに「年会費を0.34%にします!」なんてことをすれば、拍手喝采を浴びることもできます。
とはいえ、
「実質賃金が下がり続けている日本で採用すると利益が減っていくんだけどなwwww」
と、笑い話にしてしましたけども、
サブスクによる支払いが増えてきた昨今、『手数料はコレの〇〇%』という考え方は、あの商売やこの商売でも使えそうだな~。
と妄想しながらこの記事を終わりとさせていただきます。
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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