テレビで『FIRE特集』なるものが放送されたり、『FIRE卒業』なる単語がトレンドに上がったりすると、
「そんなのはFIREではない!」
という批判が出てきますね。
せっかくなので、私も便乗しておこうと思います。
(いまさらですが)FIREとは、『Financial Independence, Retire Early』の略で、
- 経済的に独立して
- 早期引退する
という言葉の略で、端的に言うと、
- 労働収入に頼らなくても生活できるようにして仕事を辞める
ということになります。
しかし、ほとんどの人にとって『Financial Independence』を達成することは難しいです。
『Financial Independence』の難しさ
例えば、1億円の資産を運用していたとて、市場の暴落などによって生活費をまかなえなくなれば仕事を再開せねばならなくなりますし、
『4%ルール』なるものもありますが、以前の記事で書いた通りで『これで大丈夫』と言えるような代物ではありません。(4%ルールは『4%ずつ取り崩せば安心だよ』ではない)
資産が数十億円あり、債券や現物などに幅広く分散投資していればよほど大丈夫かもしれませんが、『投資』という不確かなものに頼っている状態において
「Financial Independenceできた!!」
と言い切ることは困難です。
よって、結局のところほとんどの人にとって『FIRE』とは、
- Financial Independenceできた気がするから、試しにRetire Earlyしてみる
でしかないと思うわけです。
そんな観点から考えると、
- FIREした後に資産が減ったので再就職した
- FIREしたはいいけど、また働きたくなったので再就職した。
なんていうケースも、『確かにいったんはFIREした』と認められるべきだと個人的は考えています。
『Retire』の難しさ
この『もう一度働く』を一切認めないのであれば、
- FIREした後に、やりたいことを見つけて起業した
- 知人に頼まれたのでバイトを手伝った
- 地域のボランティア活動をすることで報酬をもらった
- ブログやYoutubeで好き勝手な発信をしてお金を稼いだ
といった『自分がやりたいこと』をみずから望んで実行しただけであるのにも関わらず『FIRE失敗』という烙印を押されることになります。
これでは、
- 『FIRE成功』かどうかは、死ぬまで分からない
- 『FRIE成功』のためには、報酬が伴う『やりたいこと』を避けなければならない
ということになり、こうなっては「FIREって何だっけ?」となってしまいかねません。
というわけで、個人的には『Retire』を『生活費のためにやって嫌々やっている仕事を辞める』ととらえて、
- 楽しみながら収入を得る
- 責任もなく、苦でもない楽なバイトをする
- ボランティア意識による仕事をする
といったことをしていても『Retireした』に入れていいんじゃないかな~と思います。
他人には『ただの転職』にしか見えない行為であっても、本人にとっては『楽しいことをしていたら、ついでにお金がもらえている』なんていう状況にあるかもしれません。
そして、『本人が楽しんでいるかどうか』は他人には分かり知れないことなので、本人の言葉を信じるしかありません。
まとめ
んで、ここまでをまとめると、
- 『Financial Independence』が達成できているかどうかを判断することは難しい
- 『Retire』を厳しく取り締まると、『やりたいこと』もやれなくなる
ということになります。
というわけで、繰り返しになりますが『FIRE』なんてものは
- Financial Independenceできた気がするから、試しにRetire Earlyしてみる
でしかなく、
「FIREしたかどうかは、本人がそう思っているかどうかで決まるんじゃないの」
と思うわけです。
ここら辺はJAXAのH3ロケットが発射できなかった問題に通ずるところがあって、
- 本人が「失敗じゃない」と言うのであれば、そうなんだろう
と、受け止めてくれる寛容な社会になってもらいたいものです。
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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