はてな匿名ダイアリーに、
投資懐疑派です
株も為替も10年以上やってるけど、投資はギャンブルだと思ってる
ゼロサムだと思っているので、リスク回避の意味で減らさない手ではあるが、安定して増やす手ではないと思う
という方から、「投資いいよ派に聞きたいこと」という問いがあったので、それに答えていきたいと思います。
問いは、以下の11個
- リーマンショックレベルの下げは織り込んでいますか?(S&P500は大体60%下げた)
- 日本のバブル崩壊や失われた30年のような長期低迷を織り込んでいますか?
- 株価はずっと上がり続けると思いますか
- ドルはずっと上がり続けると思いますか
- 複利は逆にも働くことについてどう思いますか
- 今の60歳以上の一般層に、投資で安定して暮らしてる人が居ないことについてどう思いますか
- 若者ほど投資に興味があることについてどう思いますか
- 一般アメリカ人が投資で潤ってるイメージはありますか?
- なぜ国が個人投資を押し進めていると思いますか?
- 銀行はなぜ投資先がないと喘いでいると思いますか?
- 年利4%だと、30年で3.2倍ですけど、そうなると思いますか?
- まとめ:「投資いいよ派に聞きたいこと」について回答してみました
投資に詳しくない人の中には、同じような問いを持っている方も多いと思うので、よい機会かなと思います。
では、順に回答していきましょう。
リーマンショックレベルの下げは織り込んでいますか?(S&P500は大体60%下げた)
もちろん織り込んでいます。
それどころか、1929年からの世界恐慌(最大でダウ平均が89%下落、元の高値に戻すまでに25年かかった)も織り込んでいます。
しかしジェレミー・シーゲル氏の著書でも語られている通り、
- 世界恐慌程の暴落であっても、投資を続けていれば大きなリターンが手に入った
ことが分かっています。
その事実から
- リーマンショックレベルの『(株価的には)大してダメージのない事象』に恐れる必要はまったくない
と考えています。
実際に、私もリーマンショック前から投資を続けていますが、リーマンショックがあったおかげで大きなリターンを手に入れられたので、「ウェルカム暴落」であります。
日本のバブル崩壊や失われた30年のような長期低迷を織り込んでいますか?
バブル崩壊が、これからも何度も何度も発生するであろうことは織り込んでいます。
また、数十年規模の長期低迷もありえるでしょう。
しかし、『日本やアメリカ一国への集中投資』のようなハイリスクな投資をしているであればまだしも、世界全体へ分散投資していれば、30年におよぶような長期低迷する可能性は低いと考えています。
株価はずっと上がり続けると思いますか
数年から数十年程度の低迷はあるでしょうが、長期的にはずっと上がり続けると思います。
「絶対」とは思っていませんが、過去の推移を見るかぎり「上がり続ける可能性が高い」と言ってよいでしょう。
また、株価が上がらなかったとしても株式投資によるリターンは続くと考えています。
『企業の利益を株主に分配する』ことが株主リターンの源泉であるためです。
ドルはずっと上がり続けると思いますか
全然思いません。
為替には『自動調整メカニズム(貿易赤字が増えると円安になり、円安になると貿易黒字化していく)』があり、状況に応じて上下するモノなので、一方向に進み続けることはないでしょう。
複利は逆にも働くことについてどう思いますか
問いの真意が分かりませんが、複利が逆に働いたところで、この下の実績に変わりはなく、なんとも思いません。
『レバレッジ投資によって大きく値を下げたら、そう簡単には元値にまで戻れない』ということを言いたいのであれば、「レバレッジは投資じゃなく投機だから、やめておけ」と言いたいです。
今の60歳以上の一般層に、投資で安定して暮らしてる人が居ないことについてどう思いますか
まず、そんな人はいっぱいいると思います。
もし、「投資で安定して暮らしている人がいない」というデータがあれば見てみたいものです。
仮に、本当にいないのであれば
- 『投資=ギャンブル』や『お金持ち=悪人』という意識が強い人が強い世代であったから
- 賃金が上がり続ける時代だったので、投資する必要性が低かったから
- 投資に関する情報を入手すること自体が困難だったから
- 海外への投資やインデックス投資が容易ではなく、高リスクな投資ばかりったから
あたりが考えられます。
若者ほど投資に興味があることについてどう思いますか
素晴らしい傾向ですね。
ただ、レバレッジ投資、FX、仮想通貨などの『投機』に興味を持っている(また、『投資』だと勘違いしている)状況については心配しています。
年配の方にも投資に興味を持ってもらいたいとは思いますが、歳を重ねれば重ねるほど、リスクのあることや、新しいことに手を出すことが億劫になるので、致し方ないことかもしれません。
一般アメリカ人が投資で潤ってるイメージはありますか?
『一般アメリカ人』の定義が難しいですが、基本的にはそれほどでもないと思っています。
ただ、アメリカ版の確定拠出年金である401kプランでは
- デフォルトでは、全ての対象者が401kプランに加入する
- デフォルトでは、毎年給与に対する拠出率が上昇する設定となる(年1%ずつ)
- デフォルトでは、自動で『リターンの期待できる商品』を拠出先として選ぶ
と、『勝手に投資をする仕組み』が採用されているので、投資による恩恵は、日本人より大きいといえるでしょう。
※くわしくはこちら。
反対に言うと、「何も選ばないなら投資させるぜ!」という制度にするくらいですから、アメリカでも『投資の理解が進んでいない』ということが想像できます。
なぜ国が個人投資を押し進めていると思いますか?
シンプルに
- 国民が豊かになれば、税収が潤うから
- 国民が豊かになれば、政府への反発が小さくなるから
- 国民が豊かになれば、平和な国となるから
あたりではないでしょうか。
『貧乏国の政治家(や役人)』よりも『金持ち国の政治家(や役人)』になりたいでしょうしw
銀行はなぜ投資先がないと喘いでいると思いますか?
「投資したい!」と思えるほどの企業が少ないわりに、個人が大量に貯金をしているからではないでしょうか。
規制緩和をし、既得権益をぶっこわし、労働者の流動性をあげ、「投資したい!」と思えるスタートアップが増えれば状況は変わるでしょう。
世界中であたり前のように使われているUber(Eatsじゃないよ)ですら、既存の規制によって参入できない国に、魅力的な投資先は生まれづらいでしょうね…。
年利4%だと、30年で3.2倍ですけど、そうなると思いますか?
いいえ。
30年後だったら、1.5倍~20倍の間くらいになっているんじゃないかと予想します。
年利10%ちょいだと30年後に20倍くらいになりますね。
まとめ:「投資いいよ派に聞きたいこと」について回答してみました
といった感じで、回答をツラツラと書いてきました。
他人の問いに回答するのって面白いですね。
冒頭に、質問者による
「株も為替も10年以上やってるけど、投資はギャンブルだと思ってる」
というセリフがありますが、株と為替を並べて『投資』としているところから、デイトレーダーか、個別株投資家なんじゃないかと勝手に予想しています。
為替(やデイトレード)は完全なるゼロサムゲーム(むしろ、手数料があるのでマイナスサム)ですが、
株式投資は「投資先の企業が、価値を上げようと労働してくれる」という特典がついてくるので、長期的にはプラスサムゲームになる可能性が高いです。
しかし、特定の企業や特定の国だけに投資していれば、投資先に何かあったときに大ダメージを負うリスクがあるわけです。
そこで私は、極限までリスクを下げるために『全世界株式』への投資をススメているわけです。
リスクを負っているからこそリターンが期待できるわけで、『確実に儲ける方法』なんてものはありません。
しかし、
- 株式投資は「投資先の企業が、価値を上げようと労働してくれる」特典がついてくる
- その特典によって、(少なくとも)1900年以降は右片上がりできている
という事実から、『これからも右肩上がりに期待できる』と考えられるでしょう。
そして、私はそれを信じているから「投資良いよ」と発信しているわけです。
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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