近ごろ、株価が下がり気味にありますが、
「もう十分さげただろうから、これからは上昇していく」
と、楽観的に考えている人と
「これから本格的な暴落が始まるのだ」
と、悲観的に考えている人が、同じ程度いるように感じています。
そして
「そんなの分からんよ」
と考えているのが私です。
が、『現在の株価が割高かどうか』を見るための指数であれば、いつくか存在しています。
今回は、その中でも『バフェット指数』を見ていきたいと思います。
『バフェット指数」とは、ウォーレン・バフェットが重視している割高かどうかを判断するための指数で、
- 『株式の時価総額の合計』/ 『名目GDP』
で計算される値で、
- 結果が1.0を超えていると割高といえる
という判断になります。
バフェット指数の推移を確認
さっそくですが、直近5年(新型コロナウィルス発生前後)の『バフェット指数』の推移を見てみましょう。
出典:Ratio of Wilshire 5000 over GNP
ざっくりまとめると、
- パンデミックの始まりである、2020年前半に『バフェット指数』が大きく下落
- その後、2021年末頃にかけて急激に上昇
- 2020年8月末時点で、パンデミック前に近い値にまで戻す
という状況にあります。
とだけ書くと、
- 株価の『上げすぎ』や『下げすぎ』はいったん終わり、これからは落ち着いた推移となりそうだな~
なんて思ってしまうかもしれません。
しかし、先に書いた通り、
- バフェット指数が1.0を超えたら割高である
と判断するため、
- 指数が1.64である現在は、『かなり割高である』と判断できる
と言えます。
というわけで、過去40年のバフェット指数を見てみると、
と、現在が『かなり割高である』ことがよく分かるかと思います。
で、どうする?
さて、『バフェット指数は割高を指している』のは事実として分かりましたが、その上で個人投資家はどうするべきでしょうか?
私は
「今まで通りでいい」
と考えています。
まず、
- 『バフェット指数』は、『割高かどうか』を見るための指数であるため、『これから株価がどう動くか?』を予想することには使えない
という問題があります。
また、
- 時代の変化によって、『バフェット指数』が役に立たない指数となっている
という可能性もあります。
つまり、
- 株価が下がることなく、企業価値がそれ以上に(株価が適正になるまで)上がっていく
- 株価もバフェット指数も、これからも上がり続ける
といったことがあるわけです。
もちろん、反対に
- バフェット指数が1.0になるまで、株価は下落している
というケースだって考えられます。
そして、残念ながら
- 今後、株価が上がっていくのか、下がっていくのか、予想することは不可能
だと考えておいた方がよいでしょう。
「上がっていく!」と考えている人が多ければ、株価は急騰するでしょう。
「下がっていく!」と考えている人が多ければ、株価は暴落するでしょう。
しかし、(近ごろは下落傾向にあるとはいえ)株価が大きく動くようなことはなく、ゆるやかに動いているだけです。
これは、
- 現在の株価が、市場の投資家の思う均衡点にある
と言えます。
参考:効率的市場仮説とは?
そして、投資家は「これから○○になっていくだろう」という予想をした上で、株価の売買をしています。
つまり、
- 『いまの株価』は、『未来予想をしたすべての投資家の総意』であるため、『今後の株価』は、『いま世の中に出ていない情報』によって動く
と言え、
- 『いま世の中に出ていない情報』をいま知ることは不可能であるため、『今後の株価』を予想することはできない
となるわけです。
もちろん、中にはそんな『いま世の中に出ていない情報』を知る人物がいるでしょうが、ただの個人投資家がその人物になることはできません。
よって、
- バフェット指数が割高を指していようとも、焦って何かをする必要はない
という結論になるわけです。
というわけで、個人投資家が資産を最大化するためには、
- 収入を増やし、投資元本を大きくする
- 節約し、投資元本を大きくする
- 余剰資金があれば、できるだけ早く投資する
しかない、というつまらない結論に至ります。
ラクに儲けられる方法があれば、誰もが真似をします。
多くの人に真似されるようになった方法は、儲けられる方法ではなくなります。
つまり、
- ラクに儲けられる方法なんてない
わけです。
というわけで、結局のところ『儲けるためには地道にいくしかない』ということを肝に銘じて、タンタンと投資を続けていきたいと思います。
それが、人生を豊かにするための方法の一つであることは間違いありません。
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