投資における『リスク』と『ボラティリティ』の違いを理解していますか?
「何をいまさらw」
と思うかもしれませんが、人によって大きくイメージが違うようで、
- ボラティリティ=リスク
- ボラティリティ=株価の振れ幅、リスク=損失の恐れ
- リスク=株価の振れ幅
などなど、様々な受け取り方をしている人がいます。
そこで、この記事では『リスク』と『ボラティリティ』の違いを整理していきたいと思います。
<目次>
投資における『リスク』と『ボラティリティ』の違い
最初にざっくりと結論を書いてしまうと、
- リスク ≒ ボラティリティ
となり、どちらも
- 株価(価格)の変動幅をしめす言葉
です。
『リスク』を名詞で直訳すると『危険』という意味になるケースが多いですが、投資界隈では
- リスク=株価の振れ幅
という意味で使われています。
また、『ボラティリティ』は直訳すると『変動率』となりますので、投資界隈でも
- ボラティリティ==株価の振れ幅
と、『リスク』と同じ意味で使われているケースが多いです。
つまり、
- 『リスクが大きい』とは『資産が大きく増えるかもしれないし、大きく減るかもしれない』という意味
です。
なお、リスク(ボラティリティ)は、一般的には標準偏差で表されます。
具体的には、平均リターン5%、リスク標準偏差が30%の資産に投資するケースでは、
- 100万円を投資すると、1年後には『135万円(100万円x35%)~85万円(100万円x75%)』になる可能性が高い
といった計算になります(もちろん、これを超えることはあります)
リスク(ボラティリティ)と期待リターン
なお、GPIF(年金を運用している組織)によると、各資産の標準偏差は下のように(過去の実績から)算出されています。
あたり前のことではありますが、
- 期待リターンが高い資産ほど、リスク(標準偏差)が大きい
ということが分かります。
また、
- 株式のリスクは大きく、平均7%程度のリターンを得るためには、『25%程度の変動リスク』を受け入れなければならない
ということが、あらためて理解できます。
株式におけるリスク(標準偏差)は、基本的には1標準偏差で表され、これは
- およそ3分の2の確率で、この範囲内に収まる(普通はこんなモノ)
という意味です。
これは、言い方を変えると、
- 18%(25-7 )くらいの下落であれば、普通にあるよ
という意味でもあります。
また、『3分の1の確率でこの範囲外になる』わけでもあるので、
- 18%超える大きな下落も、そんなに珍しいことではない
とも言えます。
2020年3月の新型コロナウィルスによる暴落(ってほどでもない下落)があってから投資家となって人は、まとまった下落に合うことなくこの2年を過ごしてきたかもしれません。
しかし、
- あたり前のように、年間リターンが結構なマイナスになることがある
ということは覚えておくべきでしょう。
投資における『リスク』と『ボラティリティ』の違いを整理してみた
といった感じで、『リスク』と『ボラティリティ』、ついでにリターンとの関係を整理してみました。
繰り返しになりますが、
- リスク ≒ ボラティリティ
で、どちらも
- 株価(価格)の変動幅をしめす言葉
です。
勝手なイメージですが、『リスク=危険』というイメージが強いので、『変動幅』を表現するときには『ボラティリティ』という単語を使い出したんじゃないかなぁ?なんて思うのでした。
んでまぁ、個人的に重要だと思ったのは
- 投資の会話の中で『リスク』を『危険(や損する恐れ)』というニュアンスで使っている人と会った時に、「投資でいう『リスク』ってのは、『変動幅』を意味するんだ!バーカ!バーカ!」と批判しないこと
ということです。
だいたい、日本において『リスク』という言葉は『危険』という意味で使われるケースがほとんどです。
よって、知らずに間違った使い方をしてしまうのは仕方のないことだし、むしろ「間違いですらない」と言ってもいいかもしれません(ダメ?)
みなが『言葉の正しい使いかた』なんかよりも『会話の内容』を重視するようになれば、優しい世の中になるのになぁ、と思うのでした。
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