スパコンSEが効率的投資で一家セミリタイアするブログ

投資のリターンを0.01%でも上げるための情報を紹介しつつ、子持ち夫婦がインデックス投資”だけ”でセミリタイアするまでの過程を公開

金利が上昇、株価が低迷している今、買いたい投資信託

最近の市場をざっくりまとめると、

  • 長期金利が上昇し、株価が低迷している

といった状況にあります。

 

また、

  • 金利が高い状態が続けば、株価は低迷し続ける

なんて言われており、「しばらく株価が低迷するかも」なんて思いたくなる状況です。

 

インデックス投資家の中には株式100%で投資している方が多くいます。

その中には「どうしたもんか…」と思っている方も多いのではないでしょうか。

 

例え、

  • 『株式100%で投資して、何も手を入れない』のが、個人投資家のリターンを最も高める方法

だと理解していても、「何とかせねば…」と思うのがヒトでしょう。

 

こんなブログを運営している私でさえそうです。

 

実際に

「ちょっとだけ別の資産に乗り換えようかしら…」

なんて思ってしまっています。

 

そこでこの記事では、私の検討している『乗り換え』が妥当な判断なのかどうかを検証していきたいと思います。

 

この記事を通じて、あたなの『リターンを押し下げる行為』を止めることがでできたら嬉しいです。

 

<目次>

 

乗換先として検討している商品

私が「乗り換えようかなー」と考えている投資信託は以下2商品です。

  • グローバル3倍3分法ファンド
  • eMAXIS Slime 全世界株式(3地域均等型)

 

『グローバル3倍3分法ファンド』に関しては、

「金利の上がった今こそ、債券にレバレッジをかけて投資するこいつに期待だ!」

と考えて候補にあがり、

『eMAXIS Slime オールカントリー(3地域均等型)』は、

「ロシアのいざこざによって新興国株式が大きく値を下げたので、新興国比率の高いこいつならいける!」

と考えて候補になりました。

 

どちらも、なかなかな曲者で、一時的には人気商品であったこともありますが、最近ではほとんど名前を聞かなくなってしまった商品です。

 

さて、本当に投資する価値があるのか、詳しく見ていきましょう。

 

今こそグローバル3倍3分法ファンドに投資すべし!?

グローバル3倍3分法ファンド(通称:グロ3)は、3倍のレバレッジをかけて、

  • 債券先物に200%
  • 株式に60%
  • REITに40%

を投資する投資信託です。

※詳しくはこちらの記事をご参照ください。

 

この商品の特筆すべき点としては、

  • 債券にレバレッジをかけて大きく賭ける
  • 株式、REITにもそこそこ賭ける

の2点にあり、

「レバレッジをかけてはいるんだけど、価格の安定している債券ばっかりだから安定しているよ!」

というのが売り文句になる商品です。

 

このコンセプトは、私のようなインデックス投資家に見事に突き刺さり、

「株式が最強だから株式にも投資したいけど、株価は低迷しているし、金利の上がった債券に投資したらいい感じになる気がする!」

なんて思ってしまうわけです。

 

アメリカの長期金利(10年もの)を見ると、以下のグラフのように急上昇しており、直近では2.7%前後となっています。

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バカみたいに単純計算すると、

  • 資産の200%を債券に投資するので、債券だけで年間5.4%(2.7% x 200%)のリターンが期待できる!

なんてことになってしまうのです。

 

実際は、アメリカ国債だけでなく

  • 日本国債     :0.24%
  • ドイツ国債    :0.80%
  • イギリス国債   :1.81%
  • オーストラリア国債:2.98%

にも投資しているので、実際のリターンは5.4%より落ちるとは思いますが、いずれの国も国債利回りは上昇しており、「チャンス!」であるように思えてしまいます。

 

さらに、「これに加えて、株式、REITのリターンが上乗せされれば…」なんて想像すると、テンション上がってしまいます。

 

しかし、債券(先物)投資が上手くいくかどうかは、『現在の金利』だけでなく、『今後金利がどうなっていくか?』にもかかってきます。

 

アメリカの金利を決定するFRBの中では

  • 2022年中に、あと7回利上げすることになりそうだ

というのが平均的な意見となっており、債券先物の価格、利回りにはこれが既に反映されています。

 

基本的には債券先物は

  • 金利が上昇すれば、価格が下がる
  • 金利が下降すれば、価格が上がる

という関係性にあります。

 

1年前に『金利1%の1万円の債券』を買ったあとに金利が上昇し、『金利2%の1万円の債券』が売られ出したとすると、1年前に売っていた『金利1%の債券』を定価(1万円)で買う人がいなくなるので、1年前の『金利1%の債券』の価格が下がるわけです。

(同じ1万円で買うのであれば、金利2%で売っている『いまの債券』を買いますよね)

 

つまり、

  • 『債券の利回り』がこれからも上昇するのであれば、グロ3はまだ買い時ではない

と考えられます。

 

そんなわけで、上に載せた過去5年間の金利の推移を改めて見てみましょう。

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「なんか、ピークにある気がする!」

という感想を持ってしまいます。

 

では、過去50年の金利の推移も見てみましょう。

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うんうん…、底だね!

 

過去の金利が高かったからといって、『いつか金利の高い時期がくる』なんて保証はまったくありませんが、直感的にも

「いまが金利のピークなんてことはなく、これからも上がっていくかもしれんなー」

と感じられます。

 

よって、残念ながら

  • グローバル3倍3分法ファンドへの投資は、焦ってまでやるべできでない

という結論になりました。

 

さて、「債券はイマイチだなー」とはなったものの、「株式100%のまま、投資先の地域をいじってみてはどうだろう?」ということで考えていきたいと思います。

 

eMAXIS Slime 全世界株式(3地域均等型)に投資するチャンス!?

ロシアの行動によって、新興国から大量のお金が逃げ出しています。

とくに中国から撤退している投資家は多く、ブルームバーグは「前例のない勢いで、資本が中国から逃げている」と報告しています。

 

ただでさえ新興国インデックスは、ここ1年ほどはさえない成績であったのにも関わらず、さらなる危機にあるわけです。

 

実際に、eMAXIS Slime 新興国株式インデックスを見ると以下のグラフの通りで、

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以下グラフのeMAXIS Slime先進国株式インデックスと比較すると、「残念な新興国…」としか見えません。

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しかし、逆張り好きな投資家にとってみると、これは「チャンス!」に見えてしまいます。

 

「とはいえ、新興国だけに集中投資するのは怖いなぁ…」なんて考えていると、『eMAXIS Slime 全世界株式(3地域均等型)』なんていう便利なファンドがありました。

 

eMAXIS Slime 全世界株式(3地域均等型)とは、

  • 日本
  • 先進国
  • 新興国

のそれぞれのインデックスに均等に投資する投資信託です。

※詳しくはこちらの記事をご参照ください。

 

世界分散投資のド定番である、『eMAXIS Slime 全世界株式(オールカントリー)』は、おおよそ

  • 日本 :約8%
  • 先進国:約82%(うち50%以上がアメリカ)
  • 新興国:約10%

という投資割合になるので、

  • 3地域均等型を活用すれば新興国への投資比率が3倍以上になる(日本比率も上がっちゃうけど…)

わけです。

 

よって

「新興国の停滞が一時的なもので、しばらくすれば先進国にキャッチアップするはず!」

「でも、それほどの自信はないから分散はしたいなぁ」

なんて考える投資家にとっては、良い相棒となってくれると期待できます。

 

しかし、本当に新興国の停滞は一時的なモノなのでしょうか?

 

私は、感覚的には「これから新興国が上がりそうな気がする」と感じていますが、理性では「そんな感覚を信じてはいけない」と考えています。

 

それは、

  • 新興国が停滞している理由は、市場が「新興国の評価はこんなもんだろう」と考えているから
  • そして、その市場のほとんどは『圧倒的な経験とスキルをもつプロ投資家』で構成されている
  • 私には、プロ投資家の「No」に反論できるだけの能力がない

と考えているからです。

 

また、1900年~の超長期リターンを比べてみても以下グラフの通り『先進国のリターンの方が優秀』ですし、

世界の株価の推移

 

『インデックス投資が有効なのは、効率的な市場に対してのみで、新興国市場が効率的市場かどうかはアヤシイ』という問題もあります。

 

よって、このパートでも

  • 市場平均に勝ち続けることは困難なので、『新興国比率を高める』なんてムダなあがきをするべきではない
  • よって、eMAXIS Slime 全世界株式(3地域均等型)に投資するべきではない

という結論とさせて頂きます。

 

まとめ:ムダな行動をせずに市場平均に任せよう…

といった感じで、考察してまいりました。

 

いまの状況において『グロ3』『3地域均等型』という魅力的な商品はあれど、結局のところいつも通りに

  • 市場平均に乗っかって、おとなしく投資するべし

という結論になりました。

 

「その主張は聞き飽きたわ!」という意見もあるでしょうが、

何回も何回もブログにそんなことを書いている私でさえ

「○○に投資したら、平均より高いリターンが狙えるんじゃないか…」

なんて思ってしまうことがあります。

 

投資に触れている時間が短い方の中には

「インデックス投資はイマイチだから、別の投資しよ~」

なんて邪念が生まれてくる人もいることでしょう。

 

よって、しつこいようですが、このような記事を書かせてもらいました。

 

なお、恥ずかしながらこの記事の書くまでは、

「グロ3とか3地域均等型に追加投資しようかなぁ…」

なんて本気で考えていました。

 

しかし、この記事を書くことによって、そんな邪念を昇華することができました。

 

正解が分かっていても、誤った行動を取ってしまうことはあります。

それを防ぐためには、繰り返し正解を叩きこむしかありません。

 

このブログがその役割を担い、あなたの投資リターンを押し上げることになったのであれば、ブロガー冥利に尽きるというものです。

 

 本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。

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