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ホリエモン × 竹中平蔵『竹中先生、「お金」について本音を話していいですか?』【要約・書評】

稀代の実業家であるホリエモンこと堀江貴文さんと、経済の第一人者である竹中平蔵さんが『お金』について本音を語りあった著書『竹中先生、「お金」について本音を話していいですか?』を紹介していきたいと思います。

 

この二人の考えを聞けば、あなたの『お金』だけでなく『社会』に対する理解が大きく変わるかもしれません。

 

<目次>

  

くだらない既得権益

(この本とは関係ないところでも)堀江さんも竹中さんも『既得権益』を批判する発言を繰り返しのようにしています。

 

とくに竹中さんは『規制緩和』を進めるべく、多くの提言活動をしていますが、既得権益を持っている人たちからの反対によってなかなか規制緩和できずにいます。

(それどころか、既得権益者たちのネガティブキャンペーンに踊らされ、竹中さんを『悪者』だと考えている人が多くいます)

 

本書では、具体例として『地方創生』を挙げています。

 

竹中さんは、

地方にもっと自由を与えて、税も権限も渡しましょう、自由に使えるお金の全部は渡しましょうとなった時に、実はですね、それに一番反対するのは地方の首長なんです。

これ、私の正直な認識なんですけれども、わかりますよね?

そんなことやったら責任負わされるから嫌がるんです。

 今、私たちが払っている税金というのは、3分の2を国に払っています。

そして残り3分の1を地方に払っているんですよ。

ところが、実際には国が使っているお金は3分の1で、3分の2は地方が使っています。

その差額分は、国から地方にトランスファー、つまり転移されているわけです。

これ全部、地方に税金を払って、地方からサービスを受けるとなると、受益と負担が全部丸見えになるから、住民から市長や議長にすごい文句が出ますよ。

「あんたにこれだけ税金を払っているのに、何でこんなサービスなんだ」って。

私は、総務大臣をやってみて、地方の首長さんの8割から9割は、本音では地方分権に反対だってことがよくわかりました。

自由は欲しいけれど責任は負いたくない。

自由と責任というのはコインの裏表ですよね。

それなのに、自由は欲しいけど責任は嫌だって、ほとんどの首長さんが考えている。

 と、『地方に権利と自由を与える』という改革が反対されている現状を語っています。

 

そして、その『地方からの反対』によって進まない具体的な問題として、『待機児童が減らない』という問題をあげています。

 

竹中さんは

保育所というのは、株式会社、つまり民間にやらせても問題ないので、国はもう株式会社にやらせろって2000年ら言っています。

しかし、それを規制しているのが地方自身です。

と言います。

 

以前、保育園落ちた日本死ね!!!という国に対する批判が話題となったことがありますが、保育所の数が増えない理由のひとつに『地方による規制』があったのには驚きです。

 

実際に大阪市では、既存の保育所の経営者らが「保育所が増えることで経営が行き詰まるリスクがある」とし、株式会社による保育所の運営を拒否し続けていました。

(橋本徹さんが市長になったときに、やっと解消されました)

 

本来は、こういった問題をメディアが取り上げ批判するべきなのですが、

実は日本の大きな問題は、メディアが最大の既得権益ということ。

そこが最大の問題かもしれません。

と竹中さんは言います。

 

また、日本の大きな問題のひとつとして、『海外からの資本流入を制限して、地方の会社を守る』という制度をあげています。

 

海外資本に地方の会社が負けてもいいのか

竹中さんは、弱い企業を補助金などで守っている現状について、

グローバルな企業が地方で勝つことによって、地元の企業が駆逐される、負けていくということに対して危惧を抱く人も大勢います。 

と言い、それに対して堀江さんも、

負けないよう勝つ努力をすればいいじゃないですか。

と厳しく指摘しています。

 

竹中さんは、

現状では勝つ努力をする前に補助金が出るから、勝つ努力をしなくていい仕組みになってしまっているわけです。

そうすると、ますます弱くなっていくだけです。

と言い、『地方にある、弱い非効率な企業を守る制度』が問題となり、企業の正常な新陳代謝が妨げられていると指摘します。

 

『弱い企業を守ることは、雇用を守ることにつながる』と考えがちですが、正しくは

  • 弱い企業が淘汰され、強い企業が育ち、そこに雇用が吸収される

べきで、

  • 『人間』という有限な資産を、非効率な企業が使うのはもったいない
  • 有限な資産は、効率的な企業が使うべき
  • たとえ『効率的な企業』が外国企業であっても、制限するべきではない

と言え、これによって産業が効率化されていき、生産性が向上、労働条件も改善されていくことになります。

 

「でも、外国企業が入ってくるのは危険じゃないのか?」と思う方もいるでしょうが、堀江さんがプレミアムリーグを例にあげて『海外資産が参入しても問題ない。むしろ参入をブロックすることが問題だ。』と説明しています。

 

海外資産が参入してきても心配ご無用

堀江さんは、

イギリス・サッカーの「プレミアリーグ」の選手って世界中から集まってきているし、プレミアリーグのオーナーには外国人もいっぱいいます。

そもそもプレミアリーグ自体も、アメリカのメディア王ルパート・マードックのテレビ局BスカイBが主導して作ったようなものですけど、今や世界一のサッカーリーグになっているわけですよ。

だけど20年前を思い出してください。

日本にJリーグができた頃の市場規模って、実はイングランド一部リーグとほとんど変わらなかったんですよ。

それから20年経ってみると、ものすごい差が開いているわけでしょ。

これって、世界に向けて商売しなかったことと、外国資本を受け入れなかったことに原因があります。

Jリーグっていまだに外資規制があるし、外国人枠もあります。

何のために、誰のために作っているんだって言いたくなりますね。

と非常に分かりやすい例で、

  • 外資から日本の弱い産業を守る行為が、いかにおろかであるか

を説明しています。

 

  • 海外資本、海外選手の制限をすることで成長しなかったリーグ
  • 海外資本、海外選手を受け入れて世界一となったリーグ

の、どちらが日本のリーグであったら嬉しいですか? なんて聞くまでもありませんね。

 

日本は、海外資本や、外国人労働者、移民など、外からの流入に拒否反応をする傾向があります。

しかし、その拒否反応が

  • 日本を守っているつもりで、日本を衰退させている原因

であることを理解しておく必要がありそうです。

  

まとめ

といった感じで、『竹中先生、「お金」について本音を話していいですか?』の一部を要約して紹介させてもらいました。

 

堀江さん、竹中さんは、世間では『嫌われもの』として扱われることもありますが、この本を読むことで、二人が自分の利益のためだけでなく日本のことを真剣に考えていることがよく分かります。

 

この本では、ここで紹介した内容以外にも

  • ユダヤ人が優秀で経済的にも強い理由
  • この20年は失われた20年だったのか?
  • 「お金」なんて、単なる指標、単位に過ぎない
  • ビットコインは怖い?怖くない?
  • 嫌な仕事はやめればいいだけでしょ
  • オリンピック開催でライフスタイルも変わる
  • 日本人は本当に勤勉なのか?

 といったことが書かれています。

 

いずれも、『多くの人が思う世の中の常識』とは違った考え、事実が語られており、非常に読み応えがありました。

 

マスコミなどが報道する『マスコミにとって都合のよい解釈』ではなく、『表に出てこない真実』を知りたい方にはおススメの一冊でした。

 

 本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。

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