更新日:2021/4/15
断言しよう。
人は好きなことだけして生きていける。
それは、例外なく、あなたも
と言う、ホリエモンこと堀江貴文さんの著書『好きなことだけで生きていく』を紹介していきます。
この本のテーマは
好きなことを仕事にして、これから一生、好きなことで生きていくためにはどうすればいいのか。
で、『好きなことで生きていく』とは、筆者の考えるセミリタイアの定義と同じであるため、非常に参考となる著書でした。
かつては『時代の寵児』と言われ、今でも多岐にわたるビジネスを手掛け、好きなことで生きている堀江さんの考えを要約、紹介することで、少しでも多くの人に
- 好きなことで生きていく手段
- 好きなことで生きていかなければならない理由
を理解して頂ければと思います。
<目次>
AIの発展がもたらすもの
『AIが急速に発展している』と聞くと、どんな未来を想像しますか?
堀江さんは、
この人工知能を否定的に見るか、肯定的に見るかで、その人の知性がバレる。
人工知能に対して、最もありがちな態度は「人間の仕事を奪われるから、雇用が減り、不幸になる人が増える」という悲観的な考え方だ。
言わせてもらえれば、これは被害者意識丸出しの噴飯ものの思考でしかない。
このような悲観的思考をする人の特徴は、自分の価値を人口知能と同じレベルに自ら下落させてしまっている点だ。
「人間の仕事を奪われる」などと懸念する前に、なぜ人工知能を「使いこなす」という視点に立てないのか?
厳しい言い方をすれば、その人自身が、「人を使いこなす」という考え方をいまだかつてしたことがなく、常に「使われる側」として搾取されやすい状態にいるから…。
そうとしか考えられない。
と、AIに対して否定的な意見を持つ人に批判的な意見を述べています。
AIに限らず、すべての技術は『人間が楽に暮らせるように』進歩を続けています。
過去を例に挙げると、
19世紀にあった産業革命時には、機械が導入されることによって、手作業で織物を作っていた労働者たちに「失業するのではないか」との恐れが広がり、機械を破壊し、導入を阻止しる『ラッダイト運動』が起きました。
しかし、ラッダイト運動では機械の導入は止まりませんでした。
であるのにも関わらず、機械の導入が進んでいったのちには、(失業する人もいたでしょうが)機械による生産性の向上によって、企業の利益は大きくふくらみ、労働者の所得が増えました。
つまり、労働者の想像とは違い、機械の導入は労働者にもプラスの効果をもたらしたわけです。
産業革命のような技術の進化は、昔から留まることはなく続いているわけですが、『歴史上、いまが最も経済的に豊かな時代』であることを踏まえると、
「技術の発展によって人々が職を奪われ、不幸になる」
という考え方は、誤りであると言えそうです。
それでも「AIによって不幸な人が増える」と考える人が多いのは、堀江さんの言う『使われる側』という意識の強い人が多いことが要因だと言えそうです。
そのように考えている方は、早急に考えを修正する必要がありそうです。
またそれ以前に「仕事を奪われる」ことが、悪いこととは言い切れません。
働かないことは悪いことなのか
堀江さんは、
日本人特有の気質なのだろうか、昔から「勤勉」であること、コツコツ働くことはこの上ない美徳とされてきた。
しかし、実際にそうなのだろうか?
…中略…
ごく普通に考えて「働きたくない派」(働く必要がない人や、生活レベルは低いままでいいから働きたくない人)が、就労にこだわることはない。
「本気で働きたい!」という人だけが高時給でバリバリと働き、そこで得た富を「働きたくない派」にベーシックインカムとして分配すればよい話だろう。
と言い、「万人が働く必要はないのではないか?」と提言しています。
ベーシックインカムといえば、ベーシックインカムによってフルタイム労働者が増加という記事を書かせてもらいましたが、「好きなことで生きていくべきだ」と考えている堀江さんも、ベーシックインカムについて好意的です。
というのも、ベーシックインカムが採用されると、
- 最低限の生活が保障されることで、人々が(失敗する可能性が高くても)好きな仕事にチャレンジしやすくなる
- 『人気はないが社会に必須な職業』の給料が上がる(上げないと人が集まらない)
と、ポジティブな効果が多く期待できるからです。
また、2ch解説者のひろゆき氏の言葉を紹介し、
「『働きたくない派』が増えて、実際に働かなくなれば、その分働き手が減り、『高時給でも雇いたい』という経営者は増え、時給は自然と吊り上がる」と。
現に、今ではレジ打ちの店員のような職を敬遠する人が増え、昔は500円程度だった時給が、近年都心では1200円を超えている。
つまり「働く能力があるから」といって、全員が働こうとすると、自分たちの首を絞めることになりかねない。
と指摘しています。
近年「サービス残業を取り締まられると事業がやっていけない」と嘆く経営者の声が紹介されることがありますが、ベーシックインカムが採用されれば、
- (上記理由から)人件費が高騰する
- ベーシックインカムを頼ることで、労働者が辛い環境から逃げられる
といったことが起き、このような『(サービス残業前提でないと)採算のとれていない企業』は淘汰されていき、そこにいた人々は「高時給でも雇いたい」と言う企業の元に集まります。
良いことだらけですね。
もちろん、これは机上の空論ですし、社会実験でも『短期的には成功』という段階にあるため、さらなる検証は必要ですが、『ベーシックインカムの良い面』を踏まえると「ベーシックインカムなんてありえない」と思考を放棄してしまうのはもったいないです。
筆者は、ある程度の資産を自力で作ることで経済的な自由を手にし、好きなことにチャレンジする人生を目指しているわけですが、ベーシックインカムが採用されれば『資産を準備せずとも好きなことにチャンレジできる(失敗しても何とかなる)』とも言えます。
「仕事が辛い」や「好きなことにチャレンジしたいけど勇気がない」と考えている人たちのためにも、ベーシックインカムが採用され、『好きなことで生きていく人』が増えることを願います。
そうすれば、世の中は幸せになるのではないか、と何となく期待できます。
とはいえ、多くの人は『自分の好きなこと≒天職』を見つけられていない人が多いです。
そこで堀江さんは、『天職の見つけ方』を次のように解説しています。
天職の見つけかた
「天職を見つけたい」とは誰もが思うところかと思いますが、実際に天職を見つけられる人はまれです。
そこで堀江さんは
好きなものを見つけるために、少しでも興味のあることを手当たり次第にやっていくことしかない。
失礼に聞こえるかもしれないが、「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」という格言には、一面の真理があるのだ。
そして、人生の早い段階でできるだけ早くに何かに打ち込んで、小さなことでいいから結果を出して、「成功体験」を積むこと。
例えばバイト先の店長に「いつも元気いいね」と声をかけられたり、職場の上司に「コピーを取るのが早い」と褒められたり。
自分のSNSを地道に更新して、フォロワーや「いいね」が増えていくことでもいい。
「やった!」という達成感、充実感を味わうこと自体がその人の武器となる。
うんとハードルの低いレベルでいい、早くに「頑張ること」をスタートしてほしい。
もちろん理想を言えば、幼少時や学生時代にすでに成功体験を積んでいることが望ましい。
でも、そうでないなら、その分意識をたくして、自分で成功体験を積めるよう、積極的に仕掛けていうしかない。
そうすればいずれは大きなことにも挑戦できるようになり、自動的に「好きなこと」「やりたいこと」も出てくるはずだ。
と、アドバイスしています。
一般的には『失敗=悪』というイメージが強くあるため、多くの(リスクの高い)ことにチャンレジするのにはちゅうちょしてしまいがちですが、『やってみないと、自分が好きなことかどうか分からない』以上は、多くのことに手を出してみるしかありません。
実際に、「天職で働いている人は、いかにして天職に就くことができたのか?」という研究(※)では、『天職に就くことができたのは偶然』というケースが最も多いという結果となっていたということからも、『チャンレジできるメンタルを身に付け、ひたすら数を打つことが天職を見つけるための最良の方法』ということが言えます。
※2012年に行われたジョージタウン大学のカル・ニューポート氏の研究
とはいえ、企業に勤めながらでは『好きなことを仕事にする』のは容易ではなく、かといって、個人で仕事を始めようとしても「大手企業に勝つのは難しい…」と考えてしまいがちですが、堀江さんは「個人が企業に勝てる」と説明しています。
個人の飲食店最強説
その例として、個人の飲食店経営者を『好きなことで生きていきたいという要求の塊』と言い、次の解説をしています。
(大手飲食店で勤めている人が)
「より良い商品、より良いサービスを提供しよう」
「一流の店を目指そう」
なんて高邁な理念を抱くことができるだろうか。
もしあなたが、深夜一人で全ての労働をこなす過酷な「ワンオペ」労働に、低時給で甘んじていたとしたら。
「今晩もソツなく業務をこなそう」
「客がいなくなったら休もう」
さらには
「どうしたらサボれるだろうか」
「もう客なんて来なくなったらいいのに」
いくら「プロ意識があふれるバイト」でも、こんなネガティブな感情にいつの間にかとらわれているのではないだろうか。
そんなところにわざわざお金を落として、いったい誰得なのだろうか?
つまり、フランチャイズの店は「味に大した期待をする」というレベルにない。
さらに、今ではSNSや食べログといったサイトの発展によって気軽に店舗の評価ができるようになっており、『やる気のないチェーン店』よりも、『やりたいことに人生をかけている個人経営レストラン』の方が評価を集めやすくなっています。
(ユーザから好感を持たれやすい)
これは飲食店に限った話ではなく、どんな業界にも言えることで、『イヤイヤ働いているサラリーマン』と、『好きで働いている個人経営者』では、圧倒的に後者のほうがパフォーマンスを期待できるのは火を見るよりも明らかです。
その高パフォーマンスをSNSを使って世の広めていくことで、個人でも企業に勝つことが期待できます。
つまり、「好きを仕事にする」ことで企業に勝つ道が見えてくるわけで。
とはいえ、「好きを仕事にする」ことを実現するのには、かなり高いハードルを想像してしまいます。
そこで堀江氏は、『遊びを仕事にする3ステップ』を解説しています。
遊びを仕事にする3ステップ
その3ステップとは、
- 作業にハマること
- 思いを持って毎日発信をすること
- 油断しないこと
と説明しています。
まず『作業にハマる』ですが、
ここでハマるという言葉の意味を誤解しないで欲しい。
「ハマる」と「頑張る」はまったく異質のものだ。
歯を食いしばって努力して「頑張る」ことを続けても、凡百の成果しか得られない。
「作業にハマる」とは、ごく当たり前の話だが「何もかも忘れるくらいに没頭すること」
と注意しています。
そして『ハマれること』を見つけたら 『毎日発信する』ステップに移ります。
脳は「受信」と「発信」の際に使われる部位が違う。
だから、「勉強」「読者」「情報収集」のようなインプットだけでなく、SNS上でアウトプットすることは非常に良い訓練になる。
より知識を深めることができるし、より多くの人の意見を取り入れることで、新たな発見もできる。
「インプット」と「アウトプット」、両方のバランスがとれているとき、人は各段に成長する。
これは、ブロガーである筆者も非常に実感していることで、
- インプットすることでアウトプットできるようになる
- アウトプットしようと思うことでインプットが捗る
のは間違いありません。
現代は、YoutubeやSNSなどから大量の情報を手に入れることができます。
むしろ、自制しない限りひたすら情報をインプットし続けることにおちいりがちです。
そういった状態のことを堀江さんは『情報メタボ』と呼び、「インプットばかりしている人が多い」と警告しています。
しかし、遊びを仕事にする(お金を手に入れる)ためには、アウトプットは必須であるため、『ハマれる作業を見つけたら、アウトプットすること』が重要となってきます。
そして、最後に「油断しないこと」です。
堀江さんは、イチロー選手を例に挙げ
イチロー選手は、生まれつきの「神がかり的な野球の天才」ではないはずだ。
厳密に言うと「自分の能力をキープすることに油断をしない天才」だ。
イチロー選手は「”誰でもできること”を、”誰もができないほどの量”を継続したから結果を出せた」のだ。
と解説しています。
どんな世界にも『一時的には成功したけど、すぐに没落した人』がいるかと思いますが、この没落した原因のひとつには油断があったのかもしれません。
堀江さんの経歴を踏まえると、本人が『油断によって没落した人々』を多く見てきたからこそ、この「油断しないこと」を最後のステップとしたのかもしれない、と考えてしまいます。
(もしかしたら、堀江さん本人が油断してしまったのかもしれないですね…)
というわけで、最後に好きなことで生きていくための方法をまとめていきたいと思います。
好きなことだけで生きていく方法のまとめ
堀江さんの言っている内容をまとめると
- 小さな成功体験を積み重ね、『チャンレジ精神』を身に付ける
- 興味のあることにひたすらチャレンジし、没頭できるものを見つける
- 没頭できるものをひたすら続け、アウトプットをする
- 軌道に乗っても油断しない
と、シンプルなものになります。
筆者も含め、多くの人は『サラリーマンという楽な道』を選び、
『好きなことだけで生きていくという険しい道』を「やれるもんならやりたいけど…」と思いながらも敬遠しています。
しかし、時代の変化にともなって
- Youtuberに代表される「好きなことで生きている人」が増えている
- AIの発展によって既存の仕事が減っていく
ことも事実であることを踏まえると、『サラリーマンだから安泰』とは言えないときがくるかもしれません。
よって、その時がきてから慌てることがないよう、堀江さんの言うステップを、1歩だけでも進めておいたほうが良さそうです。
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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