最終更新日:2020/11/13
11月6日にGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が、運用実績を公開しました。
外部リンク:年金積立金管理運用独立行政法人
相変わらず「素晴らしい!」の一言で、2020年度第2四半期(~9月)までの全期間(2001年度~)の運用成績は、
- 年間平均収益率:プラス3.09%
- トータル収益額:プラス74.9兆円
- 運用資産総額 :167.5兆円
となりました。
元金が92.6兆円に対して資産総額が167.5兆円ということなので、20年間の運用で、およそ1.8倍にまで資産を増やしたわけです。
GPIFの資産内訳
GPIFの資産内訳は、
- 国内債券:25%
- 国内株式:25%
- 海外債券:25%
- 海外株式:25%
と、均等に運用されており、これは『かなり無難な運用』と言え、『リスクを抑えている代わりに、リターンも控えめになる』という内容です。
であるのにも関わらず、冒頭の通り『十分』と言えるパフォーマンスを発揮しています。
この20年間の間には、
- 100年に一度の金融危機とまで言われたリーマンショック
- 新型コロナウィルスによるパンデミック
といった歴史に残るほどの大事件が発生していますが、それでもこのパフォーマンスということで、長期投資家にとって『希望』となるような実績を残しています。
また、GPIFは収益額の内訳も公開しており、「株価が上がっている『今』だから利益が出ているだけだろ」という反論ができない状況にあることも分かります。
GIPFの収益内訳
GPIFからは以下グラフが公開されており、
トータル74.9兆円の利益の内訳は以下の通りでした。
- 38.7兆円:インカムゲイン(利息や配当収入)
- 36.2兆円:キャピタルゲイン(実現損益、評価損益)
利益の約半分が『株式(などの資産)価格の変動に左右されない』インカムゲインということで、『安定して利益を手に入れられる投資』をしていることがよく分かります。
グラフの実績を見ても、リーマンショックのあった2008年時には、
- キャピタルゲインは激減
- インカムゲインは安定して増加
しており、GPIFの安定した運用が光っています。
年金は破綻しない
このブログでは繰り返し何度も言及していますが、GPIFは優秀な成績を残しています。
で、あるのにも関わらず「年金はいつか破綻する」といった論調で語られることが多くあります。
残念ながら多くのマスコミは『注目を集めることが正義』と考えている(ように感じられる)ようで、注目を集めるためには『年金が無難に増え続けている』と報道するよりも『年金がやばい!』といった方が簡単です。
そのマスコミに踊らされ
「年金制度はゴミ」
「年金なんか払うか!」
と言っている人々は、マネーリテラシーの低い人々だけです。
そして、そのマネーリテラシーの低い人々が、投資で年利3.09%ものリターンを出すことは当然不可能であるため、そういった人々こそ『年金に頼るべき』であるという皮肉な状況にあります。
(本ブログの読者達であれば、年利3.09%程度なら普通に出せるでしょうが…)
まとめ:相変わらずGPIFの運用は素晴らしい
ここまで記事にさせてもらった通り、GPIFの運用成績は相変わらず『すばらしい!』の一言です。
保守的な資産運用(ローリスク・ローリターンな債券投資の割合が50%)でありながら、年利3.09%という実績を出しており、『投資に安定収入を求めている長期投資家』のお手本と言えそうです。
とはいえ、再び株価が暴落した際には
『年金運用で大きく損を出した!』『年金が〇〇兆円減った!』
といった報道がされると考えられますが、GPIFは
- 資産を1.8倍にまで増やし
- 資産の半分を債券で持っている
状況であるため、例え株価が1日で50%下落したとしても
- 資産総額:125.6兆円(元金92.6兆円)
と、33.0兆円もの利益が残っていることになります。
世に流れている情報に踊らされることなく、自ら情報を入手し、自ら考えられる投資家でありたいものです。
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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