最終更新日:2020/11/5
『投資はゼロサムゲーム』と聞くことがありますが、そんなことはありません。
何故ならば「労働」という付加価値が手に入るためです。
『投資とは、株価が安い時に買って、高くなったら売り、その差分で儲けること』というイメージが強いかもしれませんが、それは『投機』です。
というわけで、本記事では『投資がゼロサムゲームではない理由』について解説していこうと思います。
なお本記事の中では、『株式投資』を例にして話を進めていきますが、その他の投資(債券投資など)についても、同様の考え方ができます。
(とうぜん、投資信託での投資やインデックス投資も同様です)
<目次>
投資はゼロサムゲームではない
投機では『安く買って高く売ることで儲けた人』がいれば『高く買って安く売ることで損した人』もいるので、トータルするとゼロサムゲームとなってしまうわけですが、株式投資はそうではありません。
株式投資をすることは、投資先企業のオーナー(持ち主)となることと同義であるため、その企業が上げた利益(の一部)を受け取る権利を手に入れらるわけです。
つまり、みかたを変えると『投資先企業で発生した労働(の一部)』は『株主の為の労働』とも言えます。
株価は、企業の人気や世間のニュース等にって上下するため、そこにだけ注目していると『株価が下がったから損したー』と考えがちですが、株式投資で手に入れられる本質的なものとしては、『企業のオーナーになり、それ以降発生する利益を受け取ることができる』というところにあります。
という話をすると
「つまり、キャピタルゲイン(株価の変動による利益)ではなくインカムゲイン(配当金による利益)に注目すればいいのか!」
と受け取る方もいますが、そうではありません。
企業が上げた利益を受け取る=配当金 ではない
『企業が上げた利益』を投資家が受け取る方法には、ざっくり分けると
- 配当金という直接的な還元
- 事業への投資という間接的な還元
の2種類があります。
『配当金』は非常に分かりやすく、株主へのリターンを直感的に感じられますが、『事業への投資』は、株主へのリターンを感じづらい面があります。
『事業への投資』とは
- 研究開発の推進
- 新設備の導入
- 新工場の建設
などなど、『企業の将来の利益』を大きくするために利益を使うことです。
つまり、『事業への投資』によって行われる株主への還元は、『未来のキャピタルゲイン』や、『未来のインカムゲイン』を大きくするために行わる行為です。
『企業は株主のもの』という観点から見ると、
- 企業の持っている技術が進化した
- 企業の持っている設備が最新になった
- 企業の持っている工場が増えた
といったことは、『株主が持っている資産が増えた』と同義です。
よって「配当金を払わない企業への投資はゼロサムゲームだ」ということはなく、単純に『利益を受け取る形が違うだけ』ということになります。
(新規事業への投資を失敗しまくる企業は別ですが…)
『労働力』があるからこそのプラスサムゲーム
というわけで、『利益を出せている企業への投資』は、例え株価がイマイチな変動を続けていたとしても、長い目で見ればプラスサムゲームとなる可能性が高いです。
これは、株主となることで『労働力(株主が寝ている時にも働いてくれる人々)』や『企業の保有資産』が手に入るためです。
この『労働力』や『企業の保有資産』は、金(ゴールド)、仮想通貨への投資では手に入りません。
金や仮想通貨を保有したところで、誰かが保有者のために働いてくれるようなことはなく、人気が出れば価格は上昇し、人気がなくなれば価格が下落するだけで、まさに『ゼロサムゲーム』と言えます。
まとめ:株式投資はゼロサムゲームではない
ここまで記事にさせてもらった通り、
- 『労働力』を手に入れることができる株式投資はプラスサムゲーム
と言えそうです。
金(ゴールド)や仮想通貨に対する世の中の声や、実際の値動きを見ていると「これに投資すれば大きく儲かるかも…」と思うこともあるかもしれませんし、実際に短期的には大きく儲けられる可能性があります。
しかし、『必死に働いて手に入れた軍資金』だからこそ、『投機的な資産』ではなく『投資となる資産』に投入し、お金に振り回されない人生を手に入れましょう。
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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