最終更新日:2020/9/23
世界3大投資家の一人、ジム・ロジャーズが「米ドル時代の終わりがくるのではないか心配している」との発言をしています。
以下記事でも書かせてもらった通り、ここ100年以上は米ドルの時代が続いているわけですが、『米ドルが永久に安泰』ということは考えられず、(歴史を振り返っても、永遠に反映し続けた国が存在しないよう)いつかは必ず米ドル時代の終わりがきます。
参考記事:アメリカが世界一の経済大国となった理由(歴史を確認)
背景には、
- 新型コロナ対策によるアメリカ債務の増大
- 米中の摩擦
があります。
というわけで、本記事ではジム・ロジャーズの心配している『米ドル時代の終わり』について考察していきたいと思います。
新型コロナ対策によるアメリカ債務の増大
世界各国が新型コロナ対策として、巨額の財政出動をしていますが、アメリカの規模が特に巨大なのはご存じの通りかと思います。
財政出動しているということは『大量の米ドルをバラまいている』と同義であり、大量の米ドルをバラまけばバラまくほど、米ドルの価値は減少していきます。
(無限に生まれてくる”モノ”に価値はありません)
実際に為替を確認すると、急激にドル安が進んでいます。
※みんかぶFXより
そして、FOMC(アメリカの金融政策を決める会合)でも、
「当面(少なくとも2023年末までは)低金利(0-0.25%)を維持し、2%以上のインフレを容認する」
といった発言がされており、米ドルの価値が減少していくことはほぼ間違いないと言えます。
(インフレ=モノの値段が上昇する= 通貨の価値が下降する)
と、これだけ見れば、それ程大きな話ではないかもしれませんが、ここに米中の摩擦が大きく関わってきます。
米中の摩擦によって、米ドルの価値が減少する
中国はアメリカの国債を大量に保有しています(日本に次ぐ、第2位の保有国)
そして、9月の前半には
中国は大量のアメリカ国債を売却した。
今後じょじょに売り続けていくだろう。
最悪のケース(軍事衝突など)では、全てのアメリカ国債を売却することもありえる。
と、中国系メディアが報道しました。
ジム・ロジャーズは、『アメリカ国債が売られる』ことで『米ドルの金利が上昇してドル安になる』と予想し、それによって、ロシアやインドといった国々も米ドルへの依存を下げるべく売却し、さらなる米ドルの価値減少が進む恐れがあると考えているようです。
さらに、具体的に「来年くらいまでドルの強さは続くだろうが、それが恐らく最後になるだろう」とも話しました。
米ドルの価値が下がることによって…
米ドルの価値は『世界の基準通貨であること』によって、保たれていた面は否定できません。
ここまで書いてきた通り、米ドルの時代が終わりを迎えるのであれば、米ドルの価値は減少していくことになります。
実際に『米ドルの価値減少』に備えて、米ドルの代替になる
- 金(ゴールド)
- 仮想通貨
へ、大きな移行が起きています。
関連記事:
よって、これからも
- アメリカの債務が増大(財政出動などによる)
- アメリカのインフレが加速
していくようであれば、金、仮想通貨の価値が上がり続けると予想できます。
また、基本的にインフレは株価の上昇に働きます(モノの値段が上がる=株価も上がる)ので、株式への投資も必要となってきそうです。
実際に、リセッション(景気後退期)ながらも、株価が上昇し続けている理由の一つに『インフレ』があります。
とにかく、通貨の価値が減少していく時代には、今まで以上に『大量の現金保有は避けるべし』と言えそうです。
というわけで、筆者(ひょしおんぬ)は、一定の生活防衛費を残して、残り全てを株式投資信託に投入する活動をタンタンと継続していくこととします。
(大量のドル資産を買える)円高ヤッホーい!
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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