最終更新日:2020/5/3
新型コロナウィルスによる世界経済へのダメージが表に出てきました。
中にはマイクロソフトのように「前年同月比22%の純利益増(過去最高)」の発表をしている企業もありますが、多くの企業は基本的に予想を大きく下回る発表が続いています。
新型コロナの影響でマイクロソフトが過去最高の純利益を上げました
— ひょしおんぬ@投資ブロガー (@hyoshionnu) 2020年4月30日
20年1〜3月期の純利益が前年同月比22%アップと在宅勤務拡大によって増益を達成
当たり前のことですが、コロナによって全ての人が損をするわけでは無いと改めて認識しました
これからの各社発表によって明暗がはっきりしそうです
であるにも関わらず、今週1週間は株価が上昇気味に推移していき、日経平均も一時2万円超えとなりました。
というのも、各所から「最悪期は脱した」との声が聞こるようになり、市場が新型コロナウィルスに対して楽観視しだしている為だと考えられます。
とはいえ、「経済的ダメージを覚悟したロックダウン等々の対策」によって感染拡大が抑えられているだけで、新型コロナウィルスの対策(薬の開発など)が完了したわけではありません。
よって、まだまだ予断を許さない状況にあると言えます。
なお今週から、
- VTI(アメリカ株)
- VT(全世界株)
- VWO(新興国株)
- TOK(先進国株)
の比較も追加しました。
さて、今週はどんな株価の値動きだったのか確認していきましょう。
<目次>
- 【新型コロナウィルス】世界同時株安からの株価の変動を確認【暴落から10週間】
- 【新型コロナウィルス】過去2年間の株価の推移
- 【新型コロナウィルス】過去10週間の株価の推移
- VTI・VT・VWO・TOKの推移を比較
- 今後の株価について
【新型コロナウィルス】世界同時株安からの株価の変動を確認【暴落から10週間】
さっそくですが、株価の変動を「世界全体の株価の指標であるMSCI-ACWIを基準とする投資信託」の推移で確認してみたいと思います。
(世界平均の株価の推移と思ってください)
まずは過去10年の推移から。
※2020年5月1日時点の193,127ポイントに合わせて赤線を引いてあります。
グラフの通りですが、過去10年という長いスパンで見ても急落しているのが一目瞭然です。他に類を見ない角度で急落し、他に類を見ない角度で急上昇しています。
現時点は「2017年ごろの株価にまで戻した」状態で、「上昇トレンドの中での一時的な下落」かな?という感想を持ちます。
では、次に過去2年間の推移を掲載します。
【新型コロナウィルス】過去2年間の株価の推移
直近2年間でグラフを覗いてみると、新型コロナウィルスによる急激な暴落後は、激しく上下動していることが分かります。
現時点で2018年末の暴落時の株価は超えており、「慌てるような状況」には全く見えません。
むしろグラフだけ見ていると「2019年9月頃からの株価上昇が異常だったんじゃないの?」「その反動で下げただけでは?」と思えなくもありません。
もし本当にそうだったとすると「まだ新型コロナウィルスによる影響が株価に反映されていない」とも受け取ることが可能で、その場合はさらなる暴落が待ち構えていることになります。
では次に過去10週間の株価の推移を掲載します。
【新型コロナウィルス】過去10週間の株価の推移
この単位の推移でみると
- 底値からかなり回復している
- 上昇トレンドにある
ことが分かります。
冒頭でも書いた通り、「最悪期を脱した」との声が各所から聞こえるようになり、投資家マインドが改善されたことが要因と考えられます。
しかし、「新型コロナウィルス拡大中の3月末ごろ」から既に株価の上昇トレンドが形成されていることからも、「株価の推移」と「世界情勢(景気も含む)」とが直接結びつくわけでは無いということがよく分かります。
あお、具体的な株価の変動率としては
- 先週末(4/17)と比べて0.2%の上昇
- ピーク時(2/21)と比べて22%の下落
- 底値時(3/24)と比べて20%の上昇
となっています。
最近では急激な値動きが発生しておらず、株価だけ見ていると「落ち着いてきたなぁ」という感想を持ちます。
とはいえ、原油価格は急激に変動しており、原油価格が経済(株価)に及ぼす影響力は計り知れないため、「しばらくは安泰」といった状況には全くありません。
むしろ、先にも書きましたが、新型コロナウィルスのダメージの大きさの割に株価が下落していないことから「これから2番底が待ち構えている」と、(当たらない)予想をしています。
では最後に、投資先地域毎の推移を確認します。
VTI・VT・VWO・TOKの推移を比較
※2020/2/3時点を100ポイントに統一しています。
結果は見ての通りですが
- 現時点で「黄色線:アメリカ株(VTI)」が最も回復している
- 暴落時は「赤色線:新興国株(VWO)」が最もダメージが小さい
という点が目立っています。
「新型コロナウィルスによる被害が最も大きいアメリカ」の回復力が最も高いというのが興味深いところです。
逆に「新型コロナウィルスによる被害が比較的少ない新興国」は、対象ETF内では回復が後れていることから「新興国で新型コロナウィルスによる被害が拡大したら」と考えると、恐ろしいことが待っているのかもしれません…。
今後の株価について
新型コロナウィルスの最悪期は脱したと言え、、先進国(と中国)の新規患者数の増加ペースは鈍化傾向にあり、各国の対策が今のところは功を制していると言えそうです。
しかし、経済が新型コロナウィルスからのダメージから回復するのには、まだまだ時間が必要な状態であることに変わりはありません。
また、
- 日本ではGW
- 中国では労働節(5/1から5連休)
が始まり、残念ながら多くの人の移動が予想されます。
特に中国では「1億人を超える人の移動」が予想されており、再び感染が拡大する恐れがあります。
(中国の移動制限はかなり緩和されている。本当に大丈夫かいな…)
何にせよ、世の誰もが新型コロナウィルスの今後について正確に予想出来ない以上、一般投資家にできることは、
- 「今がチャンス!」と買い急ぐ
- 「暴落の前に逃げ切ろう!」と売りに走る
といったことをせず、冷静に市場を見つめながら自分の投資ルールに忠実に従うことしかありません。
というわけで、これからも積立投資を心穏やかに続けていくことにします。
暴落期が長くなればなるほど、 株価の変動が大きければ大きい程、ドルコスト平均法による積立投資の利益は大きくなります。
新型コロナウィルスには迅速に鎮静化してもらう必要がありますが、株価は当分下落したままでいいよ。
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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