1000万円あればセミリタイア可能です。
一般的には「セミリタイア実現には大金が必要だ」と言われていますが、実際に1000万円でセミリタイアしている人もいますし(最後にご紹介)、
- どれくらいの支出をしたら、どれくらいのペースでお金が減っていくのか?
を計算してみれば不可能ではないことがよく分かります。
しかし、多くの人はセミリタイアに必要なお金を計算をすることなく感覚的に『ムリ』と決めつけているような気がします。
というわけで、この記事で
- 資産額が1000万円でセミリタイアするにはどうしたらいいのか?
について『具体的な生活費や、投資の必要性』を交えながら、シミュレーションを公開し、検討していきたいと思います。
また、「その前に、どうやって1000万円貯めたらいいの?」と考えている方は、まずは『普通のサラリーマンが1000万円貯める方法』をご参照いただければと思います。
平均的な収入の方でも、1000万円程度であれば十分に貯めることができると分かって頂けます。
<目次>
- 【検証】1000万円の資産でセミリタイアする方法をシミュレーション
- セミリタイア後は収入0円で、1000万円の資産を取り崩し続けるケース
- セミリタイア後に1000万円の資産と収入が5万円/月あるケース
- セミリタイア後に収入が5万円/月あり、1000万円全てを投資しているケース
- 1000万円でセミリタイアした人をご紹介
- まとめ:シミュレーション上では1000万円の資産でセミリタイア可能
【検証】1000万円の資産でセミリタイアする方法をシミュレーション
まず最初に、繰り返しになりますが
- 実際に1000万円の資産でセミリタイア生活を楽しんでいる人がいる
ということを理解し、「1000万円でセミリタイアなんて無理だよ」という根拠のない考えを捨てましょう。
「無理」だと考えていると、この先の具体例も頭に入ってこないかと思いますで。
さて、この記事では「”セミ”リタイア」を大前提としているので、(残念ながら)多少の労働は視野に入れてシミュレーションしていきたいと思います。
とはいえ「月20万円の収入がいる」となってしまっては何の意味もないので、
- 可能な限り働きたくないんだけど、どれくらいの収入があれば、どれくらいの生活ができるの?
という考え方をベースにしていきます。
その上で、『下の状況に当てはまる人』の身になって考えていきます。
(この状況とずれていたところで、シミュレーション結果に大きな影響はありませんが、いちおう決めておきます)
- 30歳でセミリタイアする
- 独身で一人暮らし
- 賃貸住まい
- 借金なし
- 健康体
- セミリタイア後にも『まとも』と言える生活をする
- 年金+健康保険は支払う(4万円/月)
- 65歳まで食つなぐ(以降は年金のみ)
「年金なんか期待できない」という意見もあるかもしれませんが、多くのマスコミの報道とは違って、年金運用は大成功を収めているので、年金はフル活用する前提でいきます(以下参考記事)
マスコミは、国民を煽りたいだけなので、年金だけでなくセミリタイアに関しても「無理」という意見を押し付けてきますが、流されないようにご注意ください。
それでは、どのようにすればセミリタイアを実現可能なのか、具体例を挙げていきます。
検証するケースは
-
収入0円で1000万円の資産を取り崩し続ける
-
収入が5万円/月ある
-
収入が5万円/月あり、1000万円全てを投資する
の3パターンです
セミリタイア後は収入0円で、1000万円の資産を取り崩し続けるケース
30歳から65歳まで、1000万円を切り崩して生きていこうと思うと、
- 年間約29万円で生活する必要がある
- 月あたりにすると24,000円で生きていく必要がある
ことになります。
これでは、「年金+健康保険の4万円/月」を支払うことすら不可能なので、検証するまでもなく「セミリタイア(もといアーリーリタイア)不可能」です。
まぁ、これは言うまでもありませんが、
- 1000万円ぽっちの資産しかなく、何の収入もなければ、あたり前のように破綻する
のは、予想の通りでしょう。
ここからが本題で、少し収入をプラスしていきましょう。
セミリタイア後に1000万円の資産と収入が5万円/月あるケース
まずは、5万円/月の収入があるケースで検証します。
5万円/月の収入は、下にあげる例などからカンタンに手に入る金額です。
- 時給1000円のバイトを3日に1回、5時間ずつ行う。
- ウェブライターとして1文字1円の記事を月に5万文字書く(数十時間程度の労働)
- 1日1万円の治験を月に5回受ける。
他にもブログやアフィリエイト、Youtube等でも、稼ぎ出すことも不可能ではない金額です。
ここで書いた方法は『副業でやっている』という人も多くいるくらいのレベルなので、『充実したセミリタイア生活』を邪魔することなく行えます。
というわけで、『1000万円の資産』+『月5万円の収入』があれば、
- 月74,000円の支出が可能
となります。
これだけの支出ができるのであれば、以下に書くような生活が送れることになります。
- 40,000円 : 年金+健康保険(高い…)
- 15,000円 : 家賃(探せばある)
- 9,000円 : 食費(300円/日)
- 6,000円 : 通信費(必須な時代…)
- 4,000円 : 光熱費(まだ頑張れる)
- 0,000円 : 娯楽(残念…!)
残念ながら『娯楽費は0円』となってしまいました。
しかし、
- 無料スマホアプリ
- Youtube
- 読書(図書館)
- 運動(ウォーキングやジョギング)
といった、『お金のかからないモノ』でも十分に楽しめる時代なので、そこでガマンしましょう。
また、どこかをもう少し削ればAmazonPrimeVideoなどの『安いサブスク動画』も見れるようになるので、娯楽の幅が大きく広がるでしょう。
「1日300円の食費では無理でしょ…」と思うかもしれませんが、
- 卵
- もやし
- 鶏むねやレバー
- 豆腐
など、栄養が多くて安い食べ物は結構あるので、ここらへんを駆使すれば余裕で達成できます。
(間違っても『カップ麺』のような『高いくせに栄養が少ない食べ物』を買わないようにしましょう)
なかなか苦しい生活ではありますが、「絶対に仕事したくない!」「とにかく自分の時間が欲しい!」という強い思いがあれば、なんとか達成可能なレベルでしょう。
ただし、最低限必要な費用しか準備できていないため、
- 病院に行けない
- 人付き合いが難しい
- 栄養が偏る(安い食材は限られている)
といった多くの問題が発生すると予想されますので、多くの人にとっては厳しい生活となりそうです。
そこで、次は『投資』を追加していきましょう。
セミリタイア後に収入が5万円/月あり、1000万円全てを投資しているケース
というわけで、『もっている1000万円をすべて投資しているケース』で検証します。
「投資なんて…」と思う方も多いでしょうから、
- 難しいテクニックがまったくいらない、誰にでもできる無難な投資
である、
- 全世界の株式に分散投資するインデックス投資をする
とします。
この投資をしていた人の『過去100年以上のリターンを』は以下グラフの通りで、ずっと右肩上がりであることが分かります。
これは、例えば『eMAXIS Slime全世界株式(オールカントリー)』という一つの商品を買うだけで実現できるので、「投資なんて難しいことできない…」なんて心配する必要は一切ありません。
その代わりに、『投資による期待リターンは1年で5%程度』と低いものとなってしまいますが、『誰にでもできるセミリタイア計画』を検証するために、これを投資先として採用します。
参考記事:インデックス投資のメリットとは【初心者でも平均点が取れる】
そしてその投資を採用すると、
- 月間10万円の支出が可能!
となります。
具体的には、以下グラフの通りに資産が減りながらも65歳まで生活できることが分かります。
『資産が多いうちは、投資によるリターンも多い』ために資産が減るペースは遅く、
『資産が減ってくると、投資によるリターンが減っていく』ために資産が減るペースが加速していくことが分かります。
そして、月間10万円の支出となると、以下の様な生活ができます。
- 40,000円 : 年金+健康保険(高い…)
- 25,000円 : 家賃(探せばある)
- 18,000円 : 食費(600円/日)
- 3,000円 : 通信費(必須な時代…)
- 4,000円 : 光熱費(まだ頑張れる)
- 10,000円 : その他(娯楽など)
「その他」支出が計上できるほど豊かな生活になりました。
また、食費が600円/日まで使用できるということで、卵を毎食10個(1日30個)は食べられるレベルとなりました。
卵30個というと、
- カロリー : 2500~3000kcal
- タンパク質 : 150g~200g
くらい摂れ、『筋トレしていればムキムキになるのに十分な栄養』が取れます。
(運動しなかったら、ブクブク太れるくらいのレベルです)
卵は栄養価が高く、ビタミンCと食物繊維以外の重要な栄養素を全て含んでいる「ほぼ完全栄養食」と言われるため、これだけでもほとんど問題なく生きていけます。
さて、毎日卵30個という極端な例は置いておき…、日に600円の食費が使えれば、贅沢はできないまでも、まぁまぁな食生活が期待できることは想像できるでしょう。
また、『その他費用』や『家賃』をさらに減らせば食事を豊かにすることも可能で、10万円の支出があれば『どこに、いくらのお金を使うか』を検討する余地が生まれてきます。
1000万円でセミリタイアした人をご紹介
さて、ここで『実際に1000万円でセミリタイアしてたひと』を紹介させてもらいます。
- ミクさん:30歳1000万円でリタイア
ミクさんは、30歳1000万円でセミリタイアし、その後は治験などでお金を稼ぎながら生活をしています。
なお、ミクさんは、賃貸ではなく『150万円ハウス』を購入して暮らしています。
頻繁にブログを更新されているので、それを見ることで
- セミリタイアに対するモチベーションアップ
- セミリタイア後の具体的な生活をイメージ
- セミリタイアの為の心構え
などを手に入れることができます。
少額のでセミリタイアを目指している方は、是非ご覧ください。
まとめ:シミュレーション上では1000万円の資産でセミリタイア可能
繰り返しになりますが、上記で検証した通り1000万円の資産があればセミリタイア可能と言えそうです。
また、その1000万円を投資資産としてれば、ある程度の余裕を持ってのセミリタイアが可能となります。
ただし、『年利5%のリターン』は過去の実績を参考に出した値であるため確実に得られるものではないため注意が必要です。
(200年以上の実績なので、よほど大丈夫でしょうが…)
また、低所得であれば『年金の支払いをやめる(控除)』という手段を取ることで、月間の生活費を4万円ほど増やすことも可能ですが、
老後は「労働すること」が難しくなってくるため、「労働力を行使することが可能な若い時代」にしっかりと年金は収めておき、老後は年金に頼った暮らしを計画しておく方が無難です。
また、以下記事にまとめさせてもらった通り、現代は「好きなことをして稼ぐ」ことが可能な時代となっています。
セミリタイアによって手にした自由時間で、「好きなことをして稼ぐ手段」を見つけることが出来れば、サラリーマンとは比較にならない豊かな人生が待っていると考えられます。
いずれにせよ、セミリタイアは実は手の届く範囲に存在しています。
どういった人生を歩むのが正解なのかは分かりませんが、人生の選択肢の一つとして挙げておいてもいいのではないでしょうか。
なお、2000万円の資産でのセミリタイアシミュレーションを以下記事でしていますので、よろしければご参照ください。
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