最終更新日:2020/2/24
名実ともに世界一の投資家で「投資の神様」とも呼ばれる、ウォーレン・バフェット氏が毎年発行している「株主への手紙」を今年も公表されました。
その「株主への手紙」からは、バフェットの投資感や、今後の投資計画などを読み取ることが可能で、世界中の投資家から常に注目されています。
本記事では2020年2月22日に公表された「株主への手紙」に焦点を当ててみたいと思います。
※2021年版の「株主への手紙」については、以下記事をご参照ください。
※2020年版のバークシャー・ハサウェイの株主総会については以下記事をご参照ください。
ウォーレン・バフェットから株主への手紙 2020年版
バフェットが代表を務める投資会社バークシャーハサウェイは、余剰資金が過去最大レベルの1280億ドル(14兆円以上)あることを公表していますが、その使い道については明言はされませんでした。
「余剰資金が大量にある」ということは「適切な投資先が見つからない」ということでもあり「昨今の株価がバフェットにとって高値である」という判断をされていると考えられます。
実際にバフェット氏は
「私たち(バークシャーハサウェイ)の考える必須要件を十分に満たしている機会(企業を買収する機会)はそう簡単には訪れない」
と発言されています。
バフェットはアメリカ株への投資には強気であると株主への手紙で協調
ただし、バフェットはここ数年アップルへの投資比率を高めており(2019年末には微減しましたが)、公表された「株主への手紙」でも
現在の低い金利が今後も続き、法人税の税率も低い状態が続くのであれば、株への投資は債券投資よりも大きく上回るだろう。
と、前置きはありながらもアメリカ株への投資に対して強気の発言をされています。
近年バークシャーハサウェイの投資成績は低迷も…
「投資の神様」とも言われるバフェットですが、近年バークシャーハサウェイの投資成績はアメリカ株の市場平均よりも劣っており、「バフェットの投資力の衰えを」指摘する声も聞こえてきます。
バフェットは今年89歳となり「さすがに歳には勝てない」という考えも、上記コメントの中にはあるように思えます。
バフェットは過去にも投資力の衰えを指摘されてきており、直近では「2020年頃にあったITバブル」に同様のコメントを多く聞きました。
ITバブル時はバフェットの判断が正解だった
ITバブル崩壊前には、多くの投資家がIT企業に膨大な投資をして莫大な利益(含み益)を上げていました。
しかしバフェットはIT企業への投資を避けており、IT企業へ投資している投資家からは「IT企業の今後の成長を読むことができない(劣った)投資家」と低い評価を受けていました。
その後2001年にITバブルが崩壊して多くの投資家達が破綻していきましたが、バフェットはIT企業への投資を避けていたことから、大きな損失を受ける事はありませんでした。
そして「さすがバフェット」という高い評価を取り戻したわけです。
昨今の状況はITバブル時に似ている?
ここ数年の株高や、バフェットの成績(や評価)を見ていると、ITバブル時に似ているようにも見えます。
最近は株価が好調に推移していることから、投資比率を高めたい衝動にかられる投資家もいるかもしれませんが、上記からも慎重に投資することが求められそうな状況とも言えそうです。
一般投資家が今後の株価の推移を予想することが容易ではないことから、市場を冷静に見つめ、「今後起こるであろう暴落や暴騰」に一喜一憂することなく、”自身の決めた投資ルールに従った冷静な行動”を選択できるよう努めたいところです。
バフェットからの株主への手紙 2020
今回紹介したバフェットの「投資家への手紙」は本としてまとめられています。
「投資家への手紙」は毎年世界中のプロ投資家(機関投資家)からの注目を集めているだけでなく、日本語の翻訳された著書「バフェットからの手紙」は2016年には第4版(過去36年分の手紙)が発行されており、日本の投資家からも熱い注目を集めていることが分かります。
一般投資家は一流の投資家から学ぶことが、自身の投資成績を向上させる近道となります。
「投資の神様」とも呼ばれるバフェット氏の手紙から学んでみてはいかがでしょうか。
いい笑顔してらっさる。
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