最終更新日:2020/2/29
日本経済新聞に「インド、金融不安の足音「不良債権予備軍」2割超」という記事が掲載されました。
インドといえば、これから大きく経済成長することが期待されている国で、個人投資家の中にもインド株への投資を検討されている方が多くいるのではないでしょうか。
しかし、当然ですが無条件に「インド株は期待できる」とは言える状況ではありませんので、状況を整理してみようと思います。
<目次>
- インド株式への投資の見通し【これからも経済は高成長?】
- インドの企業は不良債権予備軍が2割超(株式見通しの不安)
- これからもインド株式の成長には期待できる見通し
- インド経済が成長しても株式が同様とは限らない
- 見通しの難しいインド株式に特化する必要はない
インド株式への投資の見通し【これからも経済は高成長?】
インドは2019年時点で14億人近い人口を有しており、国連からは
2027年頃には中国を超えて世界一の人口となると予想される
と報告されています。
また、以下の通り高いGPD成長率を誇っており、
- 2015年 : 8.0%
- 2016年 : 8.2%
- 2017年 : 7.2%
- 2018年 : 6.8%
- 2019年 : 6.1%
と、中国に並ぶ勢いで成長を続けています。
それに合わせインドの株価(SENSEX指数)も順調な伸びを見せています。
(直近10年でおよそ2倍の株価になった)
それでも記事冒頭にある日本経済新聞の記事の通り「金融不安の足音」が聞こえてきています。
インドの企業は不良債権予備軍が2割超(株式見通しの不安)
日本経済新聞の記事によると
将来の貸し倒れリスクの高い「不良債権予備軍」が全体の2割超あり、
2019年時点の8.9%から倍増している。
(不良債権予備軍の世界平均は4.3%)
という状況のようです。
こうなった原因の一つには2019年にあったインドのシャドーバンクであるPMCの大口貸付が焦げ付き、インド政府に接収されたことがあります。
またPMC以外のシャドーバンクも、大口貸付先との癒着的関係による不健全な融資が横行し、それらが焦げ付くケースも出てきました。
これらによってインド国内での融資が鈍ることとなり、インド経済の成長にブレーキがかかりつつあります。
と、ネガティブな状況をまとめましたが、これからもインド経済の成長には期待できます。
これからもインド株式の成長には期待できる見通し
上記で記載した通り、インド経済に問題があることは間違いありません。
しかし、それでも以下理由からインド経済の今後には十分な期待が出来ます。
- 問題が発生しつつも高い経済成長率を誇っている
- これからも人口が増加し続ける
- 懸念されていた高インフレが落ち着きつつある
- 海外からインドへの投資額は高水準を保っている
- インドの外貨準備金は十分にあり国としても安定している
よって、ある程度の問題があったとしても、インドはそれを乗り越えるだけの体力を持っているといえそうで、これかもインドの成長には期待できます。
しかし、経済成長と株価の上昇が完全に一致するとは限らないため、注意が必要です。
インド経済が成長しても株式が同様とは限らない
「これからもインドの経済成長が期待できる」からといって「インドの株価が上昇する」というわけではありません。
「経済成長が期待できる」ということは多くの投資家が理解しているため、インド株は既に割高となっている可能性が高いです。
(いわゆる「経済成長が織り込み済みの株価」となっています)
よって、インド経済がこれからも成長を続けていったとしても、経済成長率が予想よりも低くなれば株価が暴落する危険性があります。
実際にそういった状況にあるのが上海総合指数です。
2007年(リーマンショック前)には6000ポイント近くまで上昇していましたが、現在は3000ポイント程度の株価と低迷しており、直近10年間はほとんど株価が上昇していない状況にあります。
(2015年には一時的に5000ポイントまで上昇しましたが、短期間に元の値に戻しました)
中国は超高成長を続けており、世界2位のGDPを誇るにまで成長したのにも関わらず。
です。
よって一般投資家は、このように経済成長と株価の上昇が同じ時期に発生するわけではないことを理解したうえで、投資判断を行う必要があります。
見通しの難しいインド株式に特化する必要はない
しかし、一般投資家が「経済が成長するかどうか」ではなく「株価の推移」を予想することは困難です。
そこでひょしおんぬは、世界中の企業に投資する投資信託を購入しています。
これであれば「予想外に成長する国(企業)」「予想外に成長しない国(企業)」全てをまとめて購入することが可能で、個別の国や企業の成長の影響を受けることなく、世界全体の経済成長が自身の資産を増やすことにつながります。
そして以下記事にまとめさせてもらった通り、世界全体の経済成長はこれからも間違いなく続くと予想されます。
こういった投資方法を選ぶことが「投資の勉強に時間を割けない一般投資家」が、投資によって成功する数少ない道と言えそうです。
よってひょしおんぬは、これからも全世界への分散投資を続けていき資産を増やし続けていきたいと思います。
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どうしても書きたかったので最後に書いておきます。
・・・
「ここでアクセル全開、インド人を右に!」
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